ジョー・ヘンダーソン・イン・ジャパン/ジョー・ヘンダーソン

      2021/02/06

エキサイティングなライヴ盤

昨日、四谷のジャズ喫茶「いーぐる」にて、元・ジャズ批評編集長・原田和典さんによる「ジョー・ヘンダーソン特集」に参加してきた。

とはいえ、途中参加だったので、店に着いた頃はすでに後半にさしかかっていたところだったのだが、こうして、自分で選ぶんではなく、人に選んでもらったジョーヘンをまとめて聴けるのって、とっても幸せな気分(笑)。

うーん、やっぱりジョーヘンっていいねぇ。

ジョーヘンのハードなブロウイングを聴けば聴くほど、ついつい口元がほころび、ニヤニヤしてしまうわけの分らん私でした。

エキサイティングなジョーヘンといえば、ラストに原田さんがかけた『ジョー・ヘンダーソン・イン・ジャパン』。
これ、滅茶苦茶エキサイティングです。

ジャケットはすんごくダサいけど(笑)。

上半身裸のジョーヘンが、胡坐をかいてうつむいて、いったい何やってんの?(笑)。

んでもって、シツコイぐらいジャケット全体に大学ノートのような罫が引かれて、その間には「ジョー・ヘンダーソン」の赤い文字がビッシリと並んでいて、いったいこれデザインした人は何考えてんでしょうね? 

かなりイッちゃったジャケットデザインなんですが、これがスンゴクいいんですよ。

ひょっとして音源のすごさにブッ飛んでしまい、ブッ飛んだ精神状態で発作的にデザインしちゃったとか(笑)?

日野元彦のドラミング

原田さんも仰ってましたが、これほどジャケットと内容が乖離したアルバムも珍しい。

71年に日本に滞在したジョーヘンが日本のミュージシャンたちと共演、というよりも競演したライブが収録されたものなんだけれども、熱いのなんのって。

ジョーヘンのパワフルなブロウ、負けじと挑みかかる日本人ジャズマン3人(市川秀男:elp、稲葉国光:b、日野元彦:ds)。

とくに日野元彦のドラミングがエキサイティングで、立派にジョーヘンを煽っている。
オモリがとれて、重さがなくなったぶん、多少上滑りをしたジャック・ディジョネットみたいな感じ(笑)。

しかし、黒人ドラマーより重さが多少欠けるとはいえ、熱気とスピードで十分にカバーしている。

昔、ディスクユニオンの中古コーナーで、「なんじゃ、このジャケットは!」と仰け反ったものの、千円とちょっとだったので、騙されたと思って買ってみたら予想以上によくて驚いたものだ。

ここのところ、ご無沙汰していたので、「いーぐる特集」からの帰宅後は、真っ先に聞き返したことはいうまでもない。

ジャケットのデザインで購入を躊躇していた皆さん、これはオススメです。

記:2009/03/14

album data

JOE HENDERSON IN JAPAN (Milestone)
- Joe Henderson

1. 'Round Midnight
2. Out 'N' In
3. Blue Bossa
4. Junk Blues

Joe Henderson (ts)
市川秀男 (p)
稲葉国光 (b)
日野元彦 (ds)

1971/08/04
Junk Club, Tokyo

 - ジャズ