雑想 2011年8月
2022/06/05
トミフラ『オーヴァーシーズ』54周年
本日2011年8月15日よりちょうど54年前の本日1957年8月15日に、J.J.ジョンソンのヨーロッパツアーにサイドマンとして同行した、トミー・フラナガン、ウィルバー・リトル、エルヴィン・ジョーンズは、ピアノトリオの名盤『オーヴァー・シーズ』をレコーディングしました。
親分のJ.J.には内緒の録音(笑)。
夜、こっそり一行はホテルを抜け出してスタジオに駆けつけ録音したんですね。
それが世紀の大傑作になっちゃった。
2曲目の《チェルシー・ブリッジ》が大好きです。
コニッツ『モーション』50周年
本日2011年8月29日より、ちょうど50年前の1961年8月29日に、リー・コニッツは『モーション』を吹きこんだ。
これはもう「ピアノレストリオの決定盤!」といっても差し支えないだろう。
いや、他にもロリンズの『ヴィレッジ・ヴァンガード』、オーネットの『ゴールデン・サークル』などピアノレストリオの名盤もあるので、「ピアノレストリオの決定盤の1枚」と呼ぶべきか。
演奏を煽るエルヴィン・ジョーンズと、遊びのないベースラインを手堅く奏でるソニー・ダラスも奮闘。
即興演奏のスリルと醍醐味を味わえる素晴らしいアルバムだ。
江と春日局
大河ドラマの『春日局』を観た後に、大河ドラマの『江』を見るとコミカルに見えてしまう。
上野樹里効果?!
また、秀吉が岸谷五朗であることも輪をかけているのかも。
岸谷五朗は上野樹里のことをいたく気に入っていて、彼女が所属していたプロダクションごとまるまる買い取ってしまったほどだからね。
きっと彼女の奔放さ、明るさに引かれたんでしょう。
で、上野樹里の芸風(?)に合わせるような感じのコミカル演技。
とても秀吉風には見えないけど、これはこれで良いのかも。
今までにない秀吉像というか。
どうせ、リアルな羽柴秀吉の実像など誰もが知る由もなく、お気に入りの作品で描かれていた秀吉像(多くは吉川英治の『太閤記』で描かれる誠実&実直な秀吉像?)が基準となっていて、それに近いか遠いかで判断しているに過ぎないのだから。
その一方で、NHK大河ドラマ『春日局』では、主人公・お福(大原麗子)の目の上のタンコブ的存在は、お江与(長山藍子)だった。
そして、今度は、そのお江与(江)が主人公の大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』においての目の上のタンコブ的存在は、加賀まりこ演じる大姥局(おおばのつぼね)。
やはり、江戸城中の女社会を描くためには、口うるさい配役が主人公を際立たせるためには必要なのでしょうね。
記:2011/08/29
ソニー・クラーク・トリオ ブルーノート
今日は体調悪いので、ずっと午前中はエリントンのピアノソロ、午後は、ずーっとソニー・クラークのトリオを聴いていた。
ま、あんまり私の体調とエリントンやソニー・クラークは関係ないのだけれども、ソニー・クラークで言えば、タイム盤のトリオよりも、今日はなんとなくブルーノート盤の、もってりさ加減のほうがしっくりくるのよ。
普段はあまり聴かないんだけれどもね。
風邪引いたときは、そのときで、また新しい発見があるから面白い。
Pra Que Chorar/Celso Sim & Arthur Nestrovski
深夜にブランデー。
これって『スイング・ガールズ』のセリフの中にも登場したジャズに対する偏見のようなものかもしれません。
刺激的なジャズを味わうには、お酒ではなく、じつはコーヒーが一番よく合うと私は思っているのね。
もちろん演奏者や曲にもよるけど「深夜にブランデー」は、むしろ、クラシックのほうが似合っていると思う。
たとえば、このような。
▼収録曲
1. Um Favor (Lupicinio Rodrigues)
2. Cartografia (Arthur Nestrovski)
3. Cancao de Nao Dormir (Arthur Nestrovski/ Eucanaa Ferraz)
4. Antonico (Ismael Silva)
5. Pra que Chorar (Schumman/Heine/Nestrovski)
6. E Doce Morrer no Mar (Dorival Caymmi/Jorge Amado)
7. As Rosas Nao Falam (Cartola)
8. Serenata (Schubert/Nestrovski)
9. Filme Inacabado (Arthur Nestrovski)
10. Retrato de uma Senhora (Arthur Nestrovski)
11. Quem Ha de Dizer (Lupicinio Rodrigues/Alcides Goncalves)
12. Aquecimento Global (Arthur Nestrovski)
13. Casual (Caca Machado/Arthur Nestrovski)
14. Sopro So (Shubert/Shobert/Nestrovski)
15. Acalanto (Nestrovsky/Ze Miguel Wisnik)
16. O Amor (Vladimir Maiakosvski/Caetano Veloso/Ney Costa Santos)
Celso Sim (ヴォーカル)、
Arthur Nestrovski (ギター)
による、和みかつ艶やかな、デュオ・コンビが、シューマンやシューベルトの歌曲を豊かな表現力で聴かせてくれます。
落ち着いた気分で、独りを楽しめること請け合い。