カフェ・モンマルトル

高野雲の雑記帳。音楽・映画・読書・模型。

雑想 2002年11月

      2022/06/16

盗まれたウルトラアイ

大人になって改めて『ウルトラセブン』を観ると、子どもの頃に見て夢中になったエピソードとはまた違う話に魅力を覚えるようになる。

たとえば、マゼラン星人のマヤが登場する「盗まれたウルトラアイ」なんか、独特な風情があっていいよね。

怪獣や着ぐるみの宇宙人は登場しないが、物語全体に漂うダークでシリアスなムードが良い。

そのうえ、マゼラン星人の少女、マヤがミステリアスでよい雰囲気を醸し出しているよね。
無表情かつセリフ回しがエヴァの綾波を彷彿とさせる。

いや逆か。

エヴァンゲリオンを作った庵野秀明監督の脳裏には、マヤの姿が潜んでいたに違いない。

Gov't Mule Vol.2-Deep End

参加ベーシストが豪華すぎだっっ!

元メタリカのジェイソン、タワー・オブ・パワーのロッコ、太いグルーヴを繰り出すミシェル・ンデゲオチェロなどなど、ベース好きは是非聴いておきたい大充実の1枚だっっ!

エウミール・デオダート

かつて、若い頃はイケてた風をそこはかとなく吹かす音楽オジさんたちの会話の中に登場する頻度の高いエウミール・デオダート。

それ、知らんかっとってんちんとんしゃん、
いや、
その人、知らんかっとってんちんとんしゃんだったので、『ツァラトゥストラはかく語りき』を聴いてみた。

ニーチェはドイツの哲学者だが、デオダートはブラジルのキーボーディスト。

クラシック作品をフュージョンにアレンジしたというこの作品で有名になったそうな。

レーベルはCTI。
さすが、CTI。

売れ線、キャッチー、しかし単にイロモノチックではなく、音楽的にもクオリティの高さを保つなどなど、いろいろな意味で、さすがCTI。

この曲の「ズンドコ・リズム」は、最初聴いたときはデューク・ピアソンの『ザ・ファントム』のタイトル曲を思い出した。

もちろん、ピアソンの《ザ・ファントム》は、もっとスローテンポで重たいのだが。

深夜のパーカー

深夜。
ウイスキーをチビチビと飲みながら『52丁目のチャーリー・パーカー』を聴く。

音は、悪い。
いや、かなり悪いかもしれない。

私だって最初はそう思ったし、今でもそう思っている。

まるごと1枚、聴きとおすだけの集中力など持ってない。

でもね、ためしに、この一曲だけでもいいから聴いてくれないかな?

《マイ・オールド・フレーム》。

ズン!と一音一音丁寧に野太く時間に杭を打つベース。
悲しみと喜びを同時に携えて軽やかに飛翔、上昇するパーカー。

泣けるぜ。

《マイ・オールド・フレーム》だけでもいいから聴いてくれ。

>>52丁目のチャーリー・パーカー/チャーリー・パーカー

ラガマフィン キングストン―ジャマイカ写真集/岡本達幸

奇妙に静かな、そう、静か、なんだよね。

きわめて熱く、熱狂的であるはずのジャマイカの人、風景たち。

それなのに、印画紙に焼き付けられた2色の光景は、その熱さが静けさとともに封印されている。

躍動的なのに、スタティック。

なぜか気になり、時折手にせざるを得ない、そんな磁力をもった写真集です。

ちなみに序文は北方健三。

うーん、手に取るとやっぱり引き込まれるなぁ。

特に、「レゲエが好きで好きでたまらない」という人じゃなくても、なんともいえぬ特殊な時間を味わいたいという人には、ぜひ手をとってもらいたい写真集ですね。

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ハイ・アンド・マイティ・ホーク

chicago

「スイング」という言葉を聞くと、人によっては様々なイメージが浮かぶことだろう。

この「スイング」という言葉に対する思いや解釈も人それぞれだと思う。

私が思い浮かべる「スイング」は、丸さ。
そして、おおらかさ。

どんなにエッジが尖っていても、どんなにアグレッシヴだとしても、音の中のどこかには、丸さがある。

サウンドが鋭利でも、全体を俯瞰すれば、円を描くように大きな波や運動がある、
そういったイメージです。

これはセシル・テイラーやジョン・ゾーンのような先鋭的なサウンドとて同様で、すべて、とは言わないけれども、私が「ああ、いいなぁ」と思う彼らの演奏の中には必ず大きな円運動や躍動感が感じられる。

しかし、そういった小難しいことを言わずとも、こういうフィーリングが「スイングしている」状態なのだよ、と無条件に聞いてもらえるアルバムだってたくさんある。

一つは、カウント・ベイシーの諸作。

音が、ノリが、どこをどう切り取っても、スイングしまくってますからね。
これは、もう理屈じゃなくて、この音の運動そのものがスイングなんだよ、といえる。

コンボ編成のものだと、そうなだなぁ、コールマン・ホーキンスのものがいい。

もちろん彼は時代によってスタイルも微妙に変わるし、それに伴って共演するリズム隊の面子も変わるけれども、彼のテナーの音、いや、彼の存在そのものがスイングといっても過言ではない。

正しくスイング、掛け値なしの存在そのものがスイングな人、コールマン・ホーキンス。

相性は、ホーキンスを縮めてホーク。

ホークおじさん代表作の本作をどうぞ!
『ハイ・アンド・マイティ・ホーク』。

「スイング」って何?
そんな疑問がよぎったら、何も考えずにコレを聴いて感じなさい。

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