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KYLYNのE-DAY・プロジェクト

KYLYNのE-DAY・プロジェクト

『KYLYN』の良い曲・悪い曲

渡辺香津美のキャリア初期を代表するアルバム『KYLYN』。

KYLYN

このアルバムには、いい曲もある。
だけど好みでない曲もある。

好みでない曲といえば、どうも昔から《マイルストーンズ》が苦手で……。

シャープでギターのテクニックは凄いのは分かるんですが、なんかそれだけなんですよね。

その後、マイルスの原曲を聴いて、「えぇ、こんなにカッコ良かったんだ!」と目からウロコが落ちたものです。

同じ理由で《ソニック・ブーム》も。

でも、日本のフュージョンって、結局、そっちの路線に行っちゃったわけですもんね。大雑把に言っちゃえば。
だから、ぜんぜんフュージョンは「聴かない、聴けない、聴きたくない」だったんですわ。
あ、過去形じゃなくて、今でも。

その逆に。
昔から大好物な曲が、坂本龍一作曲の《E-Day Project》。

このナンバーは、もう理屈抜きに気持ちよい。

時代の気分の代弁曲

《E-Day Project》は、当時の「(あくまで私が感じていた)時代の気分」とピッタリとマッチしている。

いや、この曲が形作る空気が含有されたレンズを通して、世の中を見ようとしていたのかもしれません。

だって、当時の世の中って、「あの頃は良かった」と語られるほど、「そんなにいいもの」ではなかったからね。

校内暴力に横浜銀蝿に竹の子族に聖子ちゃんカットでしょ?
ダサダサじゃん……って。
私にとっては。

もう本当に田舎くさくてバカっぽくて直視に耐えないから、同時代でありながらも別世界かのようでもあるYMOファミリーの音楽の力を借りた「偏光レンズ」が私にとっては必要でした。

《フロントライン》、《いつか王子様が》、《フラッシュバック》、《おいしい生活》……。

これらのナンバーが醸し出し、映し出す時代と、当時人気だったヤンキー文化が映し出す「あちら側」の世界を比較すると、同時代でありながらも、まるで別世界。

「こちら側」の世界の気分を代表する一曲が、坂本龍一作曲の《E-DAY・プロジェクト》でした。

ベースは小原礼だけど、ドラムが高橋幸宏。
ベースが細野さんだったらYMOですな。

このノリ、このバッキング、この独特なコード進行と和声、この音色。

やっぱり、これですよ、これ!

時代は変われど、私の中では変わらぬ心地よさと鮮度を今なお保ち続ける名曲なのです。

極論すれば、『KYLYN』は、この1曲があれば良い。

極論だよ、あくまで、極論ね!

記:2019/05/01

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