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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

アイスクリームが好きだったマイルス

      2018/02/16

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打ち上げはアイスクリーム屋

マイルス・デイヴィス。
あの厳ついルックスからは、にわかには信じがたいことかもしれませんが、じつはマイルス、アイスクリームが好きだったそうなんです。

プレスティッジの社長、ボブ・ワインストックと契約を交わす際の打ち合わせ(話し合い)をした後も、アイスクリームを食べたいといってアイスクリーム屋に二人で行ったという逸話もあります。
ワインストックは、いっぱいのみにいこうかと誘ったにもかかわらず。



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フライドチキン

そういえば、マイルスの自伝には、フライドチキンが好きということが書かれていました。

フライドチキンに関しては、マイルスに限らず多くの黒人が好きな食べ物のひとつです。

逆に黒人はあまり豚肉は食べないということも、たしか『黒人学入門』とう本に書いてあったような。理由は黒人は体質的に豚肉を食べると糖尿病にかかりやすく、糖尿病にかかると我々日本人とは違い、命を左右するほどの重篤な状態になってしまうのだそうです。

アイスクリーム・コニッツ

ところで、アイスクリームといえば、そして、プレスティッジといえば、リー・コニッツの『サブコンシャス・リー』というアルバムを思い出します。

このアルバムは、プレスティッジレーベル(当初はニュージャズ)の記念すべき第一弾。
このアルバムに収録されているナンバーに《アイスクリーム・コニッツ》というタイトルのナンバーがあります。

この時期のコニッツのアルトサックスは、鋭いアドリブの切れ味とともに、冷んやりとした、そしてソフトでクリームのような音色が持ち味です。

明らかに、当時、ジャズシーンに影響を与えていたチャーリー・パーカーのホットさとは異質の肌触り。
そして、プレスティッジのボブ・ワインストックは、チャーリー・パーカー&ディジー・ガレスピーというホットなアルトサックス&トランペットに変わる、マイルス&コニッツのコンビで売り出そうという構想をもっていたようです。

いわれてみれば、マイルスの音数少ない考え抜かれた旋律を奏でるトランペットと、コニッツの冷たく鋭いアルトサックスのコンビは、パーカー&ガレスピーとは対極の音楽性といえましょう。

実際、プレスティッジから、この二人の共演作『エズセティック』も出ていますしね。

しかし、やはり個人的にコニッツの心地よいあの音色を堪能できるのは『クールの誕生』なんじゃないかと思うんですよね。

逆に、あまりマイルスが目だってないような気もするけど。
個人的には、このアルバム、マイルスよりも、ユニークなアレンジや、コニッツのアルトサックスの音色に注目して聴いています。

シッピン・アット・ベルズ

で、話を食べ物のアイスクリームに戻すと、そうそう、マイルスの曲で長年謎だった《シッピン・アット・ベルズ》のネーミング背景の事情がわかります。

パーカーとサヴォイで録音しているバージョンもあるし、有名なのは、ソニー・クラークの『クール・ストラッティン』でしょうかね。

参考記事:サヴォイ・オン・マスターテイクス/チャーリー・パーカー

参考記事:クール・ストラッティン/ソニー・クラーク

これ、アイスクリーム屋の名前だったんですね。

具体的に、どこがどうアイスクリームなのか、あるいはアイスクリーム屋なのかはよく分からないけど、曲名にアイスクリーム屋の名前をつけるほど、マイルスはアイスクリームが好きだったということなのでしょう。

このことを念頭に入れた上で再び聴けば、それもまた楽し。

記:2018/02/14

※参考文献:中山康樹『マイルス・デイヴィス青の時代』

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