YouTubeにアップする音声のイコライジングについて

   

雑音のような声

YouTubeにアップした自分の声を聞いていたら、なぜか村上龍の『愛と幻想のファシズム』の上巻の前半に書いてあった、ある一文を思い出してしまいました。

主人公の鈴原冬二とゼロ(相田剣介)がアラスカで出会い、ヘリで北極海を見に行こうとしているくだりの描写ですね。

はじめて読んだとき、この「無線電話の雑音のような声」がいったいどういう声なのか、分かったような分からないような気分になったものですが、今となっては「ああ、こういう声質ね」と想像できます。

それはYouTubeにアップしている自分の声をプレイバックして聞いてみると、どうも、声の表面の粒のようなものがガザガザ、トゲトゲしているんですよね。

自分の声は、録音したものを聞くとまるで他人の声のようだとはよく言われますが、まさか、こんなにザラザラした声だったとは。

なんだか無線機から流れてくるような声質です。

イコライジング効果?

よくよく考えてみると、そう感じるのはもしかしたらiMovieのイコライジングの設定なのかな、と。

私はYouTubeにアップする音声はMacブックに搭載されているiMovieをそのまま使っています。

マイクは、スカイプ用のヘッドセットを使っています。

安くて便利なんですよ。

これのマイクに向かって喋り、iMovieに記録された音声にイコライジングをかけているんですけど、これは声を強調する「ボイスエンハンス」をかけています。

録音された普通の声と比較すると、ボイスエンハンスをかけたほうが、遠くで聞いていても、声の輪郭というか粒立ちがハッキリしていると感じたからです。

さらに、私の場合、最近は季節が季節で寒いですし、さらに腰を痛めていることもあり、1日に数回風呂にはいっているんですね。

なので、しょっちゅう風呂を沸かしています。

YouTube用に喋っていると、突然、「もうすぐお風呂が沸きます」とか、突然音楽が流れはじめて「お風呂が沸きました」というアナウンスが流れたりするんですよ。

「あちゃー、あともう少しで収録が終わるのに、今の音、録音されちゃったよね?」ということが、しょっちゅうありまして、だったら、最初から録り直せばよいんですが、横着して、お風呂のアナウンスが録音されてしまったものをOKテイクにしちゃうこともあるんですね。

だから、出来るだけ背後の音は聞こえないようにするために「背景ノイズを減らす」をオンにするようになりました。

iMovieの設定は、50%がデフォルトとなっているので、細かいことは考えず、そのまま50%のままにしています。

「ヴォイスエンハンス」と「背景ノイズを減らす(50%)」。

この二つが、私の声にある種のコンプレッサーをかけたような効果を及ぼし、無線機のような声になってしまっているのかもしれません。

でも、実際、本当はこういう声だったりして。
自分の声は面と向かって確認できないのでなんとも言えないのですが……。

他の方は、どのようなイコライジングをされているのか分かりませんけど、いきなり声質を変えちゃうのもヘンなので、しばらくはこの設定でいきたいなと思っています。

iMovieいじりひとつとっても、まだまだ分からないことと試行錯誤だらけの毎日なので、そんなことも含めて、YouTubeは楽しいもんですね。

記:2019/01/08

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