天丼にこだわりなし

      2016/03/07

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どの店で食べても、取りあえず「当たりハズレ」の振幅が少ない上に、安いからということで、カレーライスをオーダーする人が多い。

私もカレーライスは大好きだ。

しかし、好きゆえにコダワリも強い。

辛いカレーじゃなきゃイヤだし、甘いカレーは大嫌いだし、豚肉は嫌いではないのだが、豚肉の入ったカレーは何故だかものすごく嫌いだし、甘いカレーや豚肉の入ったカレーを食うぐらいなら一食抜いた方がまだマシだと思っている上に、一番好きなカレーは自分が作ったカレーだったりするので、カレーを外で食べるということは滅多にない。

そのかわり、天丼は大好きなので、ウマイのかマズイのかも分からない「何でも食堂」のような店に入ると、天丼をオーダーすることが多い。

私にとっては、カレーではなく、どういうわけか天丼が「当たりハズレ」の振幅の少ないメニューなのだ。

もちろん揚げ立てのカラッとした天婦羅がのっかっているほうが良いに決まっているけれども、安い立ち食い蕎麦屋で出される、衣がクタビレた天丼も結構好きなので、天丼に関してはあまり細かく店を選ぶようなことはしない。

とにかく、ドンブリを持ち上げ、割り箸で天丼をせわしなくかき込めれば、それだけでとても幸せなのだ。

司馬遼太郎の『坂の上の雲』の日本海海戦のところだと思ったが、ある将校が際限なく、無尽蔵に戦艦ばら撒かれる砲弾を見て、「ああ、これだけの砲弾を使う金があれば、天丼を何杯喰えるかな」と考えるシーンがあったが、日露戦争当時の天丼は、軍艦に使われる砲弾と比較されてしまうほど、かなりの贅沢品だったらしい。

この贅沢品だった食べ物を、たとえ、衣がしなびてクタクタになっていたとしても、安い店だと500円玉一枚でお釣が来るような時代に生きている自分がとっても幸福だと思う。

記:2001/06/27

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