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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

モデルアート2019年2月号~タイの女性モデラー・ギフトさんの情景作品が素晴らしい

      2019/01/11

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モデルアート 2019年 02月号

タミヤMM50周年

今月号の『モデルアート 2019年2月号』は、タミヤのMM特集なので、嬉しいなたら嬉しいなのワクワク特集なのです。

ページをめくる手が止まらない、と言いたいところなんですが、それを抑えてじっくりゆっくりとプロモデラーさんたちの作品を眺めながらめくるのが良いのですよ。

なにせ、表紙とメインの作例はアメリカの空挺戦車シェリダン(M551)ですからね。

MM(ミリタリー・ミニチュア)シリーズも、昨年の9月で50周年を迎えるタミヤ。

その50周年を記念して出たキットが、シェリダンなのだそうです。

タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.365 アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン (ベトナム戦争) プラモデル 35365

それにしても、シェリダンとは。
渋い!渋すぎる!

短い砲身やジェリ缶などのたくさんの装備品がセクシーですね。
いつか作ってみたい戦車の1つです。

そんなことを考えながら『モデルアート』のページをめくっている際のBGMは、ミルト・ジャクソンとジョン・コルトレーンの『バグス&トレーン』。

Bags & Trane

参考記事:バグス・アンド・トレーン/ミルト・ジャクソン&ジョン・コルトレーン

コーヒーを飲みながら、カッコいい模型写真を眺める極上の時間をさらに心地よいものにしてくれます。

ギフトさんの作品に目を奪われる

さて、今回の誌面でもっとも目を惹いたのが、タイの女性モデラー、ギフトさんの作品です。

いくつかのジオラマの写真が掲載されていたのですが、これまた不思議、懐かし、心地良しなのです。

ベスパやスーパーカブのようなバイクや軽自動車などを中心に据えた情景なのですが、懐かしく感じるのは、昭和30~40年代のテイストがムンムンだからだと思います。

心地よく感じるのは、やっぱり私はツルツル&ピカピカな模型作品よりも、綺麗に汚れている(?)作品を鑑賞するほうが好きだからでしょう。

フランソワ・バーリンデン、シェパード・ペイン、ミグ(ミゲル・ヒメネス)、松本州平、横山宏、十川俊一郎、らいだ~Joe……(敬称略)。

私好みの汚れを模型で体現してくれているモデラーは今も昔も大勢いらっしゃいますが、ギフトさんの作品は、彼らのどのテイストとも異なるムードを醸しだしています。

聴き慣れたジャズの中に、ほんの一瞬ハッとするフレーズを発見したときの喜びに近いものを感じました。

そうそう、思い出した。

マイケル・アリアス監督の『鉄コン筋クリート』のテイストに近いかも。

舞台となる宝町が、CGでリアルに描写されているのです。

サビ、油汚れ、退色したペンキ、ペンキの剥がれ、劣化した金属……。

そんなアジアの街と、高度経済成長期の日本の都市の雰囲気を違和感なくブレンドさせた、映画『鉄コン筋クリート』の美術は、恐ろしいほどに美しい。

これに近いテイストをギフトさんのジオラマからは感じましたね。

こんなハイクオリティな情景を生み出すギフトさんの短いインタビューが掲載されているのですが、模型を始めたのは、なんと1年半前ほどのことだそうです。

物凄い短期間です。

しかも、2児の母とのことで、子育ての合間に模型作りをしているとのこと。

凄い、すごすぎる!

最近は女性もどんどん模型の世界に進出してきているように感じますが、元より女性はマニキュアや化粧など、日常生活の中においては、男性よりも「ペイント」する機会がはるかに多いんですよね、だから塗装に関しても男性モデラーよりも繊細さと、男性モデラーには無い発想があるんじゃないかと思っています。

そういった意味では、どんどん女性もプラモ作りの世界に足を踏み入れて欲しいと思いますね。そして、あっと驚く塗装の作品をじゃんじゃん作って楽しませて欲しいなと思っています。

記:2019/01/10

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