嗚呼、バルタン星人

      2016/01/31

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最近は「ウルトラマン・コスモス」のように、怪獣を「倒す」ことはせずに、「捕獲」することがテーマのウルトラマンも登場してきたが、それ以外のウルトラシリーズに登場するウルトラ超人の第一の使命は、当然ながら、怪獣や宇宙人を「倒す」ことだ。

では、歴代ウルトラマンの中で、どのウルトラマンが地球滞在中に一番多くの怪獣・宇宙人を殺したのだろうか?

正解は、初代ウルトラマン。

彼のスコアは、すでにバルタン星人が登場する第2話の「侵略者を撃て」の段階で達成されている。

宇宙旅行中に発狂した科学者の核実験が原因で故郷のバルタン星が爆発し、住む場所を失ってしまったバルタン星人。

宇宙船の故障もあって、地球に立ち寄るバルタン星人の宇宙船の中には、なんと20億3000万人ものバルタン星人たちがバクテリアぐらいの大きさになって眠っていたのだ。

ノーマルな姿のままで地球に降り立ったバルタン星人の「代表」は、ウルトラマンのスペシウム光線にやられてしまう。

ノーマルな状態のバルタン星人をやっつけたウルトラマンは、すぐさま20億3000万人が眠る宇宙船に向かい、その宇宙船も破壊してしまう。

この宇宙船は、きっとバルタン星人が宇宙旅行をしていた時の宇宙船なのだろうから、用途としては旅客船のようなものなのだろう。間違っても戦闘用では無いはずだし、仮に武装をしていたとしても大した戦闘能力は持っていないハズだ。

事実、ウルトラマンが接近しても、またウルトラマンに鷲掴みにされても、一切反撃をしてこなかった。

しかし、非情にも無抵抗な宇宙「旅客船」を破壊したウルトラマン……。

「キミ達の代表は、聞き分け分からんこと言うし、地球に攻撃を加えたのでので倒しちゃったよ。悪いけど正当防衛だからね。キミたちは地球に住みたいらしいけど、残念ながら20億3000万人もの異星人を受け入れるだけのキャパは今の地球にはない。申し訳ないが、他に住めそうな星を見つけてくれないかな?」といった交渉もせずに、いきなりドカン!

もうこの段階で、他のウルトラ兄弟には逆立ちしても達成できないほどのスコアに達してしまったわけです。

もっとも、ウルトラマンは、この「大量虐殺」のお陰で、他のバルタン星人から恨みを買うようになってしまったことも、また確かだ。

手を変え品を変え、たびたびバルタン星人たちは地球にやってくる。

ひとたび「地球には住まないでね」と拒絶されると、なおさら「いつかは、俺のモノにしてくれるわ!」と挑戦の意欲を燃やすタイプなのかもしれないし、仲間を殺したウルトラマンに復讐を遂げるという目的もあるに違いない。

あるときはスペシウム光線対策を講じて挑戦してくるし(スペルゲン反射鏡)、別の宇宙人(メフィラス星人)の手下になることも厭わないし、手下のロボット(ビルガモ)を操って挑戦してきたりする(相手は「帰ってきたウルトラマン」だけど)。

他にも、『ザ・ウルトラマン』の8話「ヒカリ隊員の秘密が盗まれた!?」で登場、『ウルトラマン80』では37話の「怖れていたバルタン星人の動物作戦」と45話の「バルタン星人の限りなきチャレンジ魂」で2回登場しているし、『ウルトラマンパワード』でも第1話の「銀色の追跡者」と第13話の「さらば!ウルトラマン」と、ここでも2回登場している。そういえば、「ウルトラマンコスモス」にも登場したらしい。

このしつこさ、並大抵ではない。

負けてもやられても、くじけずに何度も何度も戦いを挑んでくるようなバルタン星人のようなキャラクター、私は嫌いではない。

ヤッターマンのドロンボーや、サンダーバードのフッド、それにルパン3世に何度も煮え湯を飲まされながらも、それでもしつこくルパン逮捕を諦めない銭形警部にシンパシーを感じてしまうのと同じ理由で、私はけっこうバルタン星人って好きだ。

なんだか憎めないじゃないですか。

欲しいものが手に入るまでは、目的を達成するまでは、諦めずに何度も何度も執拗なまでにチャレンジを繰りかえす彼ら。

その対象が女性になると、ほとんどストーカーだが、バルタン星人の「諦めの悪さ」と、いつも失敗ばかりしている情けなさっぷりには、時として愛情すら覚えてしまう。

頑張れ!バルタン星人!

地球は侵略しないで欲しいけど、ウルトラマンとは、いつまでも仲良く喧嘩してちょうだいね。

……って、ウルトラマンとバルタン星人の関係は、トムとジェリーか!?

▼バルタン好きの要チェック本!
バルタン星人はなぜ美しいか―新形態学的怪獣論―バルタン星人はなぜ美しいか―新形態学的怪獣論―

記:2001/08/16

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