カフェモンマルトル

ジャズと映画と本の日々:高野雲

ホワッツ・ニュー/ビル・エヴァンス

      2017/05/19

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ホワッツ・ニューWhat's New

アグレッシブなエヴァンスだ。

エヴァンス独特の、少し"つんのめった"感じのリズムは、ハイ・テンポの演奏になればなるほど、鋭く、かつ刺激的になってゆく。

しかし、エヴァンスも熱いが、もしかしたら、それ以上に、フルートのジェレミー・スタイグが熱いのかもしれない。

フルートという楽器は、“優雅”で“お上品”だというイメージを持ってしまいがちだが、彼のサウンドを聴けば、そのような思い込みも、あえなく粉砕されてしまう。

フルートって、こんなにも「攻撃力」の高い楽器だったとは!

ローランド・カークやエリック・ドルフィーのフルートも、たしかに「上品な」フルートのイメージとはほど遠い地平で、独自の存在感と表現力を確立させてはいるが、ジュレミー・スタイグのフルートは、さらにカミソリのような鋭さが加わる。

1曲目の《ストレート・ノー・チェイサー》のテーマ直後のスリリングな展開。

短い小節でのソロ交換は、まさに息の詰まるような闘い、つばぜりあい。

そう、「唾」。

まるで、ツバキが飛び散っているかのごとき、熱いジェレミー・スタイグのフルート。

負けずに応酬するエヴァンス。

もちろん、バラード系の演奏も良いが、私は両者のつばぜり合いを楽しめる、アップテンポの演奏、ことに《ストレート・ノー・チェイサー》や《ソー・ホワット》が好きで、聴くたびに、いつも興奮している。

album data

WHAT'S NEW (Verve)
- Bill Evans with Jeremy Steig

1.Straight No Chaser
2.Lover Man
3.What's New
4.Autumn Leaves
5.Time Out For Chris
6.Spartacus Love Theme from Bryna Productions "Spartacus"
7.So What

Bill Evans (p)
Jeremy Steig (fl)
Eddie Gomez (b)
Marty Morrell (ds)

1969/1/30,03/03-05

記:2002/02/27

 - ジャズ ,

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