カフェモンマルトル

text:高野雲

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茅ヶ崎クライシス

      2016/04/30

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喋るようなベースを弾きたいと思っていた時期がけっこう長かったように思います。

スケール練習をしたり、スタンダードなどのメロディを低音でなぞることを繰り返していると、なんだか頭の中がどんどんカッチンカッチンと四角くなっていく感じになるんですよね。

理路整然と、様々な図形を構築していく感覚というか。もちろん、そのような感覚は嫌いではないのですが、時には無意味な内容を「うが~!」と話してみたく……、いや弾いてみたくなる。

それが、これです。《茅ヶ崎クライシス》。

1992年頃の録音ですね。

メロディとかは「もういらん!」って感じで、とにかく、うがー!おげー!と短い言葉をあたかもベースが喋るような感じになれればそれでいいやという感じでした。

で、これに合うようにコルグのドラムマシンをプログラムし、ちょうどSF的というか、SE的な音色が選べる機種だったので、ちょっと下品なぐらいにチープな効果音をたくさん散りばめたドラムパターンを数種類打ち込み、あとは適当につなげたものに、フレットレスベースで、うぎゃ!えぎゃ!と弾いただけです。

ちなみにフレットレスベースには、フランジャーとかコーラスとか、いろいろなエフェクターを繋いだと思うのですが、正直、まったく覚えていません。

で、ドラムマシンの上にベースがウガウガしている音をプレイバックしてみると、なんだかスカスカというか、腰が感じられないので、あわててベースラインを重ねました。

ベースラインを弾いているほうのベースはフレット付きのベースで、たしかフェンダージャパンの75年モデルのジャズベースだと思いました。

フレットレスのほうはフェンダーの75年製なので、この曲のベースは日本とアメリカの75年コンビですね。

《茅ヶ崎クライシス》というタイトルには、特に意味はありません。

完成した音をプレイバックすると、茅ヶ崎に、宇宙人やUFOが襲来したら、こんな感じのパニックになるのかな~と、なんとなく思い、茅ヶ崎パニックかな、じゃあ「茅ヶ崎危機」、でいっか!と思って、そのままタイトルにしちゃいました。

記:2015/10/09

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