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ジャズと映画とプラモの日々:高野雲

松本清張原作の映画『張込み』の音楽が気になる

      2018/05/12

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原作は松本清張の作品。
それを野村芳太郎監督が映像化したサスペンス映画『張込み』。

この映画、そうとう昔の作品です。
モノクロだし、交通手段も汽車ですからね。

2人の刑事が、佐賀県の民家に住む女性を向かいの旅館から張り込み監視するのですが、映像だけを見ていると、なんともノドカな風景が広がります。

道路もあまり舗装されていないし、なんというか、古き良き昭和の田舎風景って感じなんですよ。

しかし、それをノンビリとしたムードに終わらせず、どこか殺伐としたトーンが映像に漂っているのは、バックのフリージャズっぽい音楽のおかげだと思うんですよ。

エリック・ドルフィーの『アウト・トゥ・ランチ』的なテイストのサスペンス調の音楽が後半流れると、見ているほうは結構ゾクゾクします。

『アウト・トゥ・ランチ』はピアノレスでしたが、『張込み』の音楽にはピアノが参加しています。

フリージャズっぽいピアノは、セシル・テイラーの高速ピアノに聴き慣れた耳には、ずいぶんと稚拙な感じは否めませんが、逆にそれがなぜか数十年前にモノクロで映し出された日本の田舎の風景と絶妙にマッチしているのです。

もちろん『張込み』のサウンドトラックは『アウト・トゥ・ランチ』ほど高密度なアンサンブルではないけれど、適度にバラつきのある楽器同士の結びつきは、「何かが起きるに違いない」という「イヤな予感」を含めた想像力をかきたてるものはありますね。

正直、音楽だけでも聴けちゃうかもしれない。

そう思って、この映画のサントラをアマゾンやタワレコで探してみたんですが、残念ながら出ていないようなんです。

残念!

もしかしたら、昔は出ていたけれど、今は出ていない状態なのかな?

残念!

DVDを再生しながら聴くしかないのでしょう、いまのところは。

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