カフェモンマルトル

text:高野雲

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ウォルが欲しい~やっぱり私がベースをやろうと思った原点の楽器ですから。

      2017/05/30

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mick_karn

オレの人生、フレットレスで行くぞ!

私は元来飽きっぽいというか浮気性というか、落ち着きの無い人間で、心の平穏と、精神の安定を求めているくせに、この状態が長く続くと、壊してみたり、かき混ぜてみたり、状況から逃げ出したり、再構築してみたりしたくなるとう性質の悪さがある。

だから、もう10年以上も前に、「オレのベース人生はフェンダーでいくぞ」と決めたくせに、で、結構長い間、オールドのフェンダーを愛でてきたのに、もちろん、今でもオールドのフェンダーは毎日弾かなくても毎日眺めたり触ったりはしているんだけれども、 そんな自分が可愛いとすら思ってもいるんだけど、でも、でも、ある日突然、というか、こないだのライブの直前に、ウォルが欲しくなった。

もちろんフレットレス。
というか、オレのベース人生は、フレットレスで行くぞ!のところはいまだ忠実に守られてますね……(笑)。



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フレットレス奏者といえば

フレットレス大好き。
フレット付き嫌い。弾きにくい。
普通は逆なんだろうけど。

フレットレス奏者に憧れてベースを弾き始めたようなもんだからね。

え?ジャコ?
えーと、ジャコ・パストリアスですか?
ベースはじめてからも、しばらくは知らなかったです。

私にとってのフレットレス奏者といえば、ミック・カーンとパーシ・ジョーンズの2人に決まってる。

他に誰かいたっけ?

ピノ・パラディーノがいるか。
でも、私、その人の音、あまり聴いたことないんですよ。

だから、やっぱりミック・カーンとパーシー・ジョーンズ。
で、この二人といえば、ウォルでしょ。
もちろん、最近はアイバニーズのような違うメーカーのものを使っているようだけれども、俺のイメージの中ではウォル。

ウォルは、ベース界のロールスロイス。
え?それは、フォデラだって?
うん、高価なフォデラもそうかもしれないけど、あれってアメリカ製じゃないですか。
アメリカ製のロールスロイス?っていうのもヘンだよね。
あ、でもアメリカ製の爆撃機B-1もエンジン不調でロールスロイスのエンジンを積んだことがあるというから、それほどヘンでもないか。
まあいいや。

もちろん、フォデラはベースの最高峰だと思うし、正直言って、ちょっとは憧れもあるんだけど、私、今、気持ちはヨーロッパなの。

ウォル欲しいぜ。
ウォル弾きたいぜい。

ウォルを探せ!

ライブの直前、発作的にウォルが欲しくなった私は、会社のデスクから、馴染みの楽器屋の店長に、「ウォル見つけてください。買います。条件は、5弦。フレットレス。出来れば、指板にフレットライン入っているやつ。予算は72万円まで」と電話をした。

そばで聞き耳を立てていた人は、株の売買ですか?だって(笑)。

株より価値のある取引きをしてたんだよ。

※後期
結局、条件に適うウォルは見つかりませんでした……。

フェンダーのジャズべは好きだけど……

ずーっと、4弦で通してきた私だが、急に5弦にも興味が湧いてきた。
なぜかというと、4弦だとチューニングを変えないと、バッハの無伴奏チェロを弾けないから。

私が現在メインで使用している、フェンダー65年のジャズベースは、最近ますます音が良くなってきた。

もう、数音鳴らすだけで、自分でもク~ッ!たまらん!とうっとりだ。
脳と指と音色の誤差が一致してきているのだ。

弾き込んだ楽器だから、肉体と楽器のコンディションが一致してきている。
だから、このベースはますます手放せない。

でも、フェンダー・ジャズベース・フレットレスとなると、どうしても、あいつはジャコが好きなんだな、という好奇な目で見られることが多い。

ちょうど、75年のピックガードが黒でピックカバーが付いているジャズベースを弾いている人を見ると(けっこう多いんだよな)、ああ、やつはマーカス好きなのね、という目で見られるように。

だから、オレはジャコが好きなんじゃなくて、フレットレスが好きなの、ジャコと同じジャズベースのフレットレスになったのは、ジャズベースが一番音もバランスも良い楽器だったからなの。第一、オレがフレットレスをはじめたころは、ジャコなんて存在知らなかったんだもーん、なんていちいち人に説明するのも面倒だし。

「ジャコ」っていう色がつくのが凄くイヤ。
別にジャコは嫌いじゃないよ。
でも、同じようなタイプの楽器を、同じような音色でプレイすること自体、もうジャコと比較されているような気がして、いやーな感じになっちゃうんだよね。
そんな、比較しないねってば。私はジャコのように弾けないもん。
ジャコと同じ土俵にのせないでよねー、でも乗せられちゃいがちなんだよなぁ。

ウォルで何を弾こう?

でも、ウォルを弾いていて、ああミック・カーンが好きなのね、と思われるのは良い。とても嬉しい(笑)。

ええ、そうなんでーす!と心の中で胸をはれます。
だから、ウォル欲しいなぁ。日本にはあまり売っている楽器屋もないし、基本はオーダーメイドだそうだから、中々モノがないのだろうね。いまだ、楽器屋からは連絡がないから。

私はアクティヴ嫌いだけど、ウォルなら許す。
私は重いベースは肩が凝るから嫌いだけど、ウォルなら許す。

欲しいなったら、欲しいな、ウォル。

ウォルの音色は非常に独特だ。
クセがあるし、アクが強い。
じゃあ、そのベースで何を弾くつもりだ?

あ、考えてない。
実際手にして、弾いてから考える予定。

記:2004/12/31(from「ベース馬鹿見参!」)

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