体調不良と妄想の日々 2002/03/07-10
結局、水・木・金と三日連続で会社欠勤。こんなこと初めて。
ほとんど布団の中だったので、時系列がよく分からなくなってしまっていることも多い。
したがって、4日分、まとめて書く。
先日、内科でもらった大量の薬、全然効かないどころか、むしろ悪くなっているような気さえするので、「いい加減早く直してくれよ、もしかして誤診なんとちゃうか?!」と文句を言いにいったら、そこの医者は、鈴木宗男と某バックステージという飲み屋のマスターを足して2をかけたような、超のらりくらり医者で、「まぁまぁ」ってな形でなだめられるような形で終わってしまった。
その医者は、私と目を合わせようともせず、また問題の腹部に触れようともせず、ただただカルテに文字を書きながら、「今年のはねー、長いんですよ」「今が辛抱!もうすぐよくなりますから、あっはっは」「じゃあ、薬もっとつけておきましょうねぇ」。これで、診察料410円だから恐れ入るぜ。近所の税金対策用薬局から貰った薬の量を見て、驚き。食後に7種類も薬を飲まなきゃいけないのか!?
食後に飲む、といっても、食後は食べたものすべてが出てしまうぐらいの下痢なんだから、あんまり意味ないと思うが。
何も食えないし、冷たいものを飲むと腹に激痛が走る。そのくせ、味覚だけは好奇心旺盛で、布団の中で腹痛と闘っている私を挑発するのだ。
コーラを飲んだ瞬間、口のなかに「シュワッ!」と広がる炭酸の刺激と、コーク特有の匂いが死ぬほど懐かしくなった。早速コンビニでイチロー・ペプシ(パッケージのデザインを見ると、これが一番刺激が強そうだった)を買い、家でコップに氷をたっぷり入れて飲んだ。予想通りの「シュワッ!」がきて、ノドが潤い、ほんの数分は良い気分になれたが、残りの数時間は、襲いかかってきた腹痛との闘いに。
それと、立ち食い蕎麦屋では断じてなく、町の商店街などにあるような、普通の蕎麦屋で出される天ぷら蕎麦の、最初の一口の「じゅわぁ」という感じも口の中が恋しがっていた。明け方だったので、さすがに蕎麦屋へは行かなかったが…。
体重が7キロ減った。
先日からずっと頭の中でグルグルと考え続けている黒い物体のツマミの数だが、“アマゾン・モデル”はツマミが3つ(ただし安定性が少し悪い)、“上海工廠試作型”はツマミが2つだということでようやく結論が出、一応、自分の心の中では決着がついたので、気分が軽くなる。
仰向けという姿勢が本当に嫌になった。
ずっと寝床に臥していると、時間や曜日の感覚がどんどん希薄になってくる上に、数世紀以上も前から未来永劫まで、自分はずっと同じ状態で寝続けているのだろうという妙な錯覚に襲われ、岩やこけの気持ちが少しは分かったような気がしてみたり。
そういえば、まる5日、煙草を吸っていない。煙草は、火をつけて吸うものだということすら、記憶からスッポリと抜け落ちていた感じ。
コーラによる胃痛が治まったら、また、口の中の「シュワシュワ感」が恋しくなってしまい、今度は「C・C・レモン」がいいかな、と思い立つ。缶には「微炭酸」と表記されてはいるが、口のなかのピリッとした感じは、まるで昔流行った「はじけるキャンディー・ドンパッチ」なみの刺激でなかなか気持ちの良いものがある。しかし、さすがに、これ以上腹を痛めるのも馬鹿なので、やめた。
土曜の夜はライブなので、それまでには直さねば、直らなければ、這ってでも行ってやる、と執念で寝る。そう、寝るのにも執念が必要なほど、カラダが自分のもののようで、そうじゃないような気がするのだ。たまたま、ふと、沖縄の海中を悠々と泳ぐエイの姿を思い浮かべたのだが、オレのカラダの本当の持ち主は、あのエイなのだ、と半ば以上本気で信じてしまうほどなのだから。
小康状態の隙を縫って、パソコンを立ち上げ、ネットをチェック。掲示板にレスしたりメールに返事を書いたり。自分のところの掲示板を見ると、おや?どうやら、日曜日にオレのライブに来るようなことを書いてあるぞ? 土曜日なのに。
慌てて、過去のメルマガでの告知やHPで行った告知をチェックしてみると、ああ、マヌケ! 3/10(土)になっていたり、3/9(日)になっていたりと、日付曜日が間違えているものばかりじゃないか! 今回のライブに関しての能動的な告知は、メルマガでの1~2回だけだったので、慌てて臨時メルマガを配信。「訂正:すいません、ボクのライブですけど、明日だと認識されている方も多いと思いますが、“今日”です。今日、ボク、六本木行きます」といった内容。
配信したのが、正午だったのだが、力尽き、床へ。いや、その前にトイレに…。
夕方、目を覚ますも、気力が練りきれず。体もフラフラ。熱も出てきた。しかし、ある人のメールの返事に、「今日は這ってでも行きます」と返事をしちゃったので、息子と一緒に「変身!ぶいすりゃぁ~っ(V3)!!」と、仮面ライダーV3の変身ポーズをすることによって自分の中に渇を入れ、いざ六本木へ。最寄りの駅で1000円級のユンケル黄帝液。しかし、六本木駅に着いた頃には、さらに体力が低下してフラフラになっていたので、六本木のマツモトキヨシで、2000円級のユンケル黄帝液を飲み、今度は、一人下駄を構えて、六本木交差点に向かって、「ア~!マ~!ゾーン!」と仮面ライダーアマゾンの変身ポーズを取ることによって、内面の起爆剤とさせた。そう、それぐらいのことが平気で出来ないと、今日のライブは成立しないのだ。
バックステージに着くと、さぞかし混んでいると思われた店内がガラガラ。私の顔を見て、あれ?と店の人が怪訝顔。だって、今日ライブの日ですから。え?明日じゃなくて?いえ、今日なんです。今日だということをメルマガで告知だしちゃってますし。じゃあ、今日やりますか? もうちょっと客が来たらやりましょう。
今日やって、また明日出演していただいてもいいですよ。
それはありがたいのですが、今日、ここに辿り着くまでにも、かなりフラフラだったんですね。
明日はもっと非道い状態になっていることが予想されそうです。
しかし、体力が回復すれば、是非、やらせてください。
というわけで、翌日の日曜日のイベントにもエントリーしてもらった。
既に10組以上の出演が重なっていた中でのエントリーなので、もし体力的にダメだったら無理して参加しないでおこうと思った。
私の無茶苦茶な告知の結果、今日じゃなくて、明日、ライブだと思って来るお客さんもいらっしゃるだろうから、その方に対して、オレはもう一回やろう、という詫びのようなものもある。
しかし、翌日は、前日を上回る体調の悪化っぷりで、どうしても夕方、床から這い出せなくなってしまい、結局、キャンセルをしてしまうハメになるのだが。
それはそうと、土曜日の私は、持参したハードディスクレコーダーをエレピの上にセッティングし、スティーブ・ライヒの「クラッピング」の不規則なサンプリングに合わせて、破廉恥なピアノを弾きながら、「防災気象予報の歌」などを歌った。
腹に力がまーったく、はいらないどころか、ノドにも力がはいらなく、指先にも力がはいらなかったのだが、この力の抜けっぷりが、逆に良い味になったのかもしれないなどと自惚れる。
そういえば、イカを猛烈に食べたいと思った瞬間が、寝ている間に3度ほどあった。
生でも、焼いたものでも良いので、とにかくイカを噛みたい噛みたい。イカを噛みたい噛みたい。ということで、女房に近所の寿司屋でイカ握りだけを8缶握ってもらった。サビ入りの指示を出したにもかかわらず、8缶ともサビ抜きになっている上に、ご飯が酢飯っぽくないじゃん、普通のご飯じゃん、自分でワサビを盛ったりして味の調整をして食べる虚しさといったら。
並行して、冷凍イカの切り身が冷凍庫にあったので、アルミホイルに、それを載せ、ミックス・ベジタブルをプラスして、ホイル焼きを気取って、レンジでチン! ミックスベジタブルのにんじんの部分が多く入りすぎたために、赤い汁がホイルの隅からタラタラ…、不味そう。しかし、めげずにショウガと醤油をドバーっとぶっかけて食ったら案外うまかった。ああ、イカに関しては、なんとなく満足。しかし、数分後トイレですぐに格闘。