ホームページ開設一周年

   

cosmos

1周年

●雲さん、本日でHP開設一周年ですね。

「正確に言うと昨日なんだけどね。ほら、今年は閏年じゃないですか。」

●確かに(笑)。一年間よく続きましたね。

「本当に。我ながらよく続いたなぁと思ってます。」

生活

●HPを持って何か変わったことや、生活上での変化はありましたか?

「睡眠時間が短くなりました。」

●というと?

「今までは、帰宅すると、風呂に入って楽器をいじくって、読書して、歯を磨いて寝る、という生活だったんですね。それが今では、たとえば飲んだりして深夜遅くに帰宅しても、まずパソコンを立ち上げてメールや掲示板をチェック、その後風呂に入ってレスの文章を考えて、そのあと楽器をいじって、ページの更新をしたり掲示板に返事を書いたり、ネットサーフィンをして、それで寝るという生活に変わりました。」

●従来の生活スタイルに、ネットに関わる時間がプラスされたというわけですね。翌日は眠くありませんか?

「眠い日もありますが、仕事中はあまり眠くなりません。カラダの自律神経が無理矢理慣れてくれるようになってくれました(笑)。」

●休日にまとめて寝てしまう、とか?

「あ、それは確かにあるかもしれません。でも、せっかくの自由時間が勿体無いから、むしろ平日よりも早めに起きてしまうことの方が多いですね。予定の入っていない休日は更新日和ですからね(笑)」

●平均睡眠時間はどれくらいなんですか?

「3~4時間ぐらいですかね。このスタイルに慣れちゃいました。5時間以上寝ると、逆にダルくなってしまいます(笑)」

キッカケ

●そもそも雲さんは、どうしてHPを立ち上げたのですか?

「赤っぴとやぎゆまに『そろそろHPを持てばいいのに』と言われたからです。」

●え? それが立ち上げた理由なんですか?

「ええ。一昨年の秋頃から、赤っぴがどうもインターネットにハマっているらしい、ついにHPを持った、という話はやぎゆま経由で聞いてはいたんですね。で、そのやぎゆまもネットを始めて夢中になりだした。じゃぁ、オレもやってみるかな?と思ってDTM用に買ったつもりのiMacを電話線に繋いでみた、これがそもそも私がネットを始めたキッカケなんです。」

●じゃあ、それまではまったくネットには興味が無かった…?

「ええ、その時はまったくありませんでした。やぎゆまもHPを持ち(現在遁走中)、赤っぴからは『雲がHP立ち上げたら面白くなるだろうね』というようなことを言われたんですね。その言葉が私を気分良くさせた(笑)」

●なんとも、単純な理由ですね。

「ええ(笑)。でも、多くの人はそうなんじゃないかな? 一通りネットをやってみて、そろそろ私も作ってみるか、というパターンが多いと聞きます。特に個人ページの場合は。
とにもかくにも私の場合は、赤っぴの一言で、『よっしゃ、いっちょ立ち上げてやろうじゃないの!』って思いました。で、3月の中旬くらいに『ホームページプロ』というソフトを買ってきて、一気にドバーっと文章を思いつくまま書き散らかしました。」

●で、立ち上げた、と。

「アップロードの仕方が分からなかったので、苦労しましたが(笑)。ただ、『オレは三月中にページを立ち上げるからな』と公言していたので、月内に一応のカタチになるよう必死に頑張りました。」

●それで、3月21日にアップロード、何とか間に合ったわけですね。

内容

●立ち上げるにあたって、「こういうページを作ろう」という具体的なビジョンはありましたか?

「いえ、まったくありませんでした(笑)。書き散らかしているうちに方向が少しずつ定まってくるだろうと思ってましたから。」

●いいかげんですねぇ。

「強いて言えば、当時主催していた『ジェットちゃっと』によく遊びに来てくれていた赤っぴ、やぎゆま、C98、BUREI、TY、といった人達に、『オレの場合はこんなの作ったぜ』ということを示せれば、とは思いました。彼らに『雲らしいページだな』と思ってもらえれば大成功だ、ぐらいの認識しかなかったという…」

●不特定多数に見せるというよりも、むしろ仲間内に公開することが前提だったわけですね?

「そうですね。彼ら以外の人たちに見てもらうことまでは想像力が働きませんでした。アホですね(笑)。」

●それにしては、なんというか、色々なテーマをよくまぁ短時間で書き散らかしましたね。

「だって私のページに書かれていることの8割は、飲み屋で語った内容ですから。喋れば、話す課程で内容に整理がついてくる。整理のついた内容だから一気に文章に落としこみやすいのです。」

●いつも飲み屋で、そんなことばっかり話しているんですか?

「いつも、というわけじゃないですよ。調子にのって馬鹿やっていることの方が多いかもしれないです、むしろ。」

●そうですよね。だって、飲み屋で「ちゅー」されたとか、胸揉まれたとか、そんな被害届けがいくつか寄せられてますもん。それって本当なんですか?

「いえ、ま、マボロシです。次の話題に移りましょう(汗)。」

カフェ・モンマルトル

●ページタイトルの「カフェ・モンマルトル」というのは?

「『ブルトン・アプレゲール・テケレッツ』というグループを組んでいるんですけどね、昔から冗談半分で名前だけのファンクラブというものを作っているんですよ。毎回ライブの案内に『ブルトン友の会、カフェ・モンマルトルに入会すると、いいことある!』みたいな告知をして…。だから、それを踏襲してそのまま名付けてしまいました。」

●どうして、『カフェ・モンマルトル』という名前を…?

「たまたま私の好きなジャズのアルバムが、『カフェ・モンマルトル』でのライブ盤が多いんですね。セシル・テイラーとかデクスター・ゴードンなんかの『ライブ・アット・カフェ・モンマルトル』というアルバム、すごく質の高い名演をしている、大好きです。
『Cecil Taylor Live At Cafe Montmartre』…。うーん、なんか、こう知的な響きがしませんか(笑)?」

●うーむ(笑)。「カフェ・モンマルトル」というライブハウスが好きなんですね?

「いや、実際に行ったことはないので、好きかどうかは分からないんですが…。
あ、そうそう、ニューヨークの『ヴィレッジ・ヴァンガード』というライブハウスは好きですよ。」

●ロリンズとかコルトレーンとか、最近では大西順子とか、昔からたくさんの素晴らしい演奏がアルバムになっていますよね。

「そうそう。モダンジャズのメッカと言っても良いかもしれないところですよね。
『ヴァンガード』。うん、この響きも素敵だ。実はこの名前の借用も検討したんですけど、すぐにやめました。」

●どうしてですか?

「だって、本屋さんみたいじゃん(笑)」

●(笑)確かに。日本で『ヴィレッジ・ヴァンガード』と言えば、最近関東にも進出してきた名古屋の本と雑貨屋さんのイメージの方が強いかもしれませんね。

「『ヴィレッジ~』は、ロケーションがニューヨークってのもベタ過ぎますからね。その点『カフェ・モンマルトル』はコペンハーゲンじゃないですか。何か、ヨーロッパ!!しかも北欧!!って感じが、憂いを帯びていてカッコ良くないですか?」

●良く分かりませんけど…

「ロックの台頭で、実力はあるのに本国では全然評価されなくなってしまったジャズメンが、ヨーロッパに移住した時期があったんですよ。主にフランスを拠点としてね。ヨーロッパの人達は彼らを暖かく迎えいれたし、伝統に裏打ちされた文化的水準も高いので、彼らの創作活動を理解出来る「耳」がちゃんとあった。バド・パウエルとフランシス・パウドラの美しい友情とかね。」

●このエピソードが元になって出来た映画『ラウンド・ミッドナイト』ってありますよね。フランスで活動するアメリカのジャズマン、彼らの心のヒダが細かく丁寧に描かれてますよね。

「あれは良い映画ですよね、レーザーディスクで買い直して何度もくり返し見ています。DVDが出たらまた買い直すつもりです。
まぁそれはともかくとして、アメリカからヨーロッパに創作拠点を移した彼らのことを『ジャズ・イグザイル』と呼ぶんです。イグザイル。亡命者、流浪者。なんかカッコ良くありませんか?」

●うーん、なんかねぇ。まるで、「亡命者のようだね」と村上龍に言われて、無邪気に喜んでいる坂本龍一みたいじゃないですか(笑)。

「決して真似していませんので(笑)。とにかく、生まれ故郷を捨て、異国の地で創作活動を行うジャズメンへの憧憬の気持ちがあることは確かです。そして、コペンハーゲンの『カフェ・モンマルトル』も、そんな彼らの表現の重要な場所だった。だから、『カフェ・モンマルトル』。そのようなホーム・ページになればなぁ、と思ったのです。」

●「そのような」って一体何が「そのような」なんですか(笑)!?

「タイトルのバナーにもあるでしょ?"For the most excellent strange people"って。『ジャズ・イグザイル』のような、『亡命者』のような、そんな人達の集う場所にしたかったのさ。」

●「カフェ」ですね。モーニングセットの出てくるような喫茶店ではなくて、フランスやミュンヘンにあるような「カフェ」。政治・芸術などに対して、先鋭的な感覚を持つ若者の集まる場所。

「そうそう。でも、今ではすっかり『酒モンマルトル』(笑)」

●つまらないので、次へいきましょう。

プロバイダ

●最初のプロバイダは、bekkoameでしたよね?どうしてbekkoameにしたんですか?

「赤っぴのページがbekkoameだったからです(笑)。」

●何でも赤っぴ、赤っぴなんですね。

「ええ、そうです。分からないことがあったら教えてもらおうという魂胆もありました。だって、周りに教えてくれそうな人いなそうだったんだもん。」

●しかし、5月頃、inter Qに変えましたよね。やっぱり重かったからですか?

「ええ、重かったです。特に夜は、まったく自分のページにはいれなかった。」

●inter Qを選んだ理由は?

「たまたま手にした雑誌の最初のページがinter Qの広告だったことと、C98がinter Qだったんですね。で、彼のページはbekkoameと比較すれば夜も入りやすかったこともありましたね。」

●こんどはC98さんですか(笑)。

「ええ、とにかく何の知識もないままHPを持った状態でしたので、参考になるものは片っ端から真似しまくりましたね(笑)。特に98からはデザイン面もパクってます(笑)。」

デザイン・1

●C98さんのページも黒が基調でしたよね。

「ええ、色もそうだし、フレーム二分割という点もそうですね。」

●C98さんのページデザインが雲さん好みだったというわけですね?

「いえ、それは必ずしもそうではありません。98には悪いけれども、彼のページデザインは必ずしも最高にセンスが良いとは思えなかった。しかし、デザインの良し悪しよりも、機能的というか、操作性の良い、分かりやすい作りだったんですね。だから多いに参考にさせてもらいました。」

●なるほど。色数も少ないですよね。

「草創期は、はりきってページごとに壁紙をはったり、色を変えたりしていましたが、どうも統一感がないというか散漫な印象は拭えなかったんですね。仕事柄、様々なデザイナーとおつき合いをしているのですが、彼らの仕事を見ているうちに、色の少なさが逆に主張に繋がると感じたんですね。だから黒・白・赤・緑の4色しか使わないことに決めました。組み合わせ次第ではいろいろなバリエーションも作れますからね。」

●画像の少なさもC98さんを参考に?

「もちろんそうですが、やっぱり画像の多いページが立ち上がるのを待つのって、じれったいじゃないですか。だから極力減らそうと思ったんですね。しかし、文字だけというのも味気ない。だからページのトーンを象徴するような画像をいくつか貼りつけました。ホームページプロの中に入っているサンプル画像で、メモリの軽いやつですね。」

●あれって、ほとんど地図の画像から取っていたんですよね?

「そうなんです。あまり説明しすぎない、記号色の強いものの方が良いな、と思って。しかし、そのうちオリジナルのものが欲しくなったので、代理店のデザイナーに作ってもらいました。」

●タイトルのバナーとか戦闘機とか歯車の画像ですね?

「そうです。過去にやった数十本のライブの映像と、ロシア・アバンギャルドの画集を渡して、好きに作ってちょうだいとお願いしました。」

●で、戦闘機ですか(笑)

「このページと私の馬鹿ライブ映像を見た結果、『一筋縄ではいかないよ』という雰囲気のものを出したかったようです。それが、例の数種類の画像ですね。『シンプルで軽く、そしてどのページにも無さそうなヤツ、あ、ちなみに俺は煙突とかクレーンとか電信柱が大好きです』みたいなディレクションはしましたけどね。滅茶苦茶ですね(笑)」

内容・2

●書き散らかしているうちに方向性が定まってくるとおっしゃいましたよね。やっぱりジャズというか音楽に関しての記述が多かったんですよね。

「まぁそうですが、他にも『行っていい店・悪い店』というグルメ情報とか、ワケの分からん言葉を羅列した『世界都市図鑑』というコーナーも作ってました。すぐに止めてしまいましたが(笑)。」

●試行錯誤していたわけですね。

「そうかもしれませんね。」

●今では、ものすごく大雑把に分類すると、音楽と文章のページということになると思いますが、これも最初から意図したワケではないんですよね。

「怪獣せんせの熱い一言がきっかけでコーナーになった『雑想』とか、小学校の頃に作った絵本をリメイクしたのがキッカケでシリーズにしてしまった『アリとゾウ』、ベースに関する記述をまとめているうちに出来上がった『ベース馬鹿見参!』、など、これらのコンテンツって、最初から意図して立ち上げたワケじゃないんです。」

●『三文日記』は?

「『三文日記』ぐらいかな?最初から明確なコンセプトがあって立ち上げたコンテンツって。明確なコンセプトってほどでもないけど。要は毎日更新するための口実、そして長続きすることのなかった日記というものがどれだけ続くかを試してみたい、という欲望はありましたね。メモ風ならまぁ更新するのも億劫ではないだろうと、最初から3つの文章だけしか書かない!と決めました。3文だけだったら、何もなかった日でも何かは書けるだろうし。」

●『雑想』などの文章は、色々資料を調べたり考えてから書くんですか?

「いいえ、あまり細かいことは考えずに一気に書いてしまいます。『雑想』に限らないけど、一気に書いてしまわないとすぐに飽きてしまうんですね。毎日少しずつ書くということが苦手なんです。書きあげて、何か足りないなと思えばアップせずに、仕上げの一言なり要素が思いつくまで待つ、発表しても問題ないだろうと思えば、そのままアップしてしまう。」

●掲示板で「このテーマはいずれ『雑想』にアップするかもしれない」という記述をよく見かけますが、では、もうその時点では叩き台となるものは完成しているんですね?

「完成しています。ただ、発表するには何かがちょっと足りないな、というもののストックはいくつかありますね。」

●日の目の見ない文章もたくさんあるんでしょうね。

「あ、いっぱいあります。こんなに一生懸命にたくさん書いたのに勿体無いな、と思いながらゴミ箱に捨ててしまって、後で後悔したりしてます(笑)。」

Monkのページ

●メインのコンテンツの一つに「Monkのページ」がありますよね。Monkは相当お好きなようで。

「ええ、モンクは好きなジャズマンの一人です。学生の頃、ジャズ喫茶でバイトしたりして、それこそ狂ったようにジャズを聴きまくっていた時期があったんですね。ジャズに関する評論やエッセイや自伝なんかも50冊近く『勉強だ!』と思って読みまくっていた時期があって。
で、短期間にいっぺんに様々な情報が頭の中に入ってきたので、自分の中で何が好きなのか、自分の求めている音は何なのか、というものを見失っていた時期があったんです。その時にベースの師匠から『雲クンは、モンクだね。うん、絶対にモンクだよ。モンク以外あり得ない。』と飲み屋で言われて、目からウロコが落ちましたね。『そうか、確かに俺はモンクだな』と、酔った頭で妙に納得してしまって。渾沌とした頭の中が、この一言で整理された感はありました。風変わりなピアノ、メロディ、リズムのズラシ、複雑な和声、そのくせユーモラスで諧謔に富んでいるところ、不思議な感じ、確かに自分の好みのツボにはまりまくっているんですね。」

●風変わりな音楽が好きなんですかね?

「いや、風変わりというワケじゃないんだけど。キチンと伝統とテクニックと実力を兼ね備えた人の『崩しの妙味』というものがたまらない。ジャズだけに限らず、モンクを観賞の中心軸にすえると、極端なハナシ、耳のシステムが変わるような気がします。好奇心が旺盛な人、耳の冒険者には是非モンクの良さを味わって欲しい。」

●と、思って立ち上げたんですね?

「それはもちろんありますが、言い方は悪いけど『人のフンドシで相撲を取るサイト』も一個立ち上げるのもいいかな、とも思ったんですね。」

●一人のミュージシャンや人物などを研究したり追いかける専門サイトですね。

「そうそう。でも、そういうのをメインにするのはイヤだな、とも思って。だってリアルタイムで活動しているアーティスト、たとえば椎名林檎のページだったら更新するのはそれ関連のことばっかりですよ。新情報がドンドンはいってくる。更新も頻繁にしなければならなそう。俺にはそんな根気と体力がないだろうし、よっぽど好きじゃないと気が滅入ってくるような予感がしてね。あくまでサブ・サイトとして、しかもブームの渦中にいる人ではなくて、それなりに評価の確立された上に、安定した人気を持ったアーティストがいいな、と思いました。まさにモンクがうってつけだったんですね。」

●ブームのミュージシャンのページは、どこもアクセス数は凄いですけどね。

「でも、ブームが去れば閑古鳥になる可能性が高いわけでしょ?アクセス数も管理人の力量というよりは(まぁそれもあるでしょうが)、気紛れな世の中の気分に左右されるんじゃないかな?と思うとナンカ虚しい気分もしたんで。他力本願って嫌いなんです。」

●『Monkのページ』はアクセス数は多く無いけれども、定期的に新しい人がログを残していってくれますよね。

「うんうん、月に一人くらいの新しい人の訪問が、今の自分の生活ペースの中では丁度いいのかも。わざわざ掲示板に足跡残していくぐらいの人は、相当ジャズを聴きこんでいる方も多い。そういう人たちと、たまに濃い内容の会話を出来れば、それでシアワセ。」

よかったこと

●HPを持って、良かったことってありますか?

「あります、あります。日記が365日続いた! これ快挙です。奇跡です。やっぱり人に見れられるのって違うなぁ(笑)」

●出会いとか、そういうことは…?

「あります、あります。色々な人に出会えましたね。ネットやっていなきゃ絶対に縁がなかっただろうという人も多いですからね。」

●年齢や職業を越えて色々な人と付き合えますからね。

「そうですね。特にホームページを持っていると、初対面もラクですよね。ページを読むことによって相手の予習が出来るわけだから。私のページを読みこんでくれる人、なおかつ会っても良いとまで思ってくれる人というのは、ある意味ファンなわけじゃないですか。少なくとも好意は持ってくれている。だから初対面でも、コミュニケーションはとりやすいですよね。」

●内面の履歴書を読んで、面接に臨む(笑)と。

「そこまで大袈裟じゃないけど。私ね、年下の人と多く知り合える機会が出来たのが大きな収穫だと思っているんです。」

●というと?

「何故か、周りに友人と呼べる人って、年上が多いんですよ。それも40代とか50代の人だったりで。人生経験豊富な彼らと付き合うと、とても楽しいし勉強にもなるんだけれども、若い人の新しい価値観や感性を知らないままでいるのも、ちょっと勿体無いじゃないですか。
『徒然草』かな?何かの教訓めいたハナシにありましたよね。老後を楽しく生きる知恵は、年下の友人を数多く持つことだ、みたいなこと。」

●老後って、アナタ一体幾つなんですか…

イヤだったこと

●逆にイヤだったことも、当然ありますよね?

「ええ。やっぱりネット上の喧嘩ですよね。何回かやらかしてしまいましたが。」

●どうして、喧嘩になるんですか?

「原因はきっと些細なことなんです。飲み屋で気心知れた相手に笑顔で『お前って、ホントにアホだよな』と言っても怒る人はあまりいないでしょ?ところがネットは文字だけですから、そこらへんのニュアンスが伝わらなくてマに受けてしまう人もいるわけなんですよね。あ、別に私が誰かを「アホ」呼ばわりしたわけじゃなくて、あくまで喩えですけども。」

●つまり誤解から、ということですね。

「ハイ。現実世界での会話なら、"流れ"があるので、飽きたり、雰囲気が険悪になってきたら話題を変えることも出来るわけでしょ?ところが掲示板だと何日かはログが残ってしまいますからね。とっくに飽きた話題にもつき合わざるをえなくなる。もう心の中では終わっているのに、まだ付き合うんかいな、みたいに。ちょっとウンザリですよね。しかし、ギャラリーもいるからやめるわけにもいかないし。」

●そこらへんのところは難しいですよね。

「難しいです。ですから気を付けてはいるんですけどね。私、争いごとや喧嘩は基本的に嫌いですから。」

そろそろ…

●そろそろ、面倒臭くなってきたので、やめますか?

「ハイ、やめましょう。」

●もう1年、この「カフェ・モンマルトル」は続くと思いますか?

「まったく自信がありません(笑)。そろそろネット倦怠期が訪れるんじゃないかな、とも思っています。98も一年ちょっと過ぎた頃にページを一回閉めているし、やぎゆまも遁走中だし。周りの閉鎖した人を見るにつけ、ホームページって、冷めてしまうと、急速に気持ちが萎えてしまって、どうでもよくなってしまうような気がしますよね。片手間でやっているつもりの更新も、気が付いてみれば、凄く時間をかけていたり、とか。とにかく仕事にしろ、遊びにしろ、やりたいことはたくさんあるんですね。ホームページべったりの生活にならないよう、ほどほどに、適当に、そのかわり細く長く続けていきたいと思います。」

記:2000/3/21

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