カフェモンマルトル

text:高野雲

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/05/坂本龍一

      2016/11/23

/05/05

坂本教授のピアノ集『/05』。
これ、良いです。

まずは、収録曲をご覧ください。

1.Tibetan Dance
2.A Flower Is Not A Flower
3.Amore
4.Energy Flow
5.Aqua
6.The Last Emperor
7.Happyend
8.Thousand Knives
9.Fountain
10.The Sheltering Sky
11.Lost Theme
12.Shining Boy & Little Randy
13.Reversing
14.Rainforest

おいしそうな曲が並びまくってますでしょ~?!

『/04』のときもそうでしたが、「ほぇ~、あの曲が、こんなふうに蘇るんだ」という新鮮な驚きと、発見がいっぱい。

特に、私にとっては《ハッピーエンド》が新鮮だった。

聴く前は、シングル『フロント・ライン』のB面バージョン、あるいは『ウインターライブ』のバージョンがピアノで弾かれるのかな?と予測していました。

この2つのバージョンの《ハッピーエンド》は、具体的なメロディがありますからね。

しかし、なんとYMOの『BGM』のバージョンのほうじゃないですか。

強烈なエフェクトにより、音の輪郭が非常に曖昧でボヤけたサウンドだったこのバージョンを、音程のしっかりしたピアノで弾かれると、「なるほど、こういう和音でこういう構造になっていたのね」と目からウロコ。

これ1曲聞くためだけでも買う価値ありますね、特に『BGM』が好きな人は。

あ、そうそう『BGM』といえば、もう1曲、《千のナイフ》もピアノで……。

これは、どちらかというと、ファーストアルバムのほうに近いかな。

ほんと、この曲は凶暴にもなるし(BGMバージョン)、ゆったりと豊穣な面も見せるし(1stアルバムバージョン)、温泉な香りも漂うこともあるし(武道館のライブ)、尖がったフュージョン的な側面も見せるし(ワールドツアー、フェイカー・ホリックなどに収録)、アレンジ次第で、いろいろな側面を見せる面白い曲ですね。

ピアノ盤の今回のバージョンは、複雑なのに美しいハーモニーを楽しめます。

例の、あそこね。

♪わーるいなー、わーるいなー、せーんせいに言ってやろー

のところ(笑)。

過去にもピアノで弾かれた《アモーレ》も、また違ったアレンジになっていて違った趣きを楽しめます。

『/04』に続いて、教授ファンには嬉しい音源でしょう。

ちなみに、『/04』の楽譜です。

きっと、『/05」もいずれ譜面が出るんだろうなぁ。

教授の譜面は、音数少ないながらも、すべての音が有機的に連結しているので、分析しがいがあるのです。

記:2005/10/19

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