カフェモンマルトル

text:高野雲

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ノー・ルーム・フォー・スクエアーズ/ハンク・モブレイ

      2017/05/22

ノー・ルーム・フォー・スクエアーズ+4No Room For Squares

ハードボイルド・モブレイ

モブレイの諸作の中では、もっともカッコいいジャケットだと個人的には思っている。

同時に、モブレイの中では、もっともカッコいい演奏といえよう。

マイルドさが持ち味のモブレイも、ここでは結構ハードボイルドだ。



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マイルドモブレイ→コワモテモブレイ

『ソウル・ステーション』などで聴けるマイルドなモブレイの吹奏は、彼本来の持ち味が発揮された名盤ゆえ、悪かろうはずもなく、それこそがモブレイの本質には違いないのだが、たまには、コワモテなモブレイも悪くない。

特に1曲目の《スリー・ウェイ・スプリット》なんかは、曲のカッコ良さと、モブレイのブロウが絶妙にマッチしている。
タフさとマイルドさの陰影のコントラストが素晴らしい。

ここでのモブレイは外見はどこまでもクールな心優しき「インテリヤクザ」を演じている。

サイドメンも見逃せない

モブレイの陰影をクッキリと彩るのは、煽りに煽るフィリー・ジョー・ジョーンズのドラミング。
彼が背後で焚きつけなければ、これほどの名演が生まれたかどうか。

この野性味溢れるドラミングに、ピリリと新しい知性、ハービー・ハンコック、あるいは曲によってはアンドリュー・ヒルが加わる。

従来のハードバップとは一線を画する響きが生まれているのは、新主流派のピアニストの貢献度が高い。

勢いと重量感がバランスよく共存したこのアルバム。

モブレイの作品の中では珍しく辛口かつタフなテイストをどうぞ。

ケニー・ドリューの『アンダーカレント』(ブルーノート)とともに、私が好きなタフなモブレイを楽しめる1枚だ。

また、本作は、麻薬癖を断ち切るために、故郷のフィラデルフィアで2年弱の休養生活を送っていたリー・モーガンが、シーンに復帰し、最初に臨んだレコーディングでもある。

記:2007/04/24

album data

NO ROOM FOR SQUARES (Blue Note)
- Hank Mobley

1.No Room For Squares
2.Three Way Split
3.Comin' Back
4.Me'n You
5.Carolyn
6.Syrup And Biscuits

Hank Mobley (ts)
Lee Morgan (tp)
Andrew Hill (p)
John Ore (b)
Philly Joe Jones (ds)

1963/10/02

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>>アンダーカレント/ケニー・ドリュー

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