雑想 2017年9月
2023/01/03
裏ブルーノート 若杉実
若杉実・著『裏ブルーノート』読了。
文章を味わいながら、
ゆーっくり、
ゆーっくり読んでいった。
ジャズを聴きたくなるジャズ本が多い中、この本の場合は、読書そのものが楽しい本であった。
これは、ジャズ上級者向けの本ですな。
たぶん、初心者が読んでも、何が何やらサッパリだと思う。
でもね、そんな知識的なものはさておいて、独特の文体、レトリックが面白いので、だからこそ、先述したように、読書そのもの、つまり、この本を読んでる瞬間、瞬間が充実したものに感じるのだろう。
そうそう、あと、表紙のデザインが素敵すぎる。
(・∀・)b
サラリーマンラッパーBOZ 呂布カルマ
モンスターが交代してからのフリースタイルダンジョンのrec2。
今回のチャレンジャーは、まるでDOTAMAのようなネクタイスーツ姿のラッパーがチャレンジャーとして出現。
その名もBOZ。
フロム神奈川県横浜市。
強いのか?
弱いのか?
見るからに弱そう。
ラップのバトルはプレゼンみたいなものとか言ってたぞ。
そして、対するモンスターは呂布カルマ。
いいねぇ、登場回数が多くて。
2週連続で登場。
そして、あえなくBOZを撃破。
そりゃそうだ。
なんというか、HIPHOPの「格」が違う。
こういう切羽つまった世界は、やっぱり安定したバックグラウンド(安定した生活を保障してくれる会社)がある人間はやっぱり弱いね。
たまに強い奴もいるのかもしれないけど。
BOZも見た感じよりも甲高い声を張り上げて善戦はしていたのかもしれないけれども、
やっぱり言葉で相手を抉る呂布カルマの敵ではなかった。
BOZの甲高い声を聞いていると、会社の忘年会の二次会のカラオケで、マイクを握りしめて昭和や1990年代の流行歌を熱唱するサラリーマンのようだ。
年末のサラリーマン的な鬱陶しさはあったかな。
呂布カルマ強ぇ~。
ま、実力はR指定のほうが上なんだけど、個人的には生真面目さが漂うRよりは、呂布カルマのほうが好きだな。
美しい不協和音 ビル・エヴァンスのピース・ピース
ビル・エヴァンスが奏でる《ピース・ピース》が美しい。
不協和音ですらも美しい。
まるで、ボレロのような安定した左手。
他のジャズピアニストとビル・エヴァンスの音の存在感がまるで違うのは、じつは、こういう曲のちょっとしたさりげないところにも認めらる。
『Everybody Digs Bill Evans』の隠れ秀逸ナンバーだ。
記:2017/09/11
振り子 鉄拳パラパラ漫画
中村獅童、小西真奈美(清水富美加)の『振り子』は、本編のストーリーよりも、エンドロールの鉄拳のパラパラ漫画のほうがジ~ンとくる。
ガンダムのバックに流すジャズはコレっしょ!
『機動戦士ガンダム サンダーボルト』のバックのジャズは、菊池成孔よりも、ハービー・ハンコックのピアノが大暴れするペーター・ヨハネソンの《ブレイク》のほうが、さらに興奮度が倍増すると思う。
実際に、サイコザク vs フルアーマーガンダムの戦闘シーンのバックに流してみるという実験をしてみたけど、迫力5倍増!
Complete Recordings ビル・エヴァンス チャック・イスラエル
ビル・エヴァンス・トリオを代表するベーシストは?
スコット・ラファロ!
……でしょうね。
やっぱり。
筆頭にあがることについては、私もまったく異論はありません。
では次は?
エディ・ゴメス!
はいはい、そうですよね。
共演歴長いですし、長いだけあってたくさん作品残っているし。
「お城のエヴァンス」のような素晴らしいアルバムがありますから、彼の名前が2番目にあがるのも当然というえば当然でしょう。
あとは?
マーク・ジョンソン!
エヴァンスとの活動期間は短かったけれども、エヴァンス自身、「ラファロに比肩する最高のベーシスト」と評価していたようですし、なにしろ、最晩年のエヴァンスのライヴに参加しており、ライヴ音源も残っているので、共演期間の短さのわりには知名度と評価が高いベーシストだと思います。
しかし、もう一人忘れてはならないベーシストがいますよ。
チャック・イスラエル(ズ)。
チャック・イスラエルを忘れちゃあアカンですよ。
私、もしかしたら歴代ベーシストの中では彼が一番好きかもしれない。
たしかにラファロの後釜として参加した彼は、ラファロのクリエイティヴで、ある種“派手な”プレイに比べれば、地味に聴こえてしまうことは致し方ない。
しかし、別な意味で、違う側面からエヴァンスを鼓舞し、演奏のクオリティを高めていたことは事実。
もっともっと評価されても良いのではないでしょうか。
チャック・イスラエル?
あの、『メグ』の寺島靖国さんが好きだといっていた『ムーン・ビームス』しか知らないよ……。
そういう人も少なくないと思います。
たしかに、『ムーン・ビームス』は、静的な演奏が多いので、ベースはほとんど耳に残らないのではないでしょうか?
しかし、『ムーン・ビームス』と同じ日に録音された『ハウ・マイ・ハート・シングズ』では、けっこう躍動的なベース弾いてますよ。
『ムーン・ビームス』と『ハウ・マイ・ハート・シングズ』は、いわば姉妹盤で、同じ日に録音された内容を躍動的な演奏と静的な演奏を分けてこの2枚のアルバムに分けて編集しているのですね。
だから、『ムーン・ビームス』だけしか聴いたことがない人は、ぜひ『ハウ・マイ・ハート・シングズ』も聴いて欲しいと思います。
……というより、まとめてドーン!とコレ聴きましょう!(・∀・)b
チャック・イスラエルが参加のエヴァンストリオの演奏をたっぷり味わうことが出来ます!