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春樹とカフカ

  • 2003.07.13
春樹とカフカ

『海辺のカフカ』を書いたからというわけではなけれど、村上春樹ってけっこうカフカ的だと思うんですよ。

カフカの『変身』では、主人公のザムザがある日突然毒虫になっている。
理由は説明されていない。

村上春樹の作品も似たようなことが多いですよね。
動物園のゾウが消えたり、女の子が消えたりする。

理由や因果関係はまったく説明されないまま物語が進み、結局、理由が解明されないまま物語が終わる。

推理小説の場合はこの理由を説明したり、謎を解明する義務があるけれども、村上春樹やカフカの作品は推理小説じゃないので、その必要がない。

大事なのは「そこ」じゃないんですよね。

それをめぐって(あるいはめぐらずとも)もっと、読み手の心の奥底を揺さぶる何かがある。

だから、読者はいかようにも解釈をすることが可能。
そして解釈を愉しみ、解釈をせずに、ただ世界に浸ることだって可能。

そういう魅力があると思うんですよ。
春樹とカフカには。

記:2003/07/17

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