KV-2 ギガンドのプラモばかり作っていたなぁ

      2021/11/26

印象的なシルエット

箱のようなカタチをした巨大な砲塔がアンバランスな美しさを醸し出す、第二次対戦中のロシア戦車「KV-2(KV-II ギガント)」。

重砲兵戦車だ。

重量53t、乗員6名、20口径152mm榴弾砲×1門、機関銃×2挺、装甲厚35~100mm、ディーゼルエンジン550hp×1基、速度25.7km/h
(40年型のKV-2Aのデータ)

上記データだけからも、デカくて、トロくて、だけど、ものすごくぶっ太い大砲を持っている戦車だということがイメージ出来るだろう。

通称「ギガンド(=巨人)」。
まさにその通りのシルエット。

もっとも、ソ連の戦車兵からは、「ドレッドノート」と呼ばれていたようだが。

巨大な砲塔はバランスの問題で、坂道だと回転しなかったのだそうだ。

しかも、砲塔の旋回は手動だというから、恐るべし。

見る分には、これほど魅力的なシルエットの戦車はないが、絶対に乗りたくない戦車の一台でもある。

不格好だが威圧感あり、不格好さゆえに一度見たら忘れられないシルエット。

忘れられないということは、何度も記憶を反芻することであり、接触頻度に比例して好感度がアップするというザイアンスの法則に則れば、気になれば気になるほど好きになってしまうという単純なサイクルに幼い私は単純に陥ってしまった

だから、この特徴あるシンプルで単純なシルエットが大好きで、タミヤから出ていたKV-2のプラモを、一体私は何箱作ったことだろう。

特に、中学から高校にかけては、細かい部品が多いソフトスキン(ジープは走行車両)や、組み立て⇒接着後のパテ埋め、ヤスリがけが面倒なマクロスやガンダム、ボトムズ、ザブングルなどのプラモを作ることに疲れたら、気分転換によく作ったものだ。

部品が少ないため、すぐに組み上がり、出来上がったら出来上がったで、パーツ多く苦労して組上げたドイツの戦車や車両の隣に並べると、簡単に彼らの存在感を奪ってしまう。

ズルいなぁと思いつつも、当時、タミヤから出ているキットは1000円だったので、小遣いやバイト代がはいると、それを握りしめ、近所の模型店に走り、再び「ギガンドください!」。

模型店のオバちゃんも呆れて「またそれ?」

ニコニコ顔の私は、「そう、またこれ」。

そんな楽しい十代の日々を送っていたものです。

記:1999/03/23

追記

大日本絵画から嬉しい資料集『KV‐1&KV‐2重戦車1939‐1945』が発売されていたので、もちろん速攻ゲット!

そういえば、KV‐1(KV-I)も過去には何度か作ったことがあります。

砲塔が違うだけで、基本、KV‐2と車体は同じなんだけど、こちらのほうが、いかにも戦車なルックス。

動きは遅そうですが、形のいたるところからロシアくささがプンプン漂ってくるデザインは、個人的にはなかなかツボなのです。

記:2001/08/01

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