ロリンズの雲がくれは、いつからいつまで?
ソニー・ロリンズは3度シーンから身を隠している。
いわゆる雲隠れだ。
1回目は1954年からの1年間。
麻薬癖から抜け出すため、療養所に数カ月入院していた。
カムバックのきっかけは、ブラウン=ローチ・クインテットのメンバーに誘われたため。
2回目は、1959年から61年まで。
これが「橋」のエピソードで有名な、ウイリアムバーグス・ブリッジでの練習期だ。
3度目は、1968年からの1年前後だ。
インドに行ったり禅の修行をしてみたりと、もっぱら東洋思想がバックグラウンドとなる精神修養をしていたという。
いつだって奔放なブロウを放つロリンズではあるが、その裏には常にストイックな自己探求の姿勢があったのだろう。