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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

エトロフ発緊急電/佐々木譲

      2018/01/11

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昔、NHKが放送していたドラマに『エトロフ遥かなり』という番組がありまして、これは放送時には食い入るように見た記憶がありますね。

佐々木譲の『エトロフ発緊急電』をドラマ化したものです。

比較的、原作に忠実な内容でした。

私、この作品、大好きでしたから、それこそ、映像化されたときは、かなり興奮しましたし、番組も食い入るように見ました。
そして、内容も、けっこう満足でした。

なので、ビデオ化されたら、全巻揃えたし、折に触れて見ていましたね。

とにかく、緊迫感と寒さの凄い小説です。

活字読んでいるだけでも寒くなってしまいます。

あまりに寒くて、それでも面白いので、触発されて、昔、曲まで作ってしまいました。

>>樺太急行

択捉島。
行ってみたいけど、やっぱり行きたくなくなります(なんじゃそりゃ)。

もう一度読み始めたら、読み終わるまで、決して寝かせてくれません。

とにかく、冬、雪、零下、追っ手、単冠湾、真珠湾攻撃……なのであります。

私、この物語の主人公のケニー・斉藤(アメリカの諜報機関グーフボールに所属する日系人)をはじめ、同じく佐々木譲の「第二次大戦秘話三部作」の主人公は3人とも大好き。

というか、憧れですね。
絶対に無理だけど、こういう男たちのような生き様に憧れます。

『ベルリン飛行指令』の安藤啓一にしろ、『ストックホルムの密使』の森四郎にしろ、アウトサイダーでありながらも、根底には「優しさ」がある。

ベルリン飛行指令

ストックホルムの密使〈上〉

ストックホルムの密使 (下巻)

「戦争」という国家の一大事の中、彼ら主人公の行動の根っこにあるものは、「国家のため」ではなく、「身近な大切は人のため」というところが、クサいけど好き。

そして、これは作者・佐々木譲の筆力なんだけど、必ず、作品の中の1、2箇所には、背筋がぶるっと震えるほどのセリフやフレーズが出てくるんですね。

零戦とメッサーシュミットのベルリン上空での模擬空戦の後に、ドイツ人パイロット教官が呟いた一言(『ベルリン飛行指令』)。

亡命ポーランド軍将校のヤン・コワルフスキーの人生観が凝縮されたセリフ(『ストックホルムの密使』)。

具体的に書くのは野暮なので、それは秘密、ということで(笑)。

残念ながら「第二次大戦三部作」は、最近は書店の店頭ではあまり見かけなくなってしまっています。

読みたい人は、ブックオフなどの古本屋さんの文庫本コーナーも探してみてね。
けっこう安い値段で置いてあることが多いですよ。

出来れば、共通の登場人物がそれぞれの物語に登場するので『ベルリン』⇒『エトロフ』⇒『ストックホルム』の順番で読まれると良いでしょう。

私の場合は、『エトロフ』からスタートしちゃいましたが。
(それでも充分に楽しめた)

カッコいい男の生き様に憧れる人には一読をおすすめします!

 - 小説