カフェモンマルトル

text:高野雲

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私にとっての2004年という年は、

      2016/05/01

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theater

私にとっての2004年という年は、

ひとこと、映画の年だった。
ふたこと、執筆の年だった。

この2つを自分の生活の中で最優先させた年だった。
そして、嬉しいことに、ある程度の手ごたえと達成感を感じている。

その反対に、今年はライブ活動がほとんど数えるほどしか出来なかったのが残念といえば残念だ。

しかし、仕事・日常生活・飲みという普段の生活の3本柱に加えて、さらに映画を鑑賞し、不定期ながらも原稿を書き、さらに読書とホームページの更新、メルマガの発行もこなさなければならない私の活動限界ということもあり、こればかりは時間の問題なので仕方がないといえば仕方がない。

1日の時間がもう2時間多ければ……。

いや、もっと時間の使いかたをうまくならなければならないな。
ま、これは今後の課題として、まずは映画について。

私は、今年の元旦に「よし!今年は時間の許す限り、できるだけたくさんの映画を観よう!」と決めた。
ちょっとしたヒマを見つけて、こまめに試写会に足を運び、朝は早起きをして、ハードディスクレコーダーに録画されているTVで放送された映画を少しずつ観ることを繰り返した。

最初は目標100本、つまり3日に1本ぐらい観れれば上出来だと思っていたが、予想を大きく上回り、今年は新作、旧作を含め、239本もの映画を鑑賞することが出来た。

さらに試写会で観て良かったと思った映画は、再度、公開後に家族や友だちと観に行くこともあったので、のべを含めると、おそらく250本は観ていると思う。
特に、個人的な今年の映画のベスト3に入る一青窈主演の『珈琲時光』は、3回も観た。しかも、再編集版と再々編集版を見比べられたので、ほんとうにわずかな違いなんだけれども、見比べることによって、放射うしぇん監督の細かいこだわりに触れることが出来、とても興味深かった。

興味深いといえば、総合映画批評サイトの「intro」の連中と知り合いになれたことも大きな収穫だった。
「映画を観まくるぞ!」と決心した1ヵ月後の2月のことだった。
私の今年の目標とシンクロするかのように、「intro」という映画の現場で働いている人たちによる映画批評のページが立ち上がったのだ。
このページを主催している3人の中の1人は、私が昔が運営していた「モンクのページ」というジャズサイトの掲示板に定期的に訪れていた人。ジャズだけではなく、映画も好きな人だったのだ。
いや、好きなどころか、この人と実際にお会いしたら、映画の脚本家をされていることを知り、ますます映画の世界が身近に感じられると同時に、もっと映画と深くかかわってみようと決心させるに充分だった。

彼と一緒に試写会にも何度も足を運んだし、飲みに行って映画の話が出来たことは大きな収穫だった。映画に関してはまったくの無知な私も、数多くの映画を観、introの人たちや、配給会社の担当と知り合うことで、ずいぶんと映画についての知識や鑑賞眼も養われてきたように思う。

おかげで、今では「intro」においては、定期的な連載コーナーをもたせてもらうまでに至っている。
「“一般教養としての映画”を“基礎知識程度”に身につけよう」という最初の目標を大きく上回り、短期間の間でここまでに至ったのは、本当に、運と縁の賜物だったとしか言いようがない。

このページのラストに私が今年観た映画を列記しておく。新しいものからの順番になっている。

次に執筆について。
今年は、JAZZ本の執筆依頼が相次いだ年だった。

ブルーノート・レーベル誕生65周年。今年はちょっとしたジャズブームだったということも手伝ってか、ジャズ関係の本の出版も多い年だった。
その中の何冊かの本の執筆に参加することが出来たことは、十数年前にジャズに憧れ、ジャズで背伸びをし、ジャズで大人の世界に仲間入りしようと一生懸命だった私にとっては夢のような出来事だった。
だって、ジャズに入門したての頃の私は、ジャズ喫茶にたむろしている人や、輸入レコード店のジャズコーナーで買い物をしている人たちは、全員別世界の住人に見えて畏敬と畏怖の念さえ覚えていたのだから。

それぐらい、当時、ジャズに興味を持った私にとってジャズという世界は排他的かつマニアック、かつ底なしに深い世界だったのだから。
もちろん、底なしに深い世界だということは今でも承知だが、この十数年間、様々なジャズを聴き、演奏したり、本などを読み漁っていくうちに少しずつこの世界の概要を漠然とだが俯瞰できるまでにいたったが、その自分の興味と好奇心と経験と勉強の集大成が今年に“執筆依頼”という形で求められたのだ。

もちろん、昨年の年末にジャズ本のレビュー書きを少しだが手伝ったことがあったが、きっとその出来事が布石となったのだろう。
今年になってからは、数々のジャズ本の執筆依頼が相次ぎ、結局7冊の本や雑誌にレビュー書きをすることが出来た。

しかもタイミングの良いことに、1つの仕事が終わって「ふー、終わったぁ」と一息ついているところに、さらに次の本の依頼が舞い込むという按配だったので、とても理想的なペース的だった。

参加した本や雑誌は、以下の通り。
『JAZZ“名演”ザ・ベストCD』(宝島社)
『ジャズ批評 No.120』
『ウエスト・コースト・ジャズ』(ジャズ批評別冊)
『ブルーノート決定版 100』(宝島社)
『200CD ジャズ入門 聴き方、選び方マスターガイド』(学研)
『さわりで覚えるジャズの名曲25選 名盤ブルーノートから25人のビッグメンが集結』(中経出版)
『JAZZ MASTERES MAGAZINE vol.3』(マガジンランド)

印象深かったのが、中経出版の『さわりで覚えるジャズの名曲25選』。
これは、ベストセラーの『さわりで読む世界の名作』や『さわりで覚えるクラシック』などの“さわりシリーズ”の延長線上の企画で、発売してまもなく増刷を繰り返し、現在では4万8000部近くが売れているとのこと。
初刷り5,000か6,000部前後からスタートし、滅多に増刷することのないジャズ本にしては快挙ともいえる数字だ。
これは、企画の勝利だし、監修者の後藤雅洋氏のネームバリューの勝利でもあるし、豪華執筆陣(もちろん私は除く)による名レビューの賜物だといえるが、それでも、このような“売れるジャズ本”の執筆陣の末席に加えていただいたことは、身に余る光栄だった。

もう一つ、印象深いのはマガジンランドの『JAZZ MASTERES MAGAZINE vol.3』。これは、私のほうから直接編集部に赴いて企画を売り込んだ。
奄美大島にも文章書けるレコード屋がいるから(私と交流のあるSounds Palの高良俊礼氏)、彼と私をセットで買いませんか?と(笑)。
なんとも、強引で滅茶苦茶な売り込みだが、この強引さが功を奏してか(?)、地方のジャズレポートを書かせてもらうことが出来た。

しかも取材場所が仙台。学生時代の私の親友の住む土地なので、仙台を訪問した際は、久々に彼との旧交を温めることが出来た。しかも、彼にジャズ喫茶を案内してもらったのは嬉しい限り。

軽い気持ちで引き受けたのが、いつのまにかズルズルと書く原稿の量が増えていった『200CD ジャズ入門 聴き方、選び方マスターガイド』も思い出深い。おかげで、とてもよい文章修行になりました。これを書くために、鞄の中にはいつもノートパソコンを忍ばせ、ちょっとした時間の隙間を見つけて、スターバックスやタリーズで、パチパチと原稿を打っていた暑い夏と残暑の日差しを思い出す(笑)。

ほかにも、印象深い出来事がたくさん甦ってきているが、とにもかくにも、ジャズをたしなんでいる人たちを恐ろしげな目で見つめ、ぶるぶると震えていた(←大袈裟)十数年前の私からは信じられないほどの躍進をみせたジャズライフになってしまったのが今年だったといえる。

次なる目標は、一人で一冊の本を著すことかな。
まだまだ先のことにはなりそうだが、マメにジャズのメルマガを発行しながら、少しずつ基礎体力をつけ、なおかつ自分の中にストックを作ってゆきたいと思う。

来年の目標は?

とりあえず、新しいことにはチャレンジはしない。
そのかわり、今年築き上げた礎(いしずえ)をさらに強固なものにし、さらなる躍進を重ねたい。
具体的な目標を一つ掲げるとすると、現在570号近くまでに達したメールマガジンを800号までに持ってゆきたいと思う。

というわけで、今年の自分よ、お疲れさんでした。
そして、今年の私をお世話してくれた多くの方々、ありがとうございました。
来年もまた引き続きよろしくお願いします。

▼今年観た映画
『ローマの休日』『エイリアンvs.プレデター<日本語吹替え版>』『ゴジラ FINAL WARS』『ザ・ハリケーン』『ポーラー・エクスプレス<日本語吹替え版>』『恋は五・七・五』『サマリア』『セルラー』『恋の風景』『ビッグ・ヒット』『アイ・アム・デビッド』『Mr.インクレディブル<日本語吹替版>』『猟奇的な彼女』『ステップフォード・ワイフ』『ハウルの動く城』『TAXi』『ラッシュアワー』『社長えんま帖』『Godzilla(ゴジラ)』『TAXI N.Y.』『Jam Films S』『昔みたい』『泳ぐ人』『戦争のはじめかた』『マジック・ダイナソー』『ターミネーター』『センターステージ』『でらしね』『キャロルの初恋』『ターミナル』『五線譜のラブレター』『ULTRAMAN』『誰にでも秘密はある』『エイリアン vs プレデター』『ナビゲイター』『海 猫』『バッドサンタ』『ロング・キス・グッドナイト』『エクソシスト』『犬 猫』『僕の彼女を紹介します』『キス・オブ・ライフ』『隠し剣 鬼の爪』『マスク』『クルーエル・インテンションズ』『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』『特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション 潜入捜査ファイル』『愛さずにはいられない』『フル・ブラント』『向左走・向右走 (Turn Left・Turn Right)』『目撃』『サンダーボルト』『ダーティ・ハリー』『劇場版ポケットモンスターアドバンスジェネレーション 七夜の願い星 ジラーチ』『クリスマス・クリスマス』『となりのトトロ』『死刑台のエレベーター』『チューブ』『恋文日和』『スーパーサイズ・ミー』『珈琲時光(再々編集版)』『80デイズ』『ツイスター』『天使にラブ・ソングを…』『カリブ・愛のシンフォニー』『アイ,ロボット』『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE 』『ウルトラマンゼアス』『ボイスレター』『デイブレイク』『ドラゴンへの道』『クライモリ』『青い車』『レンジャーズ 特・殊・部・隊』『サンダーバード<日本語吹替版>』『カラーズ 天使の消えた街』『アトミック・カフェ』『さよならゲーム』『スクール・ウォーズ HERO』『リバイバル・ブルース』『大阪プロレス飯店』75『オーバードライヴ』『追いつめられて』『ウォーターボーイズ』『おもひでぽろぽろ』『お父さんのバックドロップ』『U・ボート』『華麗なる賭け』『東京伝説/蠢く街の狂気』『珈琲時光』『LOVERS』『シンシナティキッド』『未知との遭遇』『透光の樹』『リディック』『キング・アーサー』『スクービー・ドゥ2 モンスターパニック』『スリーピー・ホロウ』『スパイダーマン2<日本語吹替え版>』『デッドヒート』『ハリー・ポッターと賢者の石』『ピエロの赤い鼻』『ニコール・キッドマンの 恋愛天国』『イズ・エー[is A.]』『プロポーズ』『エニイ・ギブン・サンデイ』『ジャスティス~闇の迷宮』『怪談 新耳袋〔劇場版〕』『恋の門』『ディープ・ブルー』『トキワ荘の青春』『スチームボーイ』『モーターサイクル・ダイアリーズ』『ミシシッピ・バーニング』『レッド・ブロンクス』『探偵物語』『千の風になって』『ガチャポン』『ロード・トゥ・メンフィス』『父と暮せば』『ずべ公同級生』『プッシーキャット大作戦』『69 sixty-nine』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『惑星ソラリス』『丹下左膳 百万両の壷』『家族のかたち』『セイブ・ザ・ワールド』『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ 』『機関車先生』『ノー・マーシイ 非情の愛』『いかレスラー』『デイ・アフター・トゥモロウ』『オンリー・ユー』『チャイナレイク殺人事件』『娘道成寺~蛇炎の恋』『真実の瞬間』『ある日、突然。』『MASK DE 41』『スクール・オブ・ロック』『Along Came Polly』『湘南爆走族』『いとこのビニー』『スパイキッズ2 失われた夢の島』『飛べ!フェニックス』『春の日は過ぎてゆく』『アメリカン・スプレンダー』『トータル・フィアーズ』『あの胸にもう一度』『荒野の用心棒』『名探偵コナン 迷宮の十字路』『ニードフル・シングス』『鬼戦車T34』『ヴァンパイア・イン・ブルックリン』『メダリオン』『マッドシティ』『夢のチョコレート工場』『トイ・ストーリー2』『十三通目の手紙』『ラッシュアワー2』『キューティーハニー』『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!栄光のヤキニクロード』『黄泉がえり』『プリンス&プリンセス』『フリーマネー』『フォーチュン・クッキー』『白くまになりたかった子ども』『ワイルド・レンジ 最後の銃撃』『誰も知らない(Nobody Knows)』『天国の本屋~恋火』『たそがれ清兵衛』『ハード・アライブ』『劇場版ポケットモンスター 水の都の護神ラティアスとラティオス』『PIKACHU THE MOVIE 5th ピカ★ピカ 星空キャンプ』『テッセラクト』『風音』『世界の中心で、愛をさけぶ』『許されざる者』『スキャンダル』『アイガー・サンクション』『永遠のモータウン』『恋人はスナイパー』『スーパーマン2 冒険篇』『WASABI』『エアレイジ』『ブラザーフッド』『ロスト・イン・トランスレーション』『シティヒート』『きわめてよいふうけい』『ダイブ/深海からの帰還』『恋愛小説家』『狙う女/恐怖の連続レイプ殺人』『列車に乗った男』『007/ゴールデンアイ』『新刑事コロンボ 汚れた超能力』『激しい季節』『007/サンダーボール作戦』『子猫をお願い』『ダブルス』『耳をすませば』『未来は今』『コードネームはファルコン』『イン・カントリー』『男はつらいよ 拝啓 車寅次郎様』『急げ、ラッシー危機一髪!!』『6デイズ/7ナイツ』『スパニッシュ・アパートメント』『失踪 妄想は究極の凶器』『グローイングアップ4 渚でデート』『鉄道員』『ドラムライン』『マスター・アンド・コマンダー』『プライベート・レッスン』『カルテット』『メン・イン・ブラック』『パラダイス・アーミー』『クラッシュポイント・ゼロ』『ラスト サムライ』『オーロラ殺人事件』『アラスカ/小さな冒険者たち』『15ミニッツ』『釣りバカ日誌 8』『ナースのお仕事 ザ・ムービー』『グロリア』『シティ・スリッカーズ2 黄金伝説を追え』『シティ・スリッカーズ』『ベスト・キッド2』『命』『アルマゲドン』『ベスト・キッド』『ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ』『J S A』『伝説巨神イデオン 接触篇・発動篇』『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』『劇場版とっとこハム太郎 ハムハムグランプリン オーロラ谷の奇跡 リボンちゃん危機一髪!』『DRAGON BALL Z 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』『不 夜 城』『今そこにある危機』『GO』

記:2004/12/31

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