カフェモンマルトル

text:高野雲

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『ど根性ガエル』のマツケンを見ていると、『ウルトラミラクルラブストーリー』の陽人を思い出す

      2016/12/11

matsuken

ヒロシと陽人

実写版『ど根性ガエル』で、主人公のヒロシを演じるマツケンの演技を見ていると、横浜聡子監督の映画『ウルトラミラクルラブストーリー』を思い出します。

『ど根性ガエル』のヒロシも、『ウルトラミラクルラブストーリー』の主人公・陽人も松山ケンイチが演じる傍若無人な「野生児」的キャラなのですが、両者に共通するハチャメチャなパワーは、「陽」のマツケンが放つ独特のオーラとパワーを感じます。

さらに、一人の女性に惚れ込んでしまったら、周囲の目もヘッテクレもなく、強引かつ不遠慮な直球ストレートでアタックする様も共通点と感じますね。



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麻生久美子と前田敦子

『ど根性ガエル』のヒロシは、幼馴染で離婚して町に戻ってきた京子ちゃん(前田敦子)に「キョーコちゃん、キョーコちゃん!」となりふり構わぬ状態。
第一話から怒涛のプロポーズをしています。

いっぽう『ウルトラミラクル~』の陽人は、恋人の死で失意のどん底状態で津軽にやってきて幼稚園の先生になった町子先生(麻生久美子)に「マチコせんせー、マチコせんせー!」状態。
職場にも押しかけるほどの猛烈アタックです。

この「惚れた女性に一直線」な姿は、ヒロシと陽人はかぶるところがありますね。

とにかく野生児というか、細かいことを考えない(考えられる脳味噌を持っていない?)で、直感と勢いにまかせて直進する様は、テンション高すぎで、鬱陶しいけど面白い。

また、アタックする対象も、心に傷を負っている女性という共通項もあります。

ヒロシの場合は「離婚したばかりの女性(京子ちゃん)」。

陽人の場合は「彼氏が交通事故で死亡。事故の衝撃で飛んでいった首がどこにあるかわからない状態から立ち直れていない女性(町子先生)」。

二人とも、まだ心の傷は癒えていません。

しかし、そんなことお構いなし。

「そっとしておく」ことが普通の神経の持ち主なんだろうけど、ヒロシも陽人も、そんなことにはオカマイナシで無遠慮なまでにアタックをかけてくる。

そんな設定も似ているなと思いました(もっとも陽人の場合は、町子先生の事情を知らなかったと思うのですが……)。

ウルトラミラクルラブストーリー

もしかしたら、『ど根性ガエル』で、松山ケンイチをキャスティングした人は、『ウルトラミラクルラブストーリー』の松山ケンイチの演技を見ていたのかもしれませんね。

実写版の『ど根性ガエル』のマツケンの演技を見て、面白いなと思った方は、ぜひ『ウルトラミラクルラブストーリー』のマツケンも見てください。

シュールというか、なんだか不思議な余韻が心に残る映画ですよ。

「あのラスト」に関しては、賛否両論わかれるだろうし、それ以前に「ワケわかんね~!」な人もいっぱい出てくるとは思いますが、ラストシーンと、その直後の爪で曇りガラスを引っ掻いたような音の歪んだギターが不思議と心に残るんですよ。

記:2015/07/26

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