雑想 2010年3月

      2022/09/13

君に届け マロングラッセ

「キミトド」ってご存知ですか?

そう、昨年より、日テレ系で深夜に放送されているアニメ番組「君に届け」のことですね。

原作は『別冊マーガレット』連載の椎名軽穂が描く少女マンガなのですが、これがまた非常に面白い。

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内容は?というと、一言にまとめてしまうと、地方の共学高校を舞台に繰り広げられるプラトニックな戀愛物語なのですが、この甘酸っぱい “嬉し恥かし”なモヤモヤ感は、男子校だった私には味わえなかった感覚です。

1983年にYMOが《君に、胸キュン。》という曲でヒットを飛ばしましたが、まさに「キミトド」に漂う空気は「胸キュン」な感覚そのものなのです。

アニメの“胸キュン感”を彩るタニザワトモフミとCHARAの主題歌も秀逸。アニメの本編とともに共振しあいながら、“胸キュンワールド”を相乗効果で拡張しあっているのです。

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では、ポップスではなく、ジャズな方面に視線を移すと、この「胸キュン」な感じをピアノでうまく表現しているのが、妹尾美里さんのオリジナルナンバー《マロングラッセ》がそうなのではないかと。

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この曲をバックに、「キミトド」のヒロイン・黒沼爽子の声優・能登麻美子さんと、憧れのクラスメート・風早クンの声を演じる浪川大輔さんのやり取りを脳内で妄想すると、ヤバスゴいほどにシックリとくるのです。

『ジャズ批評』のNo.154号の特集「マイ・ベスト・ジャズ・アルバム2009」で、私は、マイベストの5枚中の1枚に椎名林檎の『三文ゴシップ』を挙げたのですが、同特集内では後藤啓太氏も“今年の最高傑作は椎名林檎の『三文ゴシップ』だ”とレビューしています(嬉)。

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そして、その後藤さんは、マイベストの1枚に妹尾美里さんの『ラヴィ』を挙げていたのが嬉しかったですね。

『ラヴィ』は、椎名林檎のようなクオリティの高いポップスをも受け入れる受信感度の高い音楽ファンのツボをも突く音なのだなと改めて感じました。

《マロングラッセ》は、デビューアルバムの『ローズバッド』でも演奏されているので、美里さん自身もお気に入りのナンバーなのでしょう。(1stではベースがテーマを奏で、2ndではピアノがテーマを弾くのでアレンジは変わっている)。

もっとも、『ラヴィ』は、《マロングラッセ》のような可愛らしい小品のみならず、タイトに引き締まったアンサンブルを展開する《黒猫》など聴き応えのある曲も収録されています。

やれジャズだ、やれピアノトリオだという枠にとらわれず、気持ちの良い音楽で気持ち良い気分になりたいというすべての音楽ファンにお薦めしたいアルバムですね。

聴こう!

スケート選手を断念。異色の(?)ヴォーカリスト

ジェーン・フィールディングス。

彼女は活動期間がたったの2年間のジャズ・ヴォーカリストです。

最初はスケート選手を目指していたんだけど、怪我のためその道を断念。

ジャズヴォーカルに転向したというキャリアの持ち主です。

活動期間が2年だから、アルバムも2枚しか出していません。

もう1枚のアルバムは私、持ってませんが、1枚目の『イントロデューシング』は、数年前、紙ジャケCDが出たときに買いました。

きっと品切れになったらすぐに高値がつくんだろうな、と思っていたら、案の定、昨日メルマガを書くためにアマゾンを覗いてみたら、4500円の値段がついていました。

4500円を出しても聴きなさい!
とまでお勧めする気はまったくありませんが、

レッド・ミッチェルのベースと、ルー・レヴィのピアノというシンプルなバックの中、しっとりと歌われる雰囲気は、なかなかのものです。

ゴージャスなビッグバンドがバックで、♪ジャンジャカジャーン! と鳴り渡る中、堂々と、朗々と歌われるジャズヴォーカルも、

たまーに聴くと楽しいものですが、普段、なにげなく聴くヴォーカルは、これぐらいの塩梅が個人的にはちょうどいいかな、と。

ザ・ユニーク セロニアス・モンク

セロニアス・モンクのピアノトリオアルバム『ザ・ユニーク』。

今から54年前に録音された、まさに“ユニーク”なピアノトリオは、時々ラックから取り出して聴くと、ほのぼのとした暖かさと、自然に頬が緩んでしまう温もりをたたえた素晴らしい作品なのです。

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青木カレン THE CLUB JAZZ DIVA

日本を代表するクラブジャズ・アーティストたちが集結。
青木カレン、過去の音源を選りすぐったベスト盤ともいえる1枚。

オリジナル未発表新曲や、SAPPOROエビスビールWEBサイト「エビスBAR」内の「Y列車で行こう」のテーマソング「A列車で行こう」も収録。

クラブジャズ好きにとってはたまらない1枚、だと思う。

▼収録曲
1. LULLABY OF BIRDLAND
2. ENGLISHMAN IN NEWYORK feat.native
3. LOVE FOR SALE feat.indigo jam unit
4. CRAZY HE CALLS ME feat.Makoto Kuriya
5. SHINING
6. LIGHT MY FIRE duet with Saigenji
7. SMELLS LIKE TEEN SPIRIT feat.JABBERLOOP
8. WONDERFUL SOUND
9. LAST NINE DAYS feat.quasimode
10. BLUE FLOWER feat.Nori Shiota
11. LA ISLA BONITA
12. DEVIL MAY CARE feat.Shima&Shikou DUO
13. DINDI
14. TAKE THE A TRAIN(A列車で行こう) feat.Makoto Kuriya

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