カフェモンマルトル

text:高野雲

*

ライト・ナウ/ジャッキー・マクリーン

      2017/05/22

Right NowRight Now

マクリーン・テイスト

ジャケットのフォントと、タイポグラフィーがカッコいいマクリーンの『ライト・ナウ』。

ジャケットのみならず、もちろん音楽だってカッコいい。

《エコー》の切迫した疾走感、そして、エリック・ドルフィーにささげたバラード、《プアー・エリック》が白眉だ。
《プアー・エリック》のテーマ部においては、随所に現れるマクリーンとベースのボブ・クランショウとのユニゾンの箇所が印象的、かつ効果的。

マクリーンならではの泣きの要素と、聴き手の脳内に直情的に訴えかける、ちょっと音程が下がり目のロングトーン。
マクリーンならではのテイスト。
マクリーンにしか出せないテイスト。

これがある限り、どんなスタイルのジャズを演ろうとも、マクリーンはマクリーンなのだ。



sponsored link



ハードバップ寄りに回帰

このアルバムの直前までは、フリージャズ的な勢いと新主流派的響きのモードっぽいアプローチを重ねていたマクリーンだが、ここでは少々ハードバップ的なニュアンスに立ち戻っており(もちろんモード風のアプローチもしているが)、時代の流れに追いつこうとする急進的なマクリーンのサウンドも悪くはないが、どちらかというと、個人的にはこれぐらいのテイストのマクリーンのほうが、シックリときて好感が持てる。

ラリー・ウィリスのピアノもエネルギッシュな鍵盤連打でマクリーンのアルトを彩り、力強さと抒情性がうまい具合にブレンドされたアルバムだといえる。

これを大音量で聴いた後の爽快感といったら。

記:2004/12/08

album data

RIGHT NOW (Blue Note)
- Jackie McLean

1.Eco
2.Poor Eric
3.Christel's Time
4.Right Now
5.Right Now

Jackie McLean (as)
Larry Willis (p)
Bob Cranshaw (b)
Clifford Jarvis (ds)

1965/01/29

 - ジャズ ,