【三文日記】2002年5月

      2024/09/19

totanyane

5/1(wed)

料亭で密談、というのは嘘で、魚づくし、腹一杯、酒も呑みすぎ、へろへろ。

無地のTシャツを手に入れたので、早速帰宅後にオリジナルTシャツ作成。

この、ダサ過ぎなところが、すっごく格好いいと酔った頭で自己満足、78点。

5/2(thu)

ウッドベースを右肩に担いでの東京・大阪の往復、右腕全体を使ってのピチカート、右の肩を支点としたアルコなど、ウッドベースと付き合うことによって生じる負荷が、身体の右側にばかり集中していたので、これはイカンと思い、マッサージ屋へ行き、首と背中と肩と腕を右側中心にほぐしてもらった。

霜降りたっぷりの米沢牛が手に入ったとのことで、女房、息子とともに、よく行くイタ飯屋で牛のグリルをたっぷり360グラムコース。

現在読んでいる『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)という、男と女の脳の違いを分析した本には、ポップスやクラシックを聴いている男性よりも、ジャズ愛好者の方が、1年の夫婦の営みの回数が34%も多く、9~5時できっちり帰れる仕事の男性よりも、週60時間以上働く人のほうが、セックスの回数が25%増しで多いという調査報告が記されてあったが、「ジャズを聴くどころか演奏もして、週60時間どころか時には70時間近く働いているボクちゃんは、つまりヤラしいわけね?」と大笑いしてしまった。

5/3(fri)

『仮面ライダークウガ』の38話から45話までを観る。

『仮面ライダークウガ』のライジングドラゴンのバージョンの人形を買う。

アラン・ピーズ+バーバラ・ピーズ・著/藤井留美・訳 『話を聞かない男、地図が読めない女 ~男脳・女脳が「謎」を解く』読了。

5/4(sat)

関西のドラマー氏の上京オフ会を六本木バックステージで。

今回は楽器が出来る人が多数集まったために、林檎半分、ジャズ(?)半分というセッションを5時間行い、ベーシストが私一人しかいなかったので、ずっとベースを弾きっぱなしだったが、楽しかった(他の人は楽しんでもらえただろうか?)。

二次会は引き続きバックステージで、三次会は近くの居酒屋でやったが、調子に乗って終電近くまで呑んでいたのと、帰りの電車の中で爆睡して7駅も乗り過ごしてしまったため、慌てて近くの駅まで引き返したが、すでに乗り換える電車の運行は終わっており、仕方なくウッドベースを担いで、3駅分とぼとぼと歩いて帰宅した。

▼今回の参加者(HN表記)
赤っぴ、Azuma、あおい、大川、雲、ケン、高知のピアニスト、高知のピアニスト彼女、こん、サクライ、桜子、しげお、珍虫、竹渕、ただ、ちぃ、TRRUE、ねこひろ様、はるか、ぴか、hikky、病弱ギタリスト、へぇいち、繭子、繭ちゃん彼氏、まりりん、れい奈、楼華

5/5(sun)

下駄を新調した。

私の実家へ女房と子供と遊びに行き、夕食。

別冊宝島編集部・編『公安アンダーワールド』(別冊宝島Real012/宝島社)読了。

5/6(mon)

終日、HPの更新、メルマガの資料集め。

『仮面ライダークウガ』の「新春スペシャル」と、46~49(最終)話を観る。

昼寝たっぷり、連休の疲れも完全回復。

5/7(tue)

マッサージ屋で、肩・背中・首のコリをほぐしてもらう。

呑み。

バンプ・オブ・チキンの『ハルジオン』を繰り返し聴く。

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Toysfactoryレコード

5/8(wed)

ソニー・クリスの《アウト・オブ・ノーホェア》を流しながらベースを弾いていたら、女房がこのピアノがすごくいい、誰?と身を乗り出して尋ねてきた。

ピアニストは、ドロ・コカーだが、女房が身を乗り出して「いいじゃん」と言うジャズマンは、J.R.モンテローズ、ドド・マーマローサ、フィニアス・ニューボーンJr.など、通好みというか、渋いジャズマンが多く、我が女房ながら、なかなかセンスの良い耳の持ち主だと思う。

ナディーン・ジョセフ著、鶴岡雄二訳『ビジネスマンのためのフランス入門』(新潮OH!文庫)読了。

5/9(thu)

某掲示板に冗談半分に、「唐揚げを食べたい」と書いたら本当に食べたくなったので、食べに行く。

夜は六本木で呑み、そして、朝帰り。

編集:水野直樹、藤永壮、駒込武『日本の植民地支配:肯定・賛美論を検証する』(岩波ブックレットNO.552/岩波書店) 読了。

5/10(fri)

歌の大好きな女の子2人と渋谷で呑み&カラオケ。

一人は、プロは目指していないが、毎週歌のレッスンを受けている聖歌隊出身の子、腹筋1日200回による基礎体力がバッチリで、柔らかいながらも声の良く通る子で、もう一人はプロを目指していて、プロのレッスンを受けてはいないが、独学でジャズ、ボサ・ノヴァ、雅楽、ロック、ラテンなど様々なジャンルの演奏家と共演すると同時に、毎週ライブを行なうことによって場数とキャリアがバッチリな子。

カラオケでは、色々な歌を二人がハモリを効かせながらデュエットをしていたが、二人の声は、ほろ酔い加減の私の身体の細胞の隙間から心地よく進入してきて、身体の内側を心地よくクスグってくれたので、「声色」以前に、「声のバイブレーション」で、「耳」ではなく「身体」を震わせられたのは本当に久しぶりの体験だったので、嬉しくなって朝まで呑み。

5/11(sat)

バックステージが朝までセッションタイムを設けるというので、息子を連れて、ベースを担いで六本木へ行く。

カラオケやったりベースを弾いたり、「ボスタング」の練習をしたりと、朝までセッション。

朝までやっている飲み屋で、コロッケ定食を喰って帰宅。

5/12(sun)

息子とともに、徹夜で遊びまくったので、夕方まで寝ていたが、女房によると、ウルサイのが2匹ともガーガーとおとなしく寝てくれていたお陰で、勉強と掃除がものすごく捗ったそうだ。

夕方、ムックリと起きあがり、女房&息子と近所のイタ飯屋で晩飯、鯛のムニエルなど。

別冊宝島編集部編『軍事シミュレーション 自衛隊“本土防衛”』(宝島社文庫)読了。

5/13(mon)

毎日懸命に書いているメルマガのこと、発行部数や、他のメルマガと比較した位置づけのようなものは、やはり気になるもので、「メールマガジン発行部数ランキング」というサイトで、自分の発行しているメルマガ、『【Jazz Magazine】《ジャズのメールマガジン》』のランキングを調べてみたところ、エンターテインメント・音楽のカテゴリでは22位、「まぐまぐ」の「ジャズ」、あるいは「JAZZ」というカテゴリーで調べてみたら、発行部数が一番多かったので、まずは一安心(現在のところ1888部)。

というよりも、気を抜かないで配信しつづけなければならないなと思うと同時に、ジャズに興味を持っている人口って、やっぱり少ないのね、と思った次第(現在、一番誌の「スイング・ジャーナル」だって、発行部数も1万部にも満たないわけだから)。

藤岡 弘、『仮面ライダー本郷猛の真実』(ぶんか社)読了。

5/14(tue)

またまた、メルマガの話だが、好きなアルバムと、文字を使って紹介しやすいアルバムとは必ずしも一致せず、思い入れのあるアルバムほど、じっくりと時間をかけて練って書こうとするので、毎日毎日紹介するアルバムのセレクションには苦労する上に、選んだら選んだで、「何か」がつかめるまで、何度も聴き直して、しかるべき後に、執筆→校正&編集→配信という手順を踏んでいるので、非常に効率が悪いというか、時間のかかる作業を飽きずに毎日繰り返していることになる。

早く帰れたので、女房&息子を連れて近所のパスタ屋で晩飯。

ブライアン・トレイシー・著、門田美鈴・訳『カエルを食べてしまえ!』(ダイヤモンド社)読了。

5/15(wed)

久々にストーンズを聴きまくる。

遡って、マディ・ウォーターズを聴き、さらに遡ってビッグ・ビル・ブルーンジー、さらに遡ってチャーリー・パットンを聴き、(私にとって)暗黒で深遠な世界に思いを馳せることしばし。

藤村正宏『「モノ」を売るな!「体験」を売れ!』(オーエス出版)読了。

5/16(thu)

またまたメルマガの話になるが、最初は「配信したいときに配信すればいいや」ぐらいの軽い気持ちで始めたメルマガなので、配信周期はいまだに「不定期」として「まぐまぐ」に登録しているぐらいだが、ここのところ「ほぼ日刊で配信する」ということを自らに課している。

その理由は、ようするに、たかだかメルマガ一本を配信するにも、私のキャパ&レベルでは莫大な労力を伴う作業なので、これを毎日こなすためには、当然まとまった時間を確保する必要が出てくるわけで、自然、「夜遊び」の頻度を減らす必要が絶対に出てくるのだ。

したがって、私の「メルマガ・毎日配信」の理由は単純で、仕事が終わると、自動的に渋谷か六本木方面に向かう足を、なんとか自宅の方向へ向かわせるための苦肉の策で、今日も六本木へ行きそうになった足を自宅へ向かわせることに成功、晩飯喰って、風呂入って、バーボン片手にジャズを聴きながら、せっせとキーボードを打っているのだ。

5/17(fri)

この季節だと、明け方の4時頃の街の風景、そして空気が好きだ。

空の黒が、少しずつ蒼くなってゆく過程、街も白けたように静かで閑散としてきて、真夜中の毒気と熱気が冷めかかった空気が、酔いを覚醒させるに丁度よく、また、時間的にも、まだ朝まで一寝入り出来る余裕もあるし。

私が終電を見逃して飲むことが多いのは(もっとも、飲み始めるとすぐに終電の時間になってしまうのだが)、この朝の半歩手前の、街の空気を味わいたいからなのかもしれない。

5/18(sat)

暇暇だったので、『ロボコップ』のビデオを観たら、面白かったので結局最後まで観てしまった(これで8回目ぐらい)。

暇だったので、ルパン三世の『カリオストロの城』のビデオを観たら、面白かったので結局最後まで観てしまった(いつみても美術が素晴らしい)。

別冊宝島650『ジパング パーフェクトBOOK』(宝島社)読了。

5/19(sun)

相川七瀬のコピーバンド「PARADOX」のライブを観に、吉祥寺のライブハウスSilver Elephantへ息子を連れて行き、ライブが終わって吉祥寺の雑踏を歩いていたら、偶然ジャズ喫茶「メグ」のマスターでもあり、私の尊敬する文筆家でもある寺島靖国氏とバッタリ合い、氏はスポーツ・ジムへ行く途中で、私はこれからディスク・ユニオンでCD漁りをするのだと言ったら、「相変わらず君も“ジャズっ気”が抜けてないねぇ」と苦笑いされてしまった。

そのディスク・ユニオンだが、数ヶ月前に吉祥寺のジャズ喫茶「A&F」が店を畳んだこともあり、「A&F」が所有していたCDが格安で放出されていたので、以下のCDを購入。

阿部薫『彗星パルティータ』(Kenrood Music)
アンドリュー・シリル『マイ・フレンド・ルイス』(Diw)
デューク・エリントン『ザ・1954・ロス・アンジェルス・コンサート』(Gnp Crescendo)
スティーヴ・レイシー『ザ・ストレート・ホーン・オブ・スティーヴ・レイシー』(Candid)
サイモン・ナバトフ『スリー・ストーリーズ、ワン・エンド』(ACT)
バド・パウエル『タイム・ウォズ』(Bluebird)
ソニー・ロリンズ『ノー・プロブレム』(Milestone)

女房といつものイタ飯屋で合流し、ちょうどイタリア修行から帰ってきたシェフが、先月に頼んでおいたカラスミ(ボラの卵を加工したもの)を買ってきてくれていたので、私が考案したレシピに基づいたパスタを作ってもらい、ほか、レアの牛フィレとフォアグラのマルサラソースがけなどを喰い、腹一杯の気分大満足。

5/20(mon)

メルマガの読者の方から、その方が出版されているジャズの詩集と小説が届けられた(ありがとうございます!)。

取りあげられているジャズマンや、彼らの出す音の比喩が巧みで面白く、詩を解さない私でも楽しめ、自分自身とは違う眼差しで注がれたジャズの姿が、シンプルな言葉の組み合わせだけで、クッキリと浮き彫りになっていたので非常に興味深い内容だった。

藤村正宏『2時間でわかる!「ニーズ」を聞くな!「体験」を売れ!―エクスペリエンス・マーケティングでお客に「感動」を与える。』(オーエス出版)読了。

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5/21(tue)

フレットレスを何気なく弾いていたら、面白い奏法を発見した。

もう少し工夫をすれば、銀座の吟遊詩人と不定期に活動している「ボスタング」というユニットで使えるかもしれない。

佐藤勝巳『日本外交はなぜ朝鮮半島に弱いのか』(草思社)読了。

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5/22(wed)

「決算書ブーム」ということで、昨年ファイナンシャル・プランナーの資格を取得したヒロコ・グレース嬢と、公認会計士の矢島雅己氏の対談という、某誌が設定した企画の立ち会いのため、渋谷のホテルへ。

さすがに勉強熱心で頭の回転の速いグレース嬢(おまけに美人・にこにこ)と、「これからの時代、“サラリーマン”は“ビジネスマン”を目指すべきだし、そのためには決算書ぐらい読めなければ“ビジネスマン”とは言えない」と主張する矢島氏の対談は、聞いていてとても興味深かったし、得ることも多かった。

対談・取材を恙なく終えた後、タワーレコードに寄り、メルマガの読者から、メルマガで取りあげて欲しいとリクエストのあった以下3枚のアルバムを購入するが、最近は未聴のCDが山積された状態が続いているので、耳を通すのはいつの日になることやら……。

キース・ジャレット『ウィスパー・ノット』(ECM)
ケイコ・リー『ライブ・1999』(SME Records)
ハービー・マン『メンフィス・アンダーグラウンド』(Atlantic)

5/23(thu)

魚料理が安くて旨い飲み屋で呑み、午前様。

嗚呼、聴こうと思っていたCDの山が、嗚呼、書こうと思っていたメルマガが、結局は手つかずに……。

宮崎学『「正義」を叫ぶ者こそ疑え』(ダイヤモンド社)読了。

5/24(fri)

椎名林檎の新譜『唄ひ手冥利』を購入。

2年ぐらい前に、彼女には積極的にカバーをやって欲しいというエッセイ「林檎的4ビートの悦楽(⇒こちら)」を書いたこともあるが、やはり彼女のように「力」のある歌い手は、既存の曲や、手垢のついた曲でも、自分の土俵に引き寄せるだけの「腕力」と、それを自分流に歌い倒すだけの「力量」を存分に持っているのだから、オリジナルも良いが、たまにはこのアルバムのようなカバー路線をやることには大賛成だし、こういう大胆な選曲のカバー・アルバムを出せるのは、実力のある本当に一握りの歌い手だけに許された特権といえよう。

まだ4~5回しか聴いていないので、突っ込んだ感想は後ほど書くとして、現時点での印象といえば、林檎流に歌い倒している歌半分、軽く表面をなぞるだけに終始している歌半分といった感じ。

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ユニバーサル ミュージック (e)

5/25(sat)

息子を連れて椎名林檎バンドオフ会のレギュラーメンバー(俺もレギュラーなのかな?)による小オフ会に参加。

渋谷のスタジオで林檎の曲を3時間セッション、後、皆でヴォーカルの女の子の代々木上原の自宅にお邪魔して、巨大なワンちゃと遊んだり。

後、韓国風居酒屋で飲み会、帰りは電車で寝てしまい、12駅ほど乗り過ごしてしまったので、急いで乗り換えの駅に戻り、タクシーで帰宅するが、今回はエレキベースだったから良かったものの、この前のようにウッドベースだったら完全にアウトだったなと冷や汗。

5/26(sun)

来月ライブをやるブルース&ゴスペルバンド「タフタフ」の練習を新宿のスタジオで。

女房、息子と、近所のイタ飯屋。

ハロルド作石『BECK 11巻』、かわぐちかいじ『ジパング 7巻』、永田一八、村田穫『モーニング娘。のDNA おニャン子クラブは2度解散する…』(宝島社新書)読了。

5/27(mon)

大学時代の、自分が出ていたライブの映像を観る。

テナーサックス、ベース、ドラムというピアノレス・トリオのフォーマット、全曲オリジナルの和風テイストを盛り込んだジャズ、そして音の隙間と空間を巧みに生かしたサウンドは変幻自在で立体的。

人の曲ばかりをなぞっている現在の自分からは信じられないぐらいのパワーとクリエイティヴィティを感じ、何も知らぬがゆえの勢いと無鉄砲さ、そしてハングリーさと荒削りっぷりに、我ながら爽快な気分になった。

5/28(tue)

某紙に連絡するところを、間違えて防衛庁に電話をしてしまった。

電話に出た女性の態度の横柄なこと、横柄なこと。

柳原三佳、松永憲生、寺西和史 他『裁判官を信じるな!』(宝島社文庫)読了。

5/29(wed)

ビデオ屋で借りてきた『ナニワ金融道』のビデオを数本観る。

ジャズのアルバムを取っかえひっかえ聴きながら、メルマガ用のネタを仕込んでいたら、いつの間にか床の上で寝ていた。

山本弘『こんなにヘンだぞ!「空想科学読本」』読了。

5/30(thu)

腹が減っていたので、昼飯は寿司のランチを2人前。

夜も腹が減ったので、晩飯、蕎麦500グラム。

藤村正宏『「劇的(ドラマティック)」に「色」で売れ!』読了。

5/31(fri)

週末の六本木は、地方からも外人が集まるので(静岡ナンバーや甲府ナンバーの車が平気で路駐をするから渋滞になる)アマンド近くの交差点付近は歩くのにも苦労するほどだが、本日の夜は、ワールド・カップの影響なのか、まるで街が死んだように人が少なかった。

ミネソタの大学で文化人類学を学び、帰国後はアメ横で洋服を売ったり、塾の先生をしていたという面白い経歴のWebデザイナー氏と寿司、バックステージ、おでん、カラオケ。

彼のデザインセンスは前々から優れていると思っていたので、近々このページのトップを作り変えてもらう予定。

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