雑想 2016年1月

      2024/03/27

インランド・フィッシュ 吉沢元治

正月。

時間がたっぷりある、こういう時期だからこそ、普段あまり聴いていなかった深い音表現をBGMとしてではなく、じっくり、たっぷり、ゆったりと鑑賞したい。

孤高のベーシストだった吉沢元治のソロ(曲によっては豊住芳三郎がパーカッションで参加)。

1974年の作品。

交互に現出するピチカートとアルコ弾き。

ところどころに現出する「間」と「沈黙」になんだか「禅」を感じてしまう。

▼収録曲
1. インランド・フィッシュ
2. 窓 -Window-
3. フラグメント1
4. コレスポンデンス

記:2016/01/01

Thatness And Thereness 高橋幸宏

秀逸なカバー。
さすが身内なだけあって曲の芯をとらえていると思う。

高橋幸宏  Thatness And Thereness

名曲。
名解釈。

デュオ/ハンク・ジョーンズ&レッド・ミッチェル

ハンク・ジョーンズが、レッド・ミッチェルのグイグイ押してくるベースにのせられ、溌剌としたピアノを繰り広げています。

アルバム名は『デュオ』。

端正で繊細なピアニストのイメージの強いハンクですが、あの暴れん坊ドラマー、エルヴィン・ジョーンズの兄貴なだけあって、内に秘めた情熱は熱い!

これを容赦なく勢いあるベースで引き出したのはミッチェルの功績ですね。

二人の職人芸に聞き惚れてしまいます。

おすすめ!

▼収録曲
1. 風と共に去りぬ
2. ホワット・アム・アイ・ヒア・フォー
3. ア・チャイルド・イズ・ボーン
4. ウィー
5. ライク・サムワン・イン・ラヴ
6. ミーン・トゥ・ミー
7. 四月の想い出
8. バット・ビューティフル

記:2016/01/08

Love Fool ベース

カーディガンズの《ラヴフール》をベースで弾く場合、親指で弾くと、とても気持ちがよろしいのです。

いたずらな人差し指や中指を出しゃばらせず、寡黙な親指でずっしりと安定感を出しながらね。

トランペット・トッカータ ケニー・ドーハム

これがケニー・ドーハムのラストリーダー作だという先入観を抜きにしても……

勇壮であればあるほど、熱くなればなるほど、なぜか哀しい気分になってしまう。

やはりケニーは哀愁のラッパ。

物哀しさが常に音に張り付いていて、そこがとてもカッコいいと思うのです。

微妙な音のカスレや、フレーズのふらつき。

そこまでを含めて、やっぱりケニー・ドーハムは良い!

▼収録曲
1. Trompeta Toccata (2006 Digital Remaster)
2. Night Watch (2006 Digital Remaster)
3. Mamacita (2006 Digital Remaster)
4. The Fox (2006 Digital Remaster)

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My Muse ジョージ・ケイブルス

2012年録音のジョージ・ケイブルスのトリオです。

ケイブルス、最近の録音でもタッチが瑞々しくていいですね(・∀・)b

安定感ある演奏ゆえ、落ち着いて、じっくり鑑賞することが出来ます。

▼収録曲
1. Lullaby
2. You’re My Everything
3. You Taught My Heart To Sing
4. Helen’s Song
5. My Muse
6. My One And Only Love
7. But He Knows
8. The Way We Were
9. My Old Flame
10. Hey, It’s Me You’re Talkin’ To
11. I Loves You Porgy

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Street of Dreams グラント・グリーン

ギター、オルガン、ヴァイヴ。

それぞれが持つ固有の音色がバランスよく共存し、かつ溶け込んだ聴きごたえのある作品。

グラント・グリーンの“ねっとり”ギターに、ラリー・ヤングの“こってり”オルガン。

これだけだと、どうしても、濃コクな味わいになりそうなところを
クールなハッチャーソンのヴィブラフォンが添えられているため、
何度聴いても飽きない音色のバランスとアレンジなんですね。

《テイク・ファイヴ》を意識したのかな?
5拍子にアレンジされた
《レイジー・アフターヌーン》がグー(・∀・)b

▼収録曲
1. I Wish You Love (Rudy Van Gelder Edition) (2009 Digital Remaster)
2. Lazy Afternoon (Rudy Van Gelder Edition) (2009 Digital Remaster)
3. Street Of Dreams (Rudy Van Gelder Edition) (2009 Digital Remaster)
4. Somewhere In The Night (Rudy Van Gelder Edition) (2009 Digital Remaster)

オーネット 淋しい女

身をよじり、もだえるようなメロディと、身をよじり、もだえるようなニュアンス。

サックスとトランペットのニュアンスの付け方が
とても肉感的というか、心地よく脳みそを引っ掻いてくれるオーネットの代表作、

『ジャズ来たるべきもの』に収録されている有名曲、

《淋しい女》。

旋律の独特さはもとより、最近気になるのはリズム。

チャーリー・ヘイデンのドヨヨ~ンとしたベース
⇒まったり、遅い感じ

ビリー・ヒギンズの急速調シンバルワーク
⇒なにかに急き立てられている感じ

早く感じることもできるし、遅く感じることもできるリズム。

こんな妙なリズムを設定したのはやっぱりオーネットだったのかな?

独特なメロディを活かすこのリズムのアレンジ、アイデア、なかなか秀逸だと思うのです。

だからこそ、耳にべったり張り付くようにいつまでも音が残るんでしょうね。

▼収録曲
1. ロンリー・ウーマン
2. イヴェンチュアリー
3. ピース
4. フォーカス・オン・サニティ
5. コンジニアリティ
6. クロノロジー
7. モンク・アンド・ザ・ナン <オリジナルLP未収録曲>
8. ジャスト・フォー・ユー <オリジナルLP未収録曲>

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