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text:高野雲

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斎藤工の『医師たちの恋愛事情』に漂う「じれったさ」

      2015/08/11

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ishi

現在、8話まで放送され、そろそろ物語も終盤にさしかかろうとしている『医師たちの恋愛事情』ですが、正直、あんまり面白くありませんね。

石田ゆり子、生瀬勝久、伊原剛志、相武紗季など実力派、もしくはテレビ映えする俳優たちを起用しているわりには、なーんとなく突き抜けきれない、妙な生ぬるさを感じてしまっているのは私だけ?

このドラマ、おそらくは、不倫ドラマの『昼顔』で女性層のハートをガッチリと掴んだ斎藤工ありきの企画なんでしょう。

だとすると、自然、「男壇蜜」と自嘲気味に自称する斎藤工のセクシーさが前面に出てくるんだろうな?と期待する視聴者も少なくないはず。

もっと言ってしまえば、『昼顔』パート2的な内容をドラマに期待してしまうのも無理なからぬことでしょう。

ところが、あまり濡れ場がない。

ま、別になくてもいいんだけど、『昼顔』的な修羅場は、今のところ訪れてませんね。

いや、訪れてはいるんだけど、それは斎藤工や石田ゆり子の修羅場ではなく、同じ病院に勤める伊原剛志と板谷由夏の不倫をめぐっての修羅場なので、それはそれで「わぁ、結構大変なのね」と思いつつも、やはり主役クラスに訪れる修羅場ではないので、あまり惹きつけられるトピックスではないんですよね。

『昼顔』ファンを取り込むこと前提のドラマであることは、しつこく「医者が恋愛しちゃダメなんでしょうか?」的なナレーションが繰り返されていたことからもわかるとおりですが、最近は、いつの間にか、このこのナレーションを聞かなくなっちゃった。

「恋愛しちゃダメなの?」と視聴者に問うていたわりには、一向に本格的な恋愛モードに突入しない二人。

多くの人が、このドラマに抱いているであろう「じれったさ」は、一向に2人の仲が進展しないところにあるのではないかと思います。

これがこの物語に感じるモドかしさの原因でしょう。

2人とも仕事一筋のお医者さんです。

人一倍、医療従事者としての矜持と信念を持っており、実際、プライベートを犠牲にしてまでも、患者さん優先の生活サイクルで仕事に従事しています。

時には襲い掛かる疲れや孤独を癒してくれる、そして寄り添える相手がいて欲しい、と、言葉には出しこそしないけれども、そう思わせる表情、しぐさがいたるところで散見されますね、この2人からは。

そして、その相手は、斉藤工にとっては、石田ゆり子だったらいいなぁ、だし、石田ゆり子にとっては、斉藤工がいいなぁ的な雰囲気なんだけれども、上記のごとく二人ともマジメでオシゴト第一なので、なかなか進展しないのです。

一度、いいところまでいきそうにはなったんだけれども、この手のドラマにありがちな「急患」の連絡でダメになってしまうんですよね。

うーん、じれったい!

しかし、「つまらない」といってるわりに、惰性でこのドラマを見続けているうちに、この「じれったさ」にも慣れてきた(笑)。

忙しいんだから、恋愛に関しては、無理せず、お手すきのときにノンビリやってくださいな、と思える境地になってきた(笑)。

『昼顔』の場合は、物語の前半で、斎藤工と上戸彩が不倫しちゃってますから、残りの話は、いつバレるんだろ? バレたらどうなるんだろう?的なハラハラ感がありました。

しかし、『医師たちの恋愛事情』の場合は、そもそも斎藤工にしろ、石田ゆり子にしろ、二人とも独身なわけだから、恋愛したって、別に職場内でおおっぴらにならなければ、『昼顔』のような背徳感は生まれようもないわけで。

だから、『昼顔』的な「背徳行為の甘い果実と辛い罰」を期待するほうが筋違いだったのかもしれませんね。

あの二人、今週もうだうだしてるな~、来週もそんな感じなんかな~?などといいながら、コーヒーとカントリーマーム片手に、なーんとなく鑑賞するのが一番良いこのドラマとの接し方なのかもしれませんね。

記:2015/06/03

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