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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

ソロ・コンサート/キース・ジャレット

      2018/04/08

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Solo Concert

腰痛が生んだ大傑作

キース・ジャレットのステージングは独特だ。

まず思い浮かぶのが「あの声」。

しかし、「あの声」だけではなく、腰をくねらせながらピアノを弾くのも、彼のコンサートに行ったことがある人や、DVDなどの映像作品をご覧になった方はお気づきのことだろう。

あんな中腰で弾いてて大丈夫なの?

⇒大丈夫ではなかった。

この「中腰・腰くねらせ」が原因で、一時期のキースは椎間板ヘルニアに悩まされていたのだ。

1973年。

自らのソロ・コンサートに出演する際、彼のコンディションは最悪だった。

ECMのプロデューサーのマンフレート・アイヒャーは、彼に「コンサートを中止したら?」と提言をした。

しかし、キースはそれを断りコンサートに臨んだ。

その時のキースは、痛みのお陰で頭の中がクリアになり、没我の境地には陥らずに冷静に自分のピアノを見つめながらプレイをすることが出来たのだという。

このときの演奏は傑作『ソロ・コンサート』として残ることになった。

記録された音源を聴くと、たしかに、めちゃくちゃ素晴らしい演奏だ。

『ケルン・コンサート』を聴いて、キースの「ソロ・コンサート」には微妙な抵抗感を覚える人でも、一度は聴いてみるといい。
そのあまりの美しさ、大げさに言えば神がかったピアノにのけぞること請け合いだから。

キースや我々リスナーにとっては腰痛様様なのかもしれない。

キース・ジャレットのソロコンサートの代表的音源は『ケルン・コンサート』なのかもしれないが、もちろん『ケルン』だって素晴らしいピアノを聴くことができるが、こちらの『ソロ・コンサート』の演奏は、『ケルン』を遥かに凌駕している。

キース嫌いの方も、ぜひ一度は耳を通して欲しい。

記:2012/06/26

album data

SOLO CONCERTS BREMEN/LAUSANNE (ECM)

1.Bremen Concert
2.Bremen Concert
3.Lausanne Concert

1973/05/20
1973/06/12

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