雑想 2018年7月
2024/01/09
セシル・テイラーが分からなければ、メアリー・ルーとの共演を聴こう
セシル・テイラーがわからない、難しいと感じている人、少なくないようです。
でもね。
メアリー・ルー・ウイリアムスと共演した『Embraced』を聴けば、分かる・分からないといったアタマの要素ではなく、カラダで「スゲェッ!w( ▼o▼ )w」と感じるはず。
メアリー・ルー・ウィリアムスとのピアノデュオなんですが、彼女の重厚かつ荘厳なピアノとセシルの跳躍自在なピアノがブレンドされると、これはもう圧倒的としかいいようのない巨大な音の彫刻が完成するのです。
大音量!
できれば大音量で聴いて、考えるのではなく、感じてみて。
なんて書くと、ブルース・リーみたいですが(笑)。
(⇒Don't think.FEEL!)
▼収録曲
1. The Lord Is Heavy (A Spiritual)
2. Fandangle (Ragtime)
3. The Blues Never Left Me
4. K.C. 12th Street (Kansas City Swing)
5. Good Ole Boogie
6. Basic Chords (Bop Changes On The Blues)
7. Ayizan
8. Chorus Sud
9. Back To The Blues
10. I Can't Get Started
レビューはこちら⇒エンブレイスド/メアリー・ルー・ウィリアムス&セシル・テイラー
アイデア 星野源
朝ドラのオープニングソング
永野芽郁が主役のNHKの朝ドラ『半分、青い。』の主題歌《アイデア》を聴いた瞬間、星野源は歌よりサウンドの人だと直感的に感じた。
マリンバの打鍵音をブレンドさせた「♪ファーソファドーファ」が2度繰り返されるちょっと稚拙なリフ。
そして、歌の第一声の「♪おはよう」のバックで連打されるリズムマシン。
ミキシングの関係であまり目立たないけれども、歌の最初のフレーズに、こんなダダダダダダッ!ってしょっぱなからリズムボックスのスネアっぽい音の連打がかぶさっているんですね。
このセンス、わりと尋常ではない。
そしてサビの箇所では不自然ではないけれども、なんとなく不器用な感じで高音部が裏返る歌声。もちろん独特な味わいのある歌声だが、決してうまいシンガーというわけではない。
だからこそ朴訥な味わいを出しているのだが、あくまでヴォーカル単体よりも曲全体、作品全体のムード優先で、「この曲は、自分が歌う必要があるから歌っている」という感じが漂っている。
それは、さながら、「インストの人・坂本龍一」が、時と場合によっては朴訥にヴォーカルも担当し、それが決してうまくはないんだけれども、雄弁、饒舌、訓練されたプロ的な表現力を見せるシンガーには出せない味を出していることに近いのではないかと直感的に感じた。
追記:
その後調べてみたら、高校時代にインストゥルメンタルバンドSAKEROCKを結成し、ギターとマリンバを担当していた記述があった。やはり出発点はインストで、しかもマリンバ奏者であったことも、オープニングのメロディのアレンジに関しても納得!
俳優?
なにしろ、ミュージシャン・星野源のプロフィールはまったく知らなかった私。
唯一の予備知識としては、『箱入り息子の恋』という映画くらい。
情けなくオタクで内向的な「箱入り息子」を演じ、 カエルの鳴き声が上手く、夏帆の父親を演じる大杉漣からは殴られる人というくらいの予備知識しかなかったということもあり、私の星野源の最初のイメージはミュージシャンではなく俳優だった。
細野さん
しかし、これを機会に星野源ってどんなミュージシャンなんだろうという好奇心でAERAが別冊で出していた『星野源 音楽の話をしよう』を読んでみたら、冒頭の対談相手は細野晴臣だった。
あらら、細野さんのことを崇拝、尊敬、私淑しているミュージシャンだったのね、星野源って。
なるほど、なるほど、なるほど。
これですべてが繋がった。
やはり、この人は役割上ではシンガーかもしれないけれども、根っこの部分はミュージシャンだったのね、と。
そう気づいてから毎朝放送される連ドラのオープニングを聴くと、まったく聴こえ方が変わってくる。
朝に流れる音楽なだけに、もちろん爽やかさが前面に押し出されてはいるものの、本質的には「手作り感漂うモゴモゴな感じ」が、余計にいとおしくなってきたのだった。
で、間奏やエンディングのアレンジに興味が湧いてきたので、CDを買って聴こうと思ったら、あらら、残念、まだ発売されていないようで。
今現在は、DVDかブルーレイに収録されているオープニングを聴くしかないのね。
記:2018/07/06
MGのジェガンが発売されてるやんけ!
MG(マスターグレード)のジェガンが発売されていました。
イン・新宿のヨドバシカメラ GAME & HOBBY館。
隣は、最近MGで発売されて話題を呼んでいるF91。
ジェガンは、『逆襲のシャア』の中では、どうしてもサザビーやνガンダム、ヤクト・ドーガーにα・アジールなど、存在感の濃い機体に比べれば地味なモブキャラ的存在ではありましたが、よくよく見ると、なかなかバランスの取れた手堅いMSです。
存在的にはジムの延長線上の機体でありながらも、もはやジムの弱そうな感じが一掃されており、なかなかカッコいい。
しかし、バランスが取れてカッコいいことは確かなのですが、手堅くまとまり過ぎて、というか非の打ちどころがなさ過ぎて、個人的にはあまり好みの機体かと聞かれれば、「ふつー」としか言いようがない存在なんですね。
しかし、ひとつだけツボがありまして、それは、お臍の部分の連邦軍の「V」マーク。
他のガンダムやジムなどの連邦系の機体の「V」よりも、角度が鋭角になっているところがカッコいい。
同じロンドベル隊のνガンダムの「V」は、横広がり。
この微妙な角度の違いがツボで、ジェガンの中で私がもっともカッコ良いと思っているツボです。
さっそくアマゾンのレビューのほうには、いくつか投稿が掲載されていて、評価はおおむね好評。
色分けもよく出来ていて、組み立てやすいといようです。
作るかどうか分かりませんですが、いちおう脳内にブックマークしておきたいガンプラの一つですね。
ちなみに、ヨドバシではお値段3670円(税込み)也。
標準的なMGのお値段ですが、最近のMGは昔のMGと比較すると各段に作りやすくなっているようなので、ジェガン好きはコレクションのひとつに加えても良いのではないでしょうか。
ちなみに、ヨドバシのディスプレイ棚には、完成したジェガンが飾られていましたが、なかなか骨太でガッシリとした体格でした。
最近の痩せ過ぎスタイリッシュなMSとは一線を画す、オールドなガンダムファンも満足する外見だったことも付け加えておきましょう。
記:2018/07/23
スコット・ラファロ Pieces of Jade
ドン・フリードマンと組んだラファロもなかなか。
とにかく、この人のベースは太い太い。
エヴァンスのリヴァーサイド4部作だけでスコット・ラファロのイメージが定着させてしまうのはもったいなさ過ぎると思うのです。
Easy Living ソニー・ロリンズ
キーボードがジョージ・デュークに、ドラムがトニー・ウィリアムス。
フュージョン時代のロリンズさんですね。
バリバリの4ビート派からはソッポを向かれそうなフュージョン指向のロリンズ・アルバム。
サウンドの軽さ、緩さは、「そのような時代」に吹き込まれた「そのようなテイスト」なので致し方ないにしても、スティーヴィー・ワンダーの《イズント・シー・ラヴリー》を気持ちよく吹くロリンズを聴いていると、こちらまで気持よくなってくるのです。
さらには、スティーヴィー・ワンダーの《イズント・シー・ラヴリー》や、ソプラノサックスによる《イズント・シー・ラヴリー》など、楽しい演奏満載です。
もちろん、アコースティックかつ4ビート時代の頃のロリンズのほうが、クオリティ高いのは言うまでもないのですが(やっぱりヴィレッジヴァンガードの夜が最高!)だからといって、いつもいつもシリアスな要素ばかり求めてロリンズ聴いてばかりいるわけでもないわけで、たまには、こういうアルバムを何も考えずに楽しく聴くのもオツなもんです。
▼収録曲
1. Isn't She Lovely
2. Down The Line
3. My One And Only Love
4. Arroz Con Pollo
5. Easy Living
6. Hear What I'm Saying
ジム・ガードカスタムとジーエンアルトロンが発売されているやんけ!
ヨドバシカメラの新宿GAME&HOBBY館に行ったら、おお、もうジム・ガードカスタムが発売されているやんけ!
ゲームの『機動戦士ガンダム 戦場の絆』に登場する、あの盾デカなジムです。
スナイパーカスタムは、ライフルというか火炎放射器というか、ビーム放射器(?)のデカいジムでしたが、こちらのガードカスタムは、シールドがばかデカいジムなのです。
盾の名前はガーディアンシールドというのですが、これぐらい大きければ、ヤシマ作戦にも使えるかも?!
関連記事:決戦、第3新東京市! エヴァとジ・オ
お隣には、ビルドダイバーズのガンダムジーエンアルトロンが。
こちらに関しては、もう自分の中ではモビルスーツというよりは、戦隊モノのなんとかジャーの合体巨大ロボットのような位置づけですね。
片方の方が龍、もう片方の方が虎というデザインが、もうすでに猛獣戦隊ドウブツジャーの巨大メカって感じで、カッコ悪くはないけど、もはやジムやザクのような兵器って感じがしない。
ま、ビルドダイバーズの世界の中なので、兵器じゃなくて「ガンプラ」なのでありますが。
お隣には、なぜかスターウォーズのデススターがあり、それもなかなかソソるのですが。
ジム・ガードカスタムは、最初は、盾がドスン!と単調かつデカいだけのデクノボウだと思っていました。
なんだか鈍重そうでカッコ悪そうなイメージだったんですね。
しかしそれは盾ばかりに目を奪われていたからであって、肝心の本体のほうは予想以上にスリム。
けっこうスタイル良くてカッコ良い。
だから、もしかしたら作るかもしれません。
特に胸部などのブルーが鮮やかで美味しそうなカラーなんですよ。
それだけでもそそりますね。
ま、私の手にかかれば、いつものように眠たい色になっちゃいそうですが……。
記:2018/07/29
Arrival of Victor Feldman ビクター・フェルドマン
ビル・エヴァンス・トリオに参加する前年のスコット・ラファロのベースを聴くことができます。
うむ、この頃から素晴らしい躍動感。
フェルドマンももちろんイイのだけど(たぶんヴィクター・フェルドマンのアルバムの中では最高傑作?!)やっぱり、ラファロの低音に耳奪われてしまう。
そんなアルバムなのです。
▼収録曲
1. Serpent's Tooth
2. Waltz
3. Chasing Shadows
4. Flamingo
5. S'Posin'
6. Bebop
7. (There Is No) Greater Love
8. Too Blue
9. Minor Lament
10. Satin Doll