吉野家、牛丼・並280円について

      2021/02/11

最近、最後の砦とでも言うべき、吉野家までもが牛丼の価格を下げた。

SMAPの中居正広を使って、大々的にキャンペーンを行っている。

並が一杯280円。

以前の並の価格が400円だったことを考えると、思い切った値下げだと思う。

吉野家の並牛丼の原価はいくらかは知らない。しかし、原価をケチるとしたら、米の原価は決まっているから動かせない。

だから、ご飯の上の部分の原価を圧縮するしか方法が無い。

牛肉を買い叩いているのか、タマネギを従来以上に安く仕入れているのか、ワインを始めたしたそれ以外の調味料を落とすのか……。

それは分からないが、いずれにしても原価を圧縮しないことには、なかなかツライはずだ。

だって、10人お客さんが入って、やっと2,800円なわけだから。

ご飯の上の「具」の部分の味の低下は容易に推察出来ることだ。

ぶっちゃけた話、安くなった分、マズくなったんじゃないの?という心配。

先日の夜中に、腹が減ったので、近所の吉野家に行った。

並を食べた。

値下げする前との味の差は分からなかった。

というか、値下げしても同じ味のような気がした。

ま、いつもの味で旨かったですよ。

gyudon

一度の印象で判断するのも難なので、昨日の夜中も腹が減ったので、今度は並の弁当を夜中に買いに行き、家で食べた。

うん、やはり同じ味だ。

手を抜いたり、原価を抑えるために、原材料をさらに安くしたり、具を仕込む行程をケチッているようには思えない。

仮にしていたとしても、極端に味が変わったというワケではなさそうだ。

そういえば、吉野家の壁に貼ってあった、「吉野家は、変わりません。」というキャッチフレーズのポスターを思いだした。

ちょっとレトロチックな色調に加工された牛丼のアップの写真が中央にレイアウトされ、ポスターの下のほうに、牛丼・並280円と記されている。

「安くなった分マズクなったんじゃないの?」

我々が抱くであろう邪推を先回りしてフォローしているかに思えて、ちょっと微笑ましかった。

10人が並を注文しても2,800円。

100人が並を頼んでも、店に落ちてゆくお金は、たったの28,000円。

そこまでしないと、客を寄せ付けられなくなってしまう厳しい時代なのだろうか?

吉野家の牛丼好きとしては値下げは嬉しいことだが、吉野家の牛丼好きとしては、もしこれが引き金となって、倒産してしまって吉野家の牛丼を食えなくなったことを想像すると、夜も寝られない思いだ(ちょっと嘘)。

とにかく、急激な価格破壊対策の結果、息切れしてしまった、ということにだけはならないで欲しい。

2ヶ月か3ヶ月に一回ぐらいの頻度だが、夜中に無性に牛丼を食いたくなった時に、いつも近所に吉野家があってくれないと困っちゃうからだ。

記:2001/08/12

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