カフェモンマルトル

text:高野雲

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もんしぇん/試写レポート

      2015/05/25

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玉井夕海さんが主演、脚本、音楽を手がけた映画『もんしぇん』の試写会に行ってきました。

熊本は天草。この海と自然が舞台の静かで不思議かつ心地よい肌触りの映画でした。

玉井さんは、『千と千尋の神隠し』でリンの声を担当した声優さんでもあります。

2年ほど前、東陽一監督の映画『風音』を機に親交を持つようになり、息子が大好きな『千と千尋』の声優さんに会いたいと言うので、息子を紹介したり、私が映画レビューを書いているサイト(最近は書いてないなぁ、書くぞ!)のメンバーと飲みに行って親交を深めたこともあります。

彼女はとても小柄な女性です。でも、全身からみなぎるパワーゆえか、とても存在感のある方です。

16歳のときに、「天草を舞台にした映画を作ろう!」と決意して以来、幾度も天草に足を運び、地元の方々たちに溶け込み、自ら脚本や音楽を手がけ、主演も務め、ついに完成した映画が『もんしぇん』なのです。

以前飲みに行ったときは、いかに天草は素晴らしい場所かを熱く語っていた夕海さん。息子にも「いいところだから、来い、来い、おいで、おいで」と誘っていたなぁ(笑)。

映画『もんしぇん』の制作にかける意気込みを熱く語る玉井さん。その小さな体から沸き起こる熱いエネルギーに圧倒された記憶があります。

ホント、エネルギッシュで美しくて素敵な人です。

飲み会のときに一緒にいた映画批評サイトの1人は、「巫女みたいな人」と彼女を評していました。もっとも、彼は、気に入った女性は皆「巫女みたい」といって口説いている可能性も無きにしもあらず……ですが(笑)、玉井さんに限っては、まさに彼の言うとおり、豊かな感受性と、自らを触媒にして、自然や音や空気を表現して見せる「巫女」的な存在だと思います。

数週間前に『もんしぇん』の試写会の案内が届いたときは、ホント嬉しかった。ああ、ついに完成したんだなぁと。

で、本日雨の渋谷に観に行ったわけであります。

会場の座席が足りなくなるほどの盛況ぶり。皆さん、この映画に注目しているのだなぁと思いました。

試写会会場には、玉井さん本人がいらっしゃいました。

なんでも、「さっき天草から戻ってきたところなの」。朝の6時ごろに天草を出発して、午後イチに渋谷に到着したとのこと。

公開は来月の19日からですが、天草では今月から先行上映するためにプロモーションで忙しいようです。

ほか、山本草介監督や、イメージ設計を担当した海津研氏も試写会会場にいらしていました。皆さん若いのでビックリ。

こんな若いスタッフたちで、渋そ~なテーマの映画、果たしてどんな内容なのだろう、と思いましたが、いやはや期待を裏切らない素晴らしい内容でした。

波の無い天草の穏やかな海のように静かで淡々とした映像が、すごく心地良いです。神秘的過ぎず、不思議過ぎず、だけども、神秘的だし不思議なお話。

この温度加減が終始徹底されていて、あくまでも頑なまでに高めの湿度と常温状態がキープされている。とても心地のよい1時間半でした。

ただ、私の乏しい感性では、1回観ただけじゃ映画の世界や内面の深くまでを掴みきれてないな、と感じました。

また、よほど注意して観ていないと、画面の中に隠されたメッセージや意図を見逃す可能性もある。少なくともあと2~3回は観ないとマズいかな、とも思いました。

それにしても、平均年齢が77~78歳という、天草の地元の老人たちの味のあること。 天草に足を運んでみたくなる映画です。

8月19日、上野一角座にて、ロードショー。

公式サイト⇒こちら

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記:2006/07/05

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