カフェモンマルトル

ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

マイルス・イン・トーキョー/マイルス・デイヴィス

      2018/04/18

Pocket

Miles in Tokyo

『マイルス・イン・トーキョー』のジャケットは、やっぱり、「黒盤」のほうがカッコいいと思うのは、きっと私だけではあるまい。

オレンジ色のジャケットのほうも悪くはないんですが、やっぱり「黒」のほうがスタイリッシュでカッコいいですね。

Miles In Tokyo

ま、オレンジのジャケットのほうが、「昭和の香り」が漂い、私はまだ生まれてませんでしたけど、なんとなく「イメージの中の昭和30年代の世界」の色合いと「厚生年金な感じ」がムンムンしているようには感じます。
思いっきり「ド昭和ド真ん中な日本」の感じはするものの、クールでシャープで知的なジャズなイメージからはほど遠い。

であれば、個人的にはクールでシャープで知的なジャズのイメージを醸し出しているのは、断然黒いジャケットのほうなんですね。

このライヴ盤には、サム・リヴァースがテナー奏者として参加していますが、彼がソロを吹き始めたときの暗黒ドロドロゾーンに突入一歩手前のシャープでキリッとした佇まいも好感。

内容とジャケットが見事に一致していると思います。

ショーター加入直前のテナーサックス奏者、サム・リヴァース。

トニー・ウィリアムスの推薦でマイルス・クインテットに参加したものの、マイルスにとってのリヴァースは「ちょっと違うかな?」的な存在だったようで。

トニーはフリージャズがかったエグくて新しいジャズの路線を当時好きだったようですが(それはリーダー作の『スプリング』を聴くとよくわかる)、マイルスは新しいサウンドを求めてはいたものの、フリー的な要素までは求めてはいなかった。

だから、リヴァースの参加は短命に終わってしまったわけです。

もし、マイルスがリヴァースのことを気に入っていたら、つまりウェイン・ショーターの参加がなかったら、マイルスがその後にたどる道のりは、少々違った路線になっていたかもしれませんね。

もしかしたら、高度かつ抽象的なアコースティック楽器によるネオ4ビート的な路線で終わっていたかもしれない。

この『イン・トーキョー』と、この少し後のショーターが参加した『イン・ベルリン』を聴き比べると、マイルスが求めていたもの、リヴァースにはなかったもの、ショーターがその後のマイルスにもたらした(であろう)影響がよく分かります。

記:2013/07/23

album data

MILES IN TOKYO (CBS)
- Miles Davis

1.Introduction by Teruo Isono
2.If I Were a Bell
3.My Funny Valentine
4.So What
5.Walkin'
6.All of You
7.Go-Go/Theme

Miles Davis (tp)
Sam Rivers (ts)
Herbie Hancock (p)
Ron Carter (b)
Tony Williams (ds)

1964/07/14 厚生年金ホール

関連記事

>>マイルス・イン・ベルリン/マイルス・デイヴィス
>>スプリング/トニー・ウィリアムス

 - ジャズ