カフェモンマルトル

text:高野雲

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パワー・オブ・スリー/ミシェル・ペトルチアーニ、ウェイン・ショーター、ジム・ホール

      2017/05/19

パワー・オブ・スリーPower Of Three

知的かつセクシーな音色が深く溶け合っている

ウェイン・ショーターの、常に中空を「ふがふが」と漂っているようなテナー・サックスの音色好きだ。

明晰でブライト、時に芯の強い音で、低音の鍵盤をゴン!と打鍵する、ペトルチアーニのピアノの音色が好きだ。

含蓄のある一音を、円やかな太いトーンで語りかけてくるジム・ホールのギターの音色が好きだ。

つまり、私の好きな3つの音色が絶妙にブレンドされた、極上のトーンを愉しむアルバムなのだ。

ときに湯気が立つようにほくほくと、ときに、サクッと歯切れのよい耳に心地の良い刺激。

個人的には、ショーター作曲の《リンボ》という曲が好きなのだが、この曲のテーマにおける、ショーターのテナーと、ジム・ホールのギターの弦の音のブレンドが、なんとも言えずウォーム。

ペトルチアーニの的確なピアノのサポートも良い。この人のピアノは、本当に粒立ちがはっきりしている。ドライブ感も抜群だ。

ジム・ホールとペトルチアーニの和声的な相性の良さは、ビル・エヴァンスとのそれとはまた違った美しさがある。

ショーターのサックスも“ムード”と“ワザ”のバランスが良い具合に取れていて聴きどころが多い。

ノスタルジックで、少し哀しげな《モーニング・ブルース》、心躍る《ワルツ・ニュー》。

何度聴いても常に新鮮さを失わないのは、3者の異なる感性が、それぞれを邪魔することなく、綺麗に解け合っているからなのだろう。

記:2002/03/04

album data

POWER OF THREE (Blue Note)
- Michel Petrucciani

1.Limbo
2.Carehul
3.Morning Blues
4.Waltz Ner
5.Beautiful Love
6.In A Sentimental Mood
7.Bimini

Michel Petrucciani (p)
Wanyne Shorter (ts)
Jim Hall (g)

Live At The Montreux Jazz Festival
1986/07/14

 - ジャズ , ,