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ジャズと映画と本の日々:高野雲

ビル・エヴァンス入門

      2017/05/30

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ポートレイト・イン・ジャズ+1Portrait In Jazz

ビル・エヴァンス リヴァーサイド時代

最初にビル・エヴァンスのCDを聴くなら、まずは、ピアノトリオのフォーマットから入るのが定石でしょう。

ビル・エヴァンスのトリオといえば、やはりベーシストスコット・ラファロが在籍していたときのリヴァーサイド4部作が代表作でしょうね。

そのときのドラムスはポール・モチアン。

残念ながらスコット・ラファロは若くして交通事故で亡くなってしまったため、ラファロが参加しているビル・エヴァンス・トリオの作品は4枚しかありません。

その4枚とは、スタジオレコーディングの『ポートレイト・イン・ジャズ』、

ポートレイト・イン・ジャズ+1ポートレイト・イン・ジャズ

そして残り3枚は、ヴィレッッジ・ヴァンガードでのライブ盤の『エクスプロレーションズ』、『サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード』、『ワルツ・フォー・デビー』の4枚です。

『ポートレイト・イン・ジャズ』は《枯葉》の斬新なアプローチが、今聴いても新鮮ですし、『サンデイ~』は、ラファロ作曲の《グロリア・ステップ》がひたすら美しい。

サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガードサンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード

また、エヴァンスというよりはジャズピアノの代表的名盤の筆頭に挙がる『ワルツ・フォー・デビー』は《マイ・フーリッシュ・ハート》やタイトル曲の《ワルツ・フォー・デビー》の美しさは筆舌に尽くしがたいものがあります。

ワルツ・フォー・デビイ+4ワルツ・フォー・デビイ

そして『エクスプロレイションズ』は、《イスラエル》などの名曲が入っているため、初心者でも親しみやすい演奏内容になっていると思います。

エクスプロレイションズエクスプロレイションズ

4枚とも、すべて素晴らしい演奏ですので、ビル・エヴァンス入門としてはまずこの4枚からスタートすると良いと思います。



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ビルエバンス アンダーカレント

ビル・エヴァンスのピアノの大きな特徴に、独特のハーモニーがあります。

クラシックの素養がベースにある彼。

特に、ドビュッシー、ラベルなど、ハーモニーが独特な作曲家の手法をジャズピアノで拡張させた感があります。

同じく、ギタリストのジム・ホールも独特なハーモニー感覚の持ち主。

この二人が共演すると?

『アンダーカレント』のような名盤が生まれます。スリリングなハーモニーとハーモニーのせめぎ合いから、暖かく調和した心休まるピアノとギターの響きの両方を楽しめます。

特に《マイ・ファニー・ヴァレンタイン》がおすすめです。CDだとボーナストラックとして、別テイクも収録されていますが、こちらの演奏はリハーサル的な内容なので、やはりマスターテイクのほうをじっくり聞きこんでみましょう!

Undercurrentアンダーカレント

ビル・エヴァンス インタープレイ

ピアノトリオのビル・エヴァンス、ギターとデュオのビル・エヴァンスのほかに、管楽器と共演しているエヴァンスの名盤があります。

トランぺッターのフレディ・ハバードを迎えた『インタープレイ』というアルバムです。

一曲目の《あなたと夜と音楽と》がおすすめのこのアルバム、若かりし日のフレディ・ハバードの瑞々しいプレイも楽しめるうえに、管楽器のバックで伴奏をつけるエヴァンスのピアノに耳を傾ければ、いかに彼のリズム感や和声感覚が独特なものであったかも分かるでしょう。

Interplayインタープレイ

ビル・エヴァンス 名盤

それ以外のビル・エヴァンスの名盤は?

たくさんあって挙げるとキリがないのですが、まずは先に紹介したリヴァーサイド4部作はもちろんのことですが、キャリア後記の演奏にも心打つものが少なくありません。

まずは、『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』。

これはエヴァンスのピアノ美学の集大成とでもいうべき出来で感動の嵐が押し寄せることでしょう。

それと、最晩年の演奏も心打つものがあります。

体調の悪化で演奏自体の出来はというと、正直「荒い」ものが多いです。

しかし、友人から入院しろ、休養しろとしきりに忠告されているにもかかわらず、それを押し切ってライヴに臨んだ彼の凄絶な演奏が収録された『コンセクレーション』や『ラスト・ワルツ』での演奏は、ミスタッチも散見されるにもかかわらず、聴く者の心をとらえて離しません。

本当はこの時点で入院して療養すれば、まだまだ長生きして活躍できていた可能性が高いにもかかわらず、彼は無理をしてピアノに向かい続けたため、このライヴから間もなく亡くなってしまいます。

Consecrationコンセクレーション

Last Waltz: Final Recordings Liveラスト・ワルツ/ファイナルレコーディング・ライヴ

アマゾン ビル・エヴァンス

ビル・エヴァンスのCDを購入したい方!

最近はCDショップに行っても、ショップ店頭に並べられているエヴァンスの諸作品のラインナップにはムラがあって、とても、均等に全作品がまんべんなく網羅されている店は少ないです(当然かもしれませんが)。

ですので、欲しいアルバムを探す場合はアマゾンを利用してみましょう。CDだけでも1300点以上の商品があるので、もしかしたら掘り出し物が見つかるかもしれませんよ。

こちらからどうぞ!⇒アマゾン ビル・エヴァンス

記:2014/06/30

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