カフェモンマルトル

text:高野雲

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イントラレーシックの手術を受けました。

      2015/05/29

三島由紀夫が市ヶ谷で割腹自決をはかり、アルバート・アイラーがニューヨークのイーストリヴァーで死体となって発見された日、2歳か3歳の私は、横浜の某病院で目の手術を受けていました。

逆さまつげの手術です。

ほとんど記憶がないのだけれども、泣きじゃくっている自分と、強い光、眼球になにものかが押し付けられる感触だけは鮮明に残っています。

もう二度と人から目をいじくられるのはゴメンだ!と幼い私は思い続けていました。

ところが、先日、同じことをしてきました。

目の視力回復手術です。

世間では、レーシックを呼ばれていますが、私が受けたのは、イントラレーシック。

レーシックとの違いを書き出すと、すごい量の文字量になりそうなので、割愛しますが、要は、レーシックよりも安全度の高い手術で、だからこそ、私はこの手術を受けてみようと思ったのです。

思いおこせば、小学校のときの私は、意識的に視力を落とすようなことばかりをしていました。
なぜかというとメガネをかけたかったからです。
メガネをかけている青白くひ弱そうな少年の姿に、ものすごい憧れを持っていたのです。

イメージモデルの筆頭は、さだまさし(笑)。
あのころの、かまきりのようなさだまさしが何故か、とても知的に見えた。

内容がともなわなければ意味がないのだけれども、とにもかくにも、メガネをかければ、自分の“頭の良さ度”がアップするんじゃないかと思っていたのです。

バカですね(笑)。

だから、夜、布団の中で豆電球で自作したオリジナル乾電池を灯し、少年チャンピオンや、ポプラ社の江戸川乱歩シリーズばかりを読んでいた。

計画通り(?)みるみる視力が低下してゆき、学校の視力検査で「このままだとメガネが必要だね」と医者に言われたときは、志望校に合格したときのような嬉しさを感じたものです。

母親に「お医者さんがメガネをかけなさいと言っていたから、メガネを買ってよ」と言ったら、すごく訝しそうな目で見られました。なぜかというと、その前年(小学校4年生)まで、私の視力は裸眼で両目とも2.0だったのですから(笑)。

しかし、メガネ屋で視力検査をして「軽度の近視で、メガネは絶対に必要というわけではないけれども、授業中で黒板が見えないときはかけたほうが良いでしょう」という結論になったので、「授業中だけかけるからさ」と親を説得してメガネを作った記憶があります。

家では、親の目が光っているので、メガネはかけていませんでしたが、学校ではずっとかけっぱなし。知的になった自分を楽しんでいました(ああ勘違い)。
かけっぱなしだったので、どんどん視力が低下してゆきました。

中学、高校と何度か、メガネの度数をあげると同時に、フレームもリニューアルしました。

しかし、ある日突然、メガネに飽きた(笑)。

メガネしてることがカッコ悪いと思うようになってしまった。だからコンタクトにしようと思った。

とくに、大学にはいって間もなく、ニュージーランド旅行に行ったのですが、旅先の1日目でメガネを無くしてしまい、滅茶苦茶不便な旅になってしまったのですね。

だから、帰国してすぐにコンタクト(ソフト)を作り、大学、社会人になってから今にいたるまで、ずーっとコンタクト生活でした。

ソフトは、煮沸消毒が面倒くさく(おまけによく破ってしまった)、ハードは目がゴワゴワしてイヤなので、もう10年近く前から使い捨てコンタクト。

これは便利ですよね。
でもお金がかかる。
それに、朝、装用するのが面倒くさい。

そういう日はメガネをかけるのですが、メガネをかけると、鼻が重たくて疲れる(だんだん、横着になってきている…)。

だから、こりゃぁレーシックしかないな、と思うにいたったのです。

しかし、よくよく調べてみると、レーシックってなんとなく怖いイメージもあり、おまけに費用も高い。
だから、イントラレーシックになったわけです。

しかし、面倒なことに、手術を受けるに値する眼球かどうかの検診が必要で、そのためには、1週間以上コンタクトを装用してはいけないのですね。
だから、年があけてからは、ずーっと私はメガネでした。

すっかりメガネ嫌いになっていた私も、「あと○日我慢すれば、メガネとはオサラバだ!」と思いながら、我慢してメガネを着用。

晴れて検査でも、手術の問題なしとの結論が下っても、今度は仕事がたてこみはじめたので、とてもじゃないけれども、すぐに手術の予定が入れられない。
希望日はすでに埋まっている。

だから、検査を受けた1月の上旬から、昨日まで、再びメガネ生活だったのですね。

しかし、晴れて昨日、手術完了。

↓手術中の光はこんな感じだったような気がします。
lasik

これで、メガネなしの生活だぁ!と思った矢先、「しばらくは、これを着用してくださいね」と、花粉防止のメガネを渡された……。

まだ目の状態が落ち着いてないので、ホコリや水は目の大敵なのです。
だから、それを防ぐための花粉症メガネなのですね。

メガネ生活から脱したいはずの私、いまだに、花粉章メガネを着用しながら、コレを書いています(涙)。

記:2006/01/25

追記

先日のイントラレーシックの話の続きだけど、手術後、1週間は禁酒です。

あと、花粉症用のメガネを着用して外出しなければならないのです。目の中にホコリが少しでもはいらないようにね。

あと、目薬を3種類を1日に5回点眼しなければならない。
それと、食後は薬を一錠、ね。

いろいろと、あとのフォローが面倒なのです。

もっとも、手術後は、とくに当日は、まるでハードコンタクトをしたときのようなゴワゴワ感が常に目につきまとったので、言われなくても常に点眼しつづけてましたけどね。

記:2006/01/24

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