劇団四季のフレンチミュージカル『壁抜け男~恋するモンマルトル』

      2019/09/01

劇団四季ミュージカル 壁抜け男 ~モンマルトル恋物語~ [Blu-ray]
劇団四季ミュージカル 壁抜け男 ~モンマルトル恋物語~ [Blu-ray]

徹夜と徹夜の狭間に

昨日は徹夜で仕事でした。

仕事に集中しまくっていると、時間の経過がものすごく早く感じます。1時間、椅子に座っているつもりが、気が付くと3時間経過していることなどザラです。

今回も、気が付くと朝の4時。
あと1時間ちょっとで始発だな、と思い別のことを始めたら、もう7時を回っていた(笑)。

やることは山積しているので、このまま会社に残って仕事を続けても良いのだけれども、一端帰宅することにしました。

息子や女房に買っておいたオミヤゲを早く渡したかったし、なによりシャワーを浴びたかった。
新聞や郵便物にも目を通したかったし、昨日録画しておいたTVもチェックしたかった。

だから、8時過ぎに帰宅。

シャワー浴びて、新聞チェックして、通販のサプリメントが届いていたのでこの代金を振り込みにコンビニへ出かけたら、昨日私を「出入り禁止」にした音楽バーの上の階にある飲み屋のマスターとバッタリ。

先週は、近所の楽器屋さんでもバッタリでしたが、この方とは、地元の思いがけない場所でよく会います。

この歌とギターのうまい芸術家チックなマスターは、某有名報道写真家の弟子だったとか。私、その写真家を最近知り、彼の業績を調べていたところだったのですが、なかなか大変なお方の弟子だったようです。

向こうも私のことに興味を持っているようで、「今度、ジャーナリズムについてゆっくりと話し合いましょうね」と口約束を交わしたっきり、結局は話す機会のないまま現在に至っています。

しかし、店ではすれ違いですが、街の中ではよく会うので、今度は立ち話しではなく、近所の飲み屋でゆっくりと語り合いたいと思います。

甚平に着替えた私の姿を見て「さっきまで、アノ店で飲んでいたんですか?」と尋ねられたのですが、なんとなく「じつは、昨日、オーナーとママから出入り禁止をくらいまして……」とは言い出せず、「いえ、じつはさっき仕事が終わって、いま朝飯買いに来たところなんですよ」と返事。ま、それもホントのことではあるのですが…。

「じゃあまた」と挨拶を交わし、コンビ二を出ると、今度は近所の美容院数店を経営しているイケメン美容師さんにバッタリと会いました。

「あららら、どうしたんですか?この時間にこんな格好で?」
「いやぁ、さっき帰宅して今、朝飯買っていたところなんですよ」
などと世間話。

「相変わらず、仕事に燃えてんだからぁ!」と彼。
そんな彼こそ、何店舗もの美容室を毎日忙しそうに飛び回っている仕事の鬼、でも、夜は遊び人です(笑)。

彼には、いろいろな本やセミナーのCDを貸したりと、会うたびにお互いの仕事に役立つ情報交換をしているので、呑みにいくのは年に数回の頻度ですが、彼との飲みは非常に楽しいひとときです。

今度また飲みましょうね、ということで彼と別れた後は、自宅でHPの更新やら、連ドラのチェック(笑)やら、息子に本の表紙の作り方を教えたり、でした。

気が付くと、あっという間に11時を回っていたので、慌てて家を飛び出し、浜松町へ。

劇団四季のフレンチミュージカル『壁抜け男…恋するモンマルトル』を観に行くためです。

私、ミュージカルにはそれほど興味はないのですが、このミュージカルは前々からチェックしていました。

なんたって、音楽がミシェル・ルグランですからね。

『シェルブールの雨傘』というフランス映画をご存知の方も多いと思いますが、そう、あの映画に流れる、一度聴いたら忘れられない甘くて魅惑的な旋律の作曲者です。

フランスの天才作曲家と呼ぶに相応しい人で、マイルスと共演したりとジャズのフィールドでも大活躍していました。

この人の音楽が気になったのと、あと、舞台がいいよね。モンマルトル(笑)。

それに、タイトルも最高。「~男」という言葉の響きが昔から私大好きで、「蜘蛛男」とか「影男」とか(笑)。江戸川乱歩の作品に「ペテン師と空気男」という小説がありますが、この“空気男”という響きが最高にカッコイイ(笑)。

人は私を空気男と呼ぶ。どういうわけか、覚えたことをすぐに忘れていってしまうのだ……、みたいな独白がキマりそうです。

そういう私は、出入り禁止男(笑)。
なんだか前科者みたいですが、響きは悪くないですね。

あ、前科者的悪さをしたから出禁になったわけじゃないですよ。
私はサザンが嫌いで、向こうはサザンが好き。問題はその一点のみに集約されます。単なる好き嫌いのクダラない問題です。どうやら、自分の好きなバンドが嫌いな客は常連にしたくない方針のようです。

だからといって、そのことで、私が店で暴れて器物破損させたとか、そういう理由でもなく、単にサザンが嫌いだからという理由で一方的に「あなたは今日から出入り禁止です」とメールが来ただけ。なんだかねぇ。

余談がすぎました。
簡単にミュージカルについて書いてみます。

「壁抜け男」は、文字通り、壁をするりと通り抜けてしまう男の話です。
フランスでは唯一といっても良いほどヒットしたミュージカルだそうです。

ある日突然、壁を通り抜けることが出来るようになった男は、それまではしがない役員だったのですが、次第に大胆な行動を取るようになり、美しい若妻に自分の恋心を伝えようと(つまり有名になろうと)、わざと警察につかまります。

彼は、日本で言えば彼は鼠小僧のような存在。

金持ちから盗んだ首飾りを貧しい娼婦の首にかけてやったりと、庶民の間では義賊として人気な存在なのです。

だから、モンマルトルの住人たちは彼を救い出そうと刑務所につめかけ、いったん彼は刑務所を脱走し、憧れの若妻に会い、想いを告白します。しかし、彼は裁判を受けるために、再び刑務所に戻ります。なぜかというと……、
というのが、ものすごく大まかなストーリー。

私が座った座席は二回の最前列だったので、舞台下の楽器演奏が細かくみれて良かったですね。

ピアノの人、バスクラ、サックス、フルートなどの管楽器の人、マリンバ、鉄筋、シンバルなどのパーカッションの人。

この3人が抜群のコンビネーションでミュージカルを盛り上げていました。

ストーリーも面白かったが、見事に日本語化された歌詞が音楽にピッタリとマッチしている。

かなりの意訳が入っているのだろうけれども、フランス語の直訳と、今回の歌詞を照らし合わせて比較してみたいなと思いました。

そして、なにより、主役の下級役人デュティユルを演じる石丸寛二。

彼の笑顔は最高です。彼の表情を見ているだけで、こちらも幸せな気分になってしまいます。

そんなわけで、ミュージカルに興味のない方も、『壁抜け男…恋するモンマルトル』は安心してオススメできるミュージカルなので、是非、劇団四季に問い合わせてみよう!

これを観終わった私は、急いで仕事に戻ります。
ああ、きっと今夜も徹夜だろうな。

しかし、ミュージカルを観劇したお陰で、明るく大きなエネルギーと波動をもらいました。昨日から一睡もしていない私ですが、今現在は、気持ちが落ち着き、脳はとてもクリアな状態です。

単に睡眠不足ハイなだけかもしれませんが…。

記:2006/09/09

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