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ジャズと映画と本の日々:高野雲

ニューアーク1953/ハンク・モブレイ

      2017/12/28

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Newark 1953

若き日のモブレイのライブ記録

1953年9月28日。
場所はニュージャージーの「ニューアーク」。

ハンク・モブレイが23歳のときの未発表ライブ音源・2枚組が出た!
これは貴重!

貴重なだけではなく、後年ブルーノートの音源で確認することができるモブレイのまろやかさやコクのある味わいが、すでにこの時点から確認できるので、モブレイファンにとっては嬉しいかぎり。

ジャケ写のモブレイも初々しくて良い感じですな。
にしても、モブレイが持っているテナーサックスが大きく見えるんだけど、モブレイって、ひょっとしてかなり小柄な人だった?!



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定番曲が目白押し!

ブルーノートの代表的ジャズマンとしてモブレイをカウントしても良いだろう。

モブレイといえば、リーダー作からサイドマンとして参加したものを含め、ブルーノートに多くの演奏を残している。

よって、我々は多くのモブレイ音源を耳にすることができるわけだが、その多くがブルーノートの、つまり、ヴァンゲルダー・スタジオで録音されたものが中心となっているはずだ。

ブルーノートというレーベルはご存知のとおり、社長であるアルフレッド・ライオンの方針で、ジャズマンがレコーディングに臨む際は、オリジナル曲を作曲することを求めた。

つまり、ブルーノートに吹き込まれたモブレイの多くの演奏は、オリジナルナンバーのものが多く、もちろん例外はあるにせよ、ベタなスタンダードをモブレイが吹いている演奏の記録は思いのほか少ないことに気づく。

もちろん、ブルーノートに提供したモブレイの楽曲は、楽想とモブレイのテナーの音色やスタイルが合致したものであり、味わい深いものが多いのだが、たまには、モブレイが吹く耳慣れたメロディも聴いてみたいと思うこともあるだろう。

その欲求を満たしてくれるのが、アップタウンジャズから出たこの2枚組なのだ。

スタン・ゲッツの名演で有名な《小さなホテル》、バラードの定番曲の《ダーン・ザット・ドリーム》や《スターダスト》、そして《エンブレイサブル・オブ・ユー》。
スタンダードの定番中の定番である《オール・ザ・シングズ・ユー・アー》。
サラ・ヴォーンやクリス・コナーの名唄で有名な《バードランドの子守唄》に、アニタ・オデイの名唄で有名な《ス・ワンダフル》などなど、定番中の定番曲のオンパレードだ。

モブレイは《リカード・ボサ》だけの人じゃないんだよ、ということがモブレイ入門者にはよーく分かるはずだし、親しみやすいメロディをマイルドに吹くモブレイと、ライヴの熱気がプラスした良い塩梅の勢いが加わるため、案外モブレイ入門には、このライヴ盤が良いのではないかとすら思ってしまうのだ。

モブレイファンも、これからモブレイをディグしていこうと考えている人も、ぜひ聴いてみて欲しい。

記:2012/06/28

album data

NEWARK 1953 (Uptown Jazz)
- Hank Mobley

disc 1
1.Ow
2.There's A Small Hotel
3.Ballad Medley: Darn That Dream/Where or When/In Love in Vain/Stardust
4.All the Things You Are
5.Jumpin' with Symphony Sid

disc 2
1.Announcement
2.Lullaby of Birdland
3.Embraceable You
4.Keen and Peachy
5.Pennies from Heaven
6.Blue Is Green
7.'S Wonderful

Hank Mobley (ts)
Bennie Green (tb)
Walter Davis Jr. (p)
Jimmy Schenck (b)
Charlie Pership (dr)

1953/09/28

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