雑想 2001年7月
2024/03/27
味わい深い穏やかハードバッパー クリフ・ジョーダン
クリフ・ジョーダンは、味わい深いテナーサックス奏者だ。
特別なインパクトはないが、毎日聴いても飽きないタイプ。
車でいうとカローラ、タバコで言うとマイルドセブン系。
カローラ愛用者は、おそらく乗るたびにいちいち「うーんいい!」と唸らないと思う。
また、マイルドセブンやスーパーライトを吸っている人が、火をつけるたびに、いちいち「感動した!」とはならないと思う。
しかし、どちらも、無くなってから、はじめてあったことの有難さが分かる存在だと思う。
それは、あまりに日常の中に溶け込みすぎているからこそ。
クリフ・ジョーダンのサックスも、きっとそんな感じなのだろうと思う。
穏やかテナー
典型的なハードバップの文脈に即した表現を展開するテナーサックス奏者、クリフ・ジョーダン。
思いっきり、ハードバップど真ん中を歩む彼の代表作『クリフ・クラフト』が好きだ。
特に後半の《コンファメーション》、《アンスロポロジー》といったバップチューンや、エリントンチューンの《ソフィスティケイティッド・レディ》が良い。
ロリンズやコルトレーンのようなテナーの巨人と比べれば、一聴すると凡庸と受け取られかねなしテナーかもしれない。
それはいたしかたのないこと。
しかし、よく聴くと彼の音には勢いがあり、サックスをよく鳴らしていることが分かる。
出るところはかなり勢いよくブロウしている。
しかし、不思議なことに常に彼のテナーから感じられるのは穏やかさ。
この穏やかな安定感が良いのだ。
安心して聴ける。
決して期待を裏切らない。
破たんのない安心感と同時に、危なっかしくて聴き手をハラハラさせないところが、良くも悪くもキャラ立ちしすぎず、テナーの巨人たちのような圧倒的な存在感が感じられない理由なのかもしれない。
白米のようなアルバム
アルバム『クリフ・クラフト』のパーソネルは、当時のホレス・シルヴァーのバンドのメンバーだ。
ただし、ピアノはホレスではなく、ソニー・クラーク。
表立って煽るホレスのピアノと違い、裏から煽るクラークのピアノもなかなか良い。
というより、むしろ多少控えめなところもあるジョーダンのキャラクターにはクラークのようなピアニストのほうが合っているのかもしれない。
安心して聴け、楽しめる、ハードバップファンにとっては白米のようなアルバム、それが『クリフ・クラフト』なのだ。
末永く、のんびりと付き合いたいアルバムだ。
ももネクター
夏の風呂上がり。
腰に手をあててコーヒー牛乳(瓶のね)をごくごく飲むのも良いけれど、そもそも最近は瓶入りコーヒー牛乳が手に入りにくい。
それよりも、私は昔から不二家のネクター。
それも、桃。
ただし、ドロリとしているので、キンキンに冷やす必要がある。
スーパーで時折、70〜80円で安売りしていることがあるので、その時に数本購入し、冷蔵庫の奥の方に貯蔵し、ひとまず忘れる。
忘れたことを思い出した頃、ネクターはキンキンに冷えている。
それをゴクリとやる。
できれば、風呂上がりに。
できれば、室内は冷房が効いていない環境下で。
キンキンに冷えたネクターを蒸し暑い状況でゴクリ、ゴクリ、ゴクゴク、ゴクゴク。
うまし!
ソロ・セッションズ1 ビル・エヴァンス
ビル・エヴァンスのピアノソロ。
切なさ気分倍増効果があるため、失恋時、落ち込み時の鑑賞には注意が必要です r( ̄_ ̄;)
▼収録曲
1. What Kind Of Fool Am I? (Take 1)
2. Medley: My Favorite Things/Easy To Love/Baubles...
3. When I Fall In Love
4. Medley: 'Spartacus' Love Theme/Nardis
5. Everything Happens To Me
6. April In Paris
レッド・アローン レッド・ガーランド
レフト・アローンではなく、
レッド・アローン(・∀・)b
ごきげんレッド。
のりのりレッド。
▼収録曲
1. When Your Lover Has Gone
2. These Foolish Things
3. My Last Affair
4. You Are Too Beautiful
5. I Got It Bad (And That Ain't Good)
6. The Nearness Of You
7. Nancy (With The Laughing Face)
8. When I Fall In Love
Oscar Peterson Vol.II Girl talk
オスカー・ピーターソン好きでなくとも、 ついつい手にとってしまうジャケット(・∀・)b
中身の演奏もなかなかです。
ソニー・ロリンズ・プレイズ・フォー・バード
ウェイド・レグ。
ほぼ無名といっていいピアニストだけど、彼のピアノがなければ、このアルバムならではの雰囲気は出なかったと思う。