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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星/試写会記

      2018/04/04

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今回はMS(モビルスーツ)同士の戦いはありません。

そのかわり前半はかなりの時間数を割いてジオン軍と連邦軍との艦隊決戦が描写されています。

ま、映画館のスクリーンで見れば音響の効果もあって(それとドズルの声優・三宅健太の「圧」のある声もあって)、迫力は感じられるとは思うのですが、よくよく考えてみればかなり単調な戦いであることは否めません。

80年近く前の太平洋戦争の艦隊戦ですら飛行機を飛ばしまくっており、空母のない艦隊は羽根をもがれた鳥のようなものでしたが、あれから何百年も後の世界であるはずの宇宙世紀の戦い(ルウム戦)は、まるで戦場を対馬沖から宇宙に置き換えただけの日本軍連合艦隊vsロシアバルチック艦隊の「日本海沖海戦」のようなストレートな戦艦と戦艦同士の殴り合い(大砲の撃ち合い)のようなものに感じました。

それを補う飛行機のような存在が、ジオンの場合は後半に搭乗するMS(モビルスーツ)であり、連邦軍の場合はシャアザクに蹴っ飛ばされて爆発する宇宙飛行機のようなものなのでしょうが、あくまでメインは大型の戦艦同士がビー、ビーと光線を撃ちあうのが基本的な両軍の戦闘姿勢。つまり、前回の『激突ルウム会戦』から引き続き、単調な艦隊決戦がしばらく続くというわけなのです。

ま、単調だからこそ有視界戦闘で有利な兵器=MS(モビルスーツ)に一日の長のあるジオン側が初戦では有利であったということを印象付ける戦いでもあり、さらには、5隻もの戦艦をたった1機のMS(=ザク)で沈めたシャアの快進撃(=二階級特進、さらにはドズルからムサイを強化した戦艦と部下を拝受している)を印象付ける大切な戦いであることには相違なく、この戦いなくしてはシャアの「赤い彗星」という異名も両軍に轟き渡ることはなかったわけなので、避けては通れないエピソードではあるのです、ルウム戦は。

ジオン軍の捕虜になったレビル将軍がどうやって無事に連邦に生還したのか、また劇中のセリフに頻繁に登場する「南極条約」とはいったいどのような経緯で締結されたものなのか。

「レビル生還」と「南極条約」というキーワードは、ファーストガンダム好きなら常識のように知ってはいても、その経緯や詳細までは深く知る者はそれほど多くはないと思います。

そういう人たちこそ、今回の『オリジンⅥ・誕生 赤い彗星』を観て勉強しましょう。
マ・クベ好きなギャン子な人にとっても、今回のエピソードはツボなのではないでしょうか。

そして、いよいよガンダム完成。
ガンダムを積んだホワイトベースがサイド7に向かっています。

いよいよテレビ版や映画版で描かれた「アムロ目線のガンダム」(というより「ブライト目線」なのかな?宇宙世紀モノのガンダム一連の物語は)のエピソードが始まろうとする序幕のようなエピソードでもあるのです。『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ 誕生 赤い彗星』は。

でも、アニメで描かれるのはこの回で最後みたい。
うう、残念、むしろリメイクされた「その後」を見たいのに。

仕方ないから途中まで読んでいたコミックの続きを読むか(3巻までは読んでいたんだけどね)。

だから最後に、アムロ、セイラ、フラウ・ボウ、ミライ、ブライト、ハヤト、カイのそれぞれのカットに「後にホワイトベースの~」というキャプションが付くわけだ。

コミックだと24巻まであるわけで、その全てを劇場上映用のアニメにすると膨大な時間がかかるのだろうけれど、やっぱりここまで観てしまった以上は最後まで観たいというのが正直なところです。

「後のエピソードは皆さんご存知の通り!」的な終わり方ではあまりにツラい。

記:2018/04/03

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