雑想 2010年1月

      2022/08/29

あけましてアフリカン・ビート

新年あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。

で、アート・ブレイキーの『ジ・アフリカン・ビート』!

日本酒を飲みながら聴くと、これがまた、いい組み合わせなんですよ。
不思議なことに。

はるかアフリカの大地の鼓動と、ブレイキーの轟雷のごとき、ズドン!なドラム。

その隙間からこぼれおちる素朴な旋律は、不思議と日本人的琴線にふれるんですよね。

気になる方はお試しあれ。

CD/ジ・アフリカン・ビート (ライナーノーツ) (限定盤)/アート・ブレイキー/UCCQ-9535

ア・デイト・ウィズ・ジミー・スミスVol.2

アルトサックス奏者、ルー・ドナルドソンは、始めはビ・バップ・スタイルのサックスを吹いていたが、後にソウル&ファンキー路線に突き進み、ブルーノートに『アリゲーター・ブーガルー』を録音し、ヒットを飛ばす。

このアルバムの肝はロニー・スミスのオルガンであることは言うまでも無いが、ビ・バップからスタートし、ソウルフィーリング溢れる路線を経て、オルガン入りのソウル路線に突き進んだきっかけは、じつは、このアルバムでのジミー・スミスとの共演だったのではないか? と妄想してしまう。

ブルーノートの「マラソンセッション」、すなわち1957年2月11日から13日までの3日にわたるジミー・スミスのレコーディングには、様々なブルーノートの看板ミュージシャンがスタジオに集められた。

ルー・ドナルドソンもその中の一人だ。

彼の他には、ドラムスのアート・ブレイキー、テナーサックスのハンク・モブレイの顔ぶれもあった。

ドラムのブレイキーにしろ、テナーサックスのモブレイにしろ、彼にとっては、共演歴のあるジャズマンだ。だから演奏中の手ごたえは身体が覚えている。

ただひとつ違うといえば、鍵盤楽器楽器の違い。すなわち、ピアノがオルガンだということ。

この感触の差が、おそらくはルー・ドナルドソンにとってはプラスの感触として働いたに違いない。

スミスのオルガンと、ルー・ドナルドソンのデュオで演奏される《グルーヴィ・デイト》。

ハンク・モブレイの作曲だが、当の本人は参加せず、後にオルガンをバンドのメイン楽器に据えることになるアルトサックス奏者と、このセッションの主役が、なんとも味のある交歓を繰り広げる。

ソロにデュオ、そして大人数のセクステットまで。

収録される演奏内容にメリハリをつけるためという編集上の要請から、様々なフォーマットでの演奏が試みられたのだろうが、たまたま(あるいは確信的に?)共演することになった、ジミーとルーという二人の「ファンキーの塊」は、見事に溶け合い調和している。

この時のセッションは、ルー・ドナルドソンにとっては好感触だったことは想像に難くない。

後に、彼にとってオルガンという楽器は、切っても切れない、欠かそうにも欠かせない大事な楽器へと変貌してゆくからだ。

記:2010/01/11

中山智広氏の「松本茜評」には「愛」がある。

今月号のスイングジャーナルのレコ評に松本茜さんの『プレイング・ニューヨーク』評が掲載されています。

タイトルは「松本には輝く未来があると思う」。

レビュアーは、中山智広氏。

とてもよく今回の新譜を聴いているなと思わせる内容。
なにより愛が感じられる。

彼女のピアノ演奏における、今後克服すべき課題を指摘しつつも、今回のアルバムの良い面もきちんとすくい取って書かれていますし、彼女の演奏の美点、特徴も紹介している。

とくに演奏の「特徴」に関しては、
ジャズ友・いっきさんと「ミドルテンポは、腰があって粘りがあるよね」という共通認識がまさに指摘されていたので、ちょっと嬉しかった(笑)。

ピアニスト・松本茜を知らない人が読んでも、彼女のキャリアが分かり、かつ「聴いてみようかな?」と思わせる内容に持ってゆくところはサスガ。

少ない文字数の中、ビシッと押さえるところは押さえた内容で、こういうレビューをサクッと書けるような人になりたな、と思いました。

松本茜(p) / プレイング・ニューヨーク [CD]

静電気とビル・エヴァンス

今朝の「めさましTV」で紹介されていて、「なるほど、いいなと、欲しいな」と思ったのが、静電気除去のキーホルダーです。

私、静電気、かなりバチバチッ!とくる体質なんですよ。

先日も、銀座の「アップルストア」で、フルート奏者のMiyaさんと公開収録イベントやったときも、バチバチ!しまくりだったんです(涙)。

Apple Storeの銀座のアップルシアターといえば、空間のデザインは、『トイストーリー』や『ファインディング・ニモ』などを手掛けたコンピューターアニメーション制作会社のPIXERで、全世界共通なのだそうです。

シンプルかつスタイリッシュなイメージの空間はとても居心地が良いです。

ただし、お店の規模によってスペースが違って、世界中のアップルシアターの中では、銀座のアップルストア内のシアターが、もっとも広くてゆとりのあるスペースなのだそうです。

サンタモニカのアップルストアで行われたLove Psychedelico のライブ映像を見ていただければお分かりのとおり、狭いシアターの場合だと、お客さんも店員もウロウロ(涙)。

上記映像は、ラヴ・サイケデリコ、せっかくの熱演なのに、箱が狭いゆえの現象です。

銀座の「アップルストア」は、そんなことのない広々とした空間で、まったく文句のつけようのない環境だったのですが、1つだけ不満があるとすれば、静電気なんですよね。

上の映像をご覧になればお分かりのとおり、右端の壁のようなドア、ここの取っ手が、結構静電気、くるんですよ。

バチバチバチッ!って。

呼ばれて登場するときも、さよならと退場したときも、バチバチバチッ!(涙)

朝の目覚ましテレビを見ていたら、先日のアップルストアのこと思いだしちゃいました。

紹介されていた静電気除去キーホルダーでドアを開けていれば、バチバチバチッ!がなかったんだろうなって。

で、このキーホルダーをいくつか調べてみたんですが、安いものだと1000円以下で買えるみたいですね。
早速注文してみました(笑)。

で、静電気から無理やり、ジャズネタを引っ張ってみます(笑)。

“静電気”、“ジャズ”ときて、静電気ジャズ、私の中での“静電気ジャズ”といえば、やっぱり、ビル・エヴァンスの『アフィニティ』かな、と(笑)。

エヴァンスがエレピを弾いている曲もある、とろけるように美しいレコードです。

電気ジャズというと、どうしても「電気マイルス」のようにギトギト・コテコテな量感を感じちゃうんだけれども、静電気ジャズというと、たしかに、『イン・ア・サイレント・ウェイ』もそれに近いイメージかもしれないけれども、

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蕩けるようなエレピと、切ないシールマンス(トゥーツ)のハーモニカが絶妙なマッチングを見せている『アフィニティ』あたりが、よく分からんけど、う~ん、静電気ぃ! なのかな、と思いました。

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