カフェモンマルトル

text:高野雲

*

最近の小学生は年賀状を出す喜びを知るチャンスさえ奪われている!?

      2017/04/15

Pocket

akafuji

届いた年賀状は、たったの1枚

今年、息子に来た年賀状は、今日、昨日とあわせて、たったの1枚。
息子とお笑いコンビを結成している親友からの年賀状です。

他のお友達からは来ないのかと聞いてみたところ、住所を公開してないんだってね、最近の学校は。

住所知らないから年賀状書けないし、どうしても年賀状書きたければ、仲良し同士が、個人的に(親同士で)住所交換してください、学校は知らんからね、というスタンスらしい。

それってどうなんかな?

はいはい個人情報ですか

誘拐の火種、変質者などによるストーカー行為、住所(個人情報)流出、などなど、最悪の犯罪に結びつくことが考えられることではあるけれども、また、浅知恵つけた五月蝿い父兄が「個人情報云々」と騒ぎ出すことも想定しているのかもしれないけれども、

なんとなく、この学校の「連絡網に生徒の住所を載せない」方針ってさ、

「何かが起きないための方策」

というよりも、

「何かが起きてしまったときに追求される責任を前もって回避、軽減するための方策」

のように感じるのは私だけでしょうか?

ま、学校側も色々と大変なんでしょうけれども、その理由が、もし本当に責任回避・軽減がホンネだとしたら、学校の職員たちは、自分らの保身、労力軽減のために、子どもたちから大切なものを取り上げているということに気付いて欲しいものです。

嬉しいから手間をかける喜び

年賀状を出す出さないは個人の自由なので、出そうが出すまいが、メールで済まそうが、電話で済まそうが、私は選択肢は人それぞれでいいと思っています。

今日び、20代の若者は4人に1人以上は年賀状を出す習慣がないニッポンですが、そんな世の中を嘆いているわけでもないし、年賀状という素晴らしいニッポン独自の文化を廃れさせるな!と主張したいわけではありません。

コミュニケーションの形態や選択肢は、昔よりも増えているので、各々が各々の考えに基づいて、好きな方法を選択すればよいでしょう。

しかし、年賀状も旧態依然としているかもしれないが、元旦コミュニケーションの選択肢の中の一つなはず。というより、もっともオーソドックス、かつ「王道」な手段です。

子どもから年賀状を出す習慣をなくす環境を作ることによって、相手のことを考えて数分間、ハガキに絵や文字をしたためるちょっとした緊張感と照れくささ、元旦に年賀状をもらう喜び、ハガキからにじみ出る身近な人の意外な人間性を発見したときの喜びなどを、児童たちは知らぬまま、味わえぬまま大人になってゆきます。

学校関係者は、そこまでイメージ出来ているんですか?
本当に「生徒のことを考えて」、「住所を公開しない」方針に踏み切ったわけですよね?

と問いたいです。

とりあえず、息子は1枚も年賀状出してない、というので、息子に年賀状を送ってきてくれた貴重なお友達には、すぐさま年賀状を書かせました。

ホンネ言っちゃうと、私だって年賀状は面倒ですよ。

年末のクソ忙しい時期に、オリジナルの年賀状のコンセプト考えて、ラフ引いて、デザイナーにディレクションして、デザインのやり取り、赤入れをメールで数回やり取りして、印刷所で印刷してもらって、住所はプリンタで打ち出すけれども、余白は手書きして、百数十枚も切手貼って、乾かして、ポスト入れて……、とそれにかける時間と労力、さらにデザイン料、印刷代、切手代とお金も結構かかる(涙)。

それでも、私はそこまでして、なぜ毎年、年賀状に金と時間と労力をかけるのかというと、もらうと嬉しいから(笑)。

たった一枚でもいい、心のこもった年賀状を受け取るのが嬉しいからなのです。寂しがりやだから(笑)。

たったそれだけの嬉しさのために、労力かけたってイイじゃないか、それに勝る喜びが得られることだってあるんだぜってことを、息子に伝えられないことが残念です。

いや、もしかしたら、せっせと年賀状のラフひいたり、ラフをプリントアウトしながらウンウン唸り、切手貼りで部屋中をハガキだらけにしている私の姿を見て、何かを感じているのかもしれませんが……。

「そんなに手間がかかるんだったら、面倒なことしないで、電話やメール一本いれりゃあいいじゃん」という合理的な考え方もあります。

それはそれでいいと思ってます。

でも、手間がかかったぶん、跳ね返ってくる喜びが大きいということも私は知っている。

だから、きっと、私は今年の年末も、せっせと年賀状を作り、送ることでしょう。
息子の仲の良い友達の住所もリサーチしておかなければね(笑)。

記:2008/01/02(from「趣味?ジャズと子育てです」)

 - 雑想 雑記

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。