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ジャズと映画と本の日々:高野雲

土下座だけではない香川照之の個性派演技

      2017/05/31

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kouatsudensen

確固たる個性

『半沢直樹』では、主人公(堺雅人)の敵役である大和田常務の役を「怪演」し、特に最終回の取締役会のシーンでは印象的な土下座シーンを見せた香川輝之。

彼はもはや個性派俳優としては確固たる地位を築きあげている実力俳優ではあるが、彼の印象に残る存在感、他の誰にも出せない個性は若い頃から顕在だった。



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春日局の小早川秀秋

1989年に放映されたNHK大河ドラマ『春日局』が彼のデビュー作品だ。
その時の彼は24歳。役は関ヶ原の合戦で西軍を裏切った小早川秀秋を演じていた。

若かりし香川照之が、若き戦国武将として、合戦前、そして合戦後に葛藤するシーンはなかなかの見応えだった。

このドラマでは、主人公・お福(大原麗子)の夫が小早川秀秋の家老という役ゆえ、単に東軍の徳川方に寝返ったという単純な描かれ方ではなく、「結果的に寝返った」というような描かれ方になっている。
小早川秀秋自らが石田三成の西軍を裏切ったというストーリーにしなかったのは、主人公の夫をフィーチャーするための演出だったのだろう。
家老の斎藤利三(主人公の夫)が石田三成方の西軍につきたいと葛藤する主人(小早川秀秋)を差し置いて東軍に寝返るという描かれ方になっているのだ。

そして、合戦後かつての宇喜多家の所領を治めることになった小早川家は、かつての宇喜多の残党や、領民たちの反抗に苛まされて、半狂乱になるのだが、その時の精神を病んでなかば半狂乱気味の香川照之も、なかなかの好演だった。

江口洋介と唐沢寿明

そういえば『春日局』といえば、若かりし日の唐沢寿明がお福の息子(稲葉正勝)として登場しているし、彼が仕える3代目将軍・徳川家光の役も江口洋介だった。

この二人の名前を見ると、どうしても「ライバル」という言葉が浮かんでしまう。

その後『愛という名のもとに』や『白い巨塔』などで、ライバル関係として相見えるこの二人の俳優の若かりし日の演技も見もののドラマだったね、今振り返ると。

記:2013/09/29

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