雑想 2008年9月

      2023/03/08

TA TA Mi KA KE RU リズム

毎日バックビートの効いたジャズの4ビートなどのリズムを聴いていると、ときおり無性にタメの一切ないたたみかけるようなリズムが恋しくなってきます。

たとえば『B-2 unit』の坂本龍一の“一切グルーヴしないドラム”とか、YMOのシンセ・プログラマーだった松武秀樹のデビューアルバム『ロジックシステム』の《intro》のような性急な感じとかね。

今回、改めて『ロジック・システム』を聴き返してみたんだけれども(何年ぶりだろ、懐かしい!)、素晴らしくクオリティの高いアルバムでビックリした。

今聴いてもなおも新鮮な光を放っているのは、曲がよいからということもある。

このアルバムにはギタリストの川崎僚がほとんどの曲を提供しているんだけれども、テクノな気分が横溢した規則的に多角形がレイアウトされたような音の配列は、なかなかストイックでかっこいいものがあります。

で、これらを聴いた後に、さらにイクエ・モリの『ガーデン』の徹底的にグルーヴを廃した、ノリのないドラムサウンド(打ち込み)を聴くと、アルコールで淀んだ脳髄に、さらりと冷たい蒸留水が流れていくようで、それはそれで快感です。

徹頭徹尾、無愛想な非グルーヴ感がなんともいえない名盤。

たまには、黒くないノリも気持ちがよいものです。

小学校の人気先生と人気児童

classroom

結局、昨日も頭痛と微妙な腹痛で学校休んだ息子でしたが、ようやっと、今日、学校行きました。

というか、今日休むと、また土日はさんで、どんどん家の中で湿っていってしまうので、「学校いってこい!」と私が学校連れてったのです。

学校は朝礼がちょうど終わったところ、私と息子が後者にはいろうとすると、クラスメート、隣のクラスの友達、下級生たちが、大声をあげて息子の名前を呼び、あっという間にわれわれは取り囲まれてしまいました。

みんな心配したんだぞー!

やっと治ったんだ!

などいいながら、笑顔で息子のまわりを取り囲んでいます。

いい友達たちに恵まれてるんだなぁ、と思いました。

ここ一週間の間、うちにも、あるいは女房の携帯にも、男の子や女の子の友達から、いろいろなお友達から、「まだ治らないんですか?早く会いたいです」
みたいな電話がいっぱいかかってきていたそうですから。

私が、若くてカッコ良い担任の先生に、「まだ完治してないようなんですが、いつまでも家においておくと腐ってしまうので、外の空気吸わせにきました。よろしくお願いします。調子悪いようでしたら、迎えにいきますので、電話ください。私は今日、一日中家にいますから」みたいな話をしている間、女の子たちは、われわれのまわりをとりかこみ、
「せんせーちいさーい、せんせー背ひくーい」
などと言いながら、担任の先生のことをはやしたてていました。

この先生、女の子の生徒の間からはモテモテなんですって。

ブレイクダンスが得意なのだそうで、身体もとても身軽そう。

仮面ライダーに変身しそうなルックスなので、たしかに人気があるの分かります。

人気ありすぎて、いつも女の子に囲まれて、ズボンめくられて、毎日パンツチェックまでされているという(笑)

しかも、ピンクが好きだから、「あ~、先生のパンツ、今日もピンクだぁ~!」なんて言われているようですから、なんだかなぁ、最近の女の子は。

息子、今日はうれしそうな顔して、元気に学校から帰ってきました。

「俺がいない間は、クラスがずーっと暗かったんだって。だけど、俺がきたから、今日は明るくなったんだって。やっぱりオレがいないとダメなんだな」

なんて、エラそうなことをイッチョマエに言ってます(笑)。

ま、無理してでも連れてってよかったと思いました。

記:2008/09/05

Asmodeus: Book of Angels 7

マーク・リボーのトリオです。

なんでも出来ちゃうバカテクギタリストなんですが、いわゆる、センスも独特というか、我々一般大衆のセンスを超越しすぎたぶっ飛びセンスを持つ人なので、変態ギタリストといっても良いかもしれません。
いやぁ、でも、この炸裂するパワーはいったいナンなんでしょ?

カッコ良すぎです。

このアグレッシブな演奏は、身体も脳も、グジャグジャと引っ掻き回してくれます。

1. Kalmiya
2. Yezriel
3. Kezef
4. Mufgar
5. Armaros
6. Cabriel
7. Zakun
8. Raziel
9. Dagiel
10. Sensenya

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朝 ワーグナー

ジャズナビゲーターとして、今ではラジオのパーソナリティまでやってしまっている私だが、じつは、クラシックも大好きだったりする。
そんなに詳しくはないけど……。

ジャズ馬鹿な私ではあるが、毎日朝から晩までジャズを聴いているわけではなく、ジャズはだいたい午後から聴くことが多い。

じゃあ午前中は?というと、クラシックを聴いていることが多い。
いや、多いというより、毎朝聴いている。

ここ数か月、飽きもせず、仕事場到着と同時にかけるクラシックは、決まってワーグナー。
カラヤン指揮のベルリン・フィルのやつね。

まずは、《ニュールンベルグのマイスタージンガー》で気持ちを高揚させ、とにもかくにもやる気を高める。

そして、ひと段落ついたところで、いつ聴いても鳥肌が立つほどに美しく深い、無限旋律の《トリスタンとイゾルデ》。

嗚呼、なんて荘厳なんだ。

なーんて思いながら、静かな朝の渋谷で、コーヒーと煙草を片手に朝のメールチェックをしていたりするのだ。

デヴィッド・マレイ ラヴァーズ

デヴィッド・マレイが1988年、ドラマーのラルフ・ピーターソンや、ピアノのデイヴ・バレル、ベーシストのフレッド・ホプキンスとレコーディングをした意欲作。

ワンホーンカルテットというオーソドックスなフォーマットの中に、彼の持つ前衛性と、燃えるようなバイタリティが、バラードという枠組みの中、うまく共存しています。

エモーショナルでありながらも、熱く胸に染みてくる抒情性もたたえた聴きごたえのある作品。

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ハーマン・フォスター 2枚組

ルー・ドナルドソンの《ブルース・ウォーク》だけでは勿体ない!

哀愁感、独特のブルースフィーリング。

盲目のピアニスト、ハーマン・フォスターのピアノは聴きごたえありまくりです。

クド過ぎないくらいに黒くてドロりと。
しかし、ドロりとし過ぎず、その隙間からは、哀歓たっぷりの空気が滲み出てくるのです。

べつに、ルードナを聴いてからハーマン・フォスターに移行していこうなどとは考えず、いきなりドカンと、ハーマン2枚ぶんを浴びてしまうという手もアリなんじゃないかと思いますよ。

記:2008/09/24

超高速シリア

私はバド・パウエル作曲の《シリア》という曲が大好きだ。

名盤『ジャズ・ジャイアント』の2曲目。

あまりに有名かつ名演の《テンパス・フュージット》の次の曲なので、いささか地味な印象もぬぐえないかもしれないが、なかなかどうして、この時代の鬼気迫るパウエルが少々肩の力を抜いて演奏しました、という趣きの演奏、なかなか素晴らしい。

実際にピアノの鍵盤で音を追いかけてみるとわかるが、この山あり谷あり(黒鍵あり白鍵あり)の起伏に富んだラインは、典型的にバップ的波形の音符の羅列ではあるにもかかわらず、なんというか、すごくメロディアスで親しみやすい。

朗らかな楽想なのだ。

探してみると、結構多くののピアニストがこの曲を取り上げており、私の場合、特にフィニアス・ニューボーンの『ザ・グレイト・ジャズ・ピアノ』の《シリア》は生き生きと脈打っており、すごく好きだ。

これぞ爽快!

これを胸のすく演奏と言わずして何と言おう。

しかし、同じフィニアスの演奏でも、こんなに速く弾く必要ないだろ!?と突っ込みたくなるほど、高速テンポのバージョンがある。

『ヒア・イズ・フィニアス』に収録されているバージョンだ。

でも、この《シリア》、テンポ設定は速過ぎ。

なんで、この曲をこんなに早く弾く必要があるのだろう?と思ってしまう。

彼のピアノは粒立ちが明解なだけに、高速テンポゆえの、ちょっとした指の“息切れ”さえも明確な音の輪郭として伝わってきてしまう。

ベースとドラムがしゃかりきになっており、よくもここまでついてこれましたと表彰ものではあるのだが、やはりピアノとの完全なる一致感は感じられず、とにかく、3者3様に全力疾走しているといった感じ。

この演奏を聴き終わった後は、「お疲れ様でした」と言いたくなってしまう自分がいる。

フィニアスに対してではない。
自分自身に(笑)。

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クラス対抗読書バンク。圧倒的差で1位!

秋になってきましたね。

秋といえば読書の秋です。

読書の秋といえば、息子が通う小学校では、「読書バンク」というイベントがありました。

一言でいえば、読んだ本の数を競い合うコンテストのようなものです。

夏休み前に息子は、200ページという僅差で、『ハリーポッター』好きの女の子に敗れて2位だったそうですが、夏休み後の結果は、1位の女の子に1万ページ近くの圧倒的差をつけて、1位になったそうです。

女の子が3万ページ前後で、息子が4万ページぐらい読んでいたそうです。

ブックオフで私が安くたくさん本を買いまくって読ませたこともありますが、やっぱり、息子と旅した5日間が大きかったと思います。

とにかく、朝から晩まで各駅停車の旅なものですから、

やることといえば、寝るか景色を見るか、本を読むことぐらい。

この間に息子が本を読む速度が飛躍的にアップしたような手ごたえを感じました。

なにせ、終点に到着するともう読み終わっている。

だから、あわてて駅前のコンビニや、大きな駅の場合、駅ビルの書店にかけこんで、めぼしい本をまとめ買いすることの連続だったので、私も息子も旅の終わりには、本のせいで荷物が重すぎるぜ~!と言い合ってましたから。

この時期の読書は一生モノだから、手当たりしだい興味を持ったものから手を出してどんどん吸収していってくれぃ!

記:2008/09/28

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