ウルトラマンマックス 第1話/試写レポート

      2015/05/27

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新番組『ウルトラマンマックス』第1話の試写会に行ってきた。

上映前には、着ぐるみ怪獣と歴代ウルトラマンのバトルによるアトラクションがあり、上映後にも、およそ怪獣20体とウルトラマンマックスのショーがあり、サービスたっぷりの内容だった。

今回の「ウルトラマンマックス」のテーマは、“原点回帰”。

暗いトーンと、視聴ターゲットをどの層に定めているのかが不明瞭な中途半端な難解さを伴い、それゆえか、いまひとつ視聴率的にはふるわなかった「ウルトラマンネクサス」とは、良くも悪くも対極な内容といえる。

1話完結のストーリー。

スピーディで単純明快な物語展開。

M78星雲出身のヒーロー。

バルタン星人、エレキング、キングジョー、ゼットンなど、過去の人気怪獣、宇宙人の再登場。

要するに昭和時代のウルトラマンのテイストに近づけ(戻し)ているわけだ。

昭和時代のウルトラマンといえば、初代ウルトラマンの科学特捜隊の隊員のうちのが2名、今回の怪獣やっつけ部隊「DASH(ダッシュ)」の一員となっている。

ウルトラマンに変身したハヤタ隊員の黒部進は長官の役。

紅一点のアキコ隊員を演じていた桜井浩子は怪獣生態学者として。

かつてのウルトラマンに登場した人物と再びブラウン管を通して再会できるのが嬉しい。

監督は、ウルトラマンで育ち、平成ガメラシリーズの監督をした金子修介。

つまり、新旧の才能が入り混じり、円谷プロが放つ渾身の新番組となるわけだ。

「ウルトラマンネクサス」と「ネクスト」立ち上げ時に新しく就任した円谷英二の孫・円谷英明氏は、就任してから1年足らずであっという間に社長の座を解任され(2004年6月社長就任)、その前の社長も、女子社員へのセクハラ問題で解雇されていた(『プレジデント』今週号より)。

会社の内部的にも、振るわなかった円谷プロの起死回生の一作となるか!?

肝心な番組内容だが、個人的な感想を書くと、アンドロイドのオペレーターエリー(満島ひかり)の動きが可愛かった。

人間的なアンドロイドというよりは、人間が一生懸命アンドロイドしているといった風情で、そこがなんだか「萌え」のポイントなのかもしれない(笑)。

もっとも純粋に、ルックス的な面から言えば、エースパイロットのコイシカワ・ミズキ隊員を演じる長谷部瞳が、可愛いと思った。

劇中に登場する彼女よりも、撮影会に登場した彼女のほうが、数倍素敵でした。
特撮だけではなく、将来は連ドラや映画でも活躍して欲しい。
(※ちなみに2008年現在は、日経のメインキャラクターをつとめるなど、活躍中)

SANYO DIGITAL CAMERA上段左が長谷部 瞳、右が満島ひかり

初の外人隊員となるショーン・ニコルスは、元気の良すぎる駄洒落で、思いっきり会場を凍りつかせていたが、彼の役どころは、初代ウルトラマンでいうと、二瓶正也演じたイデ隊員でしょうね。担当もメカの発明。しかも、ひょうきんでお調子者という役柄。

まさに、イデ隊員だ。

それにたいしてコバ・ケンジロウ隊員を演じる小川信行の役どころはアラシ隊員でしょうね。射撃の名手ということだから。

max_3上段左が小川信行・中央が隊長役の宍戸開

さらに、「ウルトラマンマックス」と命名するシーンも、初代ウルトラマンのシーンと同じ。

お調子者の役どころの隊員(旧作では二瓶、新作ではショーン)が、「ちょっと、さっきから、彼、彼っていってるけど、名前ないの?」と、変身する役の人に突っ込み、突然に「ウルトラマン(マックス)」と名前が決定してしまうところも、にやりとさせる。

こんなところにも、過去のウルトラマンの焼き直し、 いや、過去のウルトラマンの遺伝子が受け継がれているのだっ!

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記:2005/06/21

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