雑想 2010年10月
2022/09/30
雨が降りはじめた丸の内の夕暮れ
冬間近の秋の冷たい雨。
寂しげなクレーン。
サラリーマンなら、ちょっと一杯ひっかけてから家に帰りたくなりそうなビルの窓の灯り。
移り変わる季節。
移り変わる世の中。
無表情なクレーンに、都会に棲む人々の様々な想いが投射される。
クレーンのお陰です。
いやぁ、クレーンや電信柱(電柱)の撮影は楽しいです。
クレーンの写真をたくさん撮ってコレクションするぞ~!とか、そういうことはまったく考えていなかったんですが、
いざ、画像データを集めてみると、けっこうあるんですよね。
まだデジカメが出回る前から、フィルムのカメラで撮影した紙焼き写真も結構あるので、その数を合わせると最低でも100枚はあるかな。
なぜか眺めてしまう。
そして、なぜか撮影してしまう。
ああ、いいクレーンだな、と感じたときだけ記念写真の感覚で撮影していたんですが、気がつけばたまっていた、という感じです。
で、「なぜ、自分はクレーンが好きなのだろう?」と考えていたのですが、それはきっと、空(そら)が好きだからなんだと思います。
昔から好きで、小学校の朝礼のときや体育の時間はいつも空ばかり見ていました。
傍からみれば、気の抜けた単なるアホウだったのかもしれません。
そのような私が好きな空というキャンバスに、無骨なクレーンや電信柱という「大きな棒」がレイアウトされると、より一層、背景の空の青さ(曇りのときは灰白色)が際立つという、色彩的な快楽が一つ。
あとは、空という背景に、一本の棒が、どのような角度やバランスでレイアウトされるのかというデザイン的快楽も一つにあると思います。
空ににょっきりと、巨大な棒が付き上げられている感じがなんとも違和感で、そこがまた、気持いいんですよね。
この感覚、この感性、この好みは、少なからず音楽鑑賞にも反映されているのではないかと最近感じはじめました。
やっぱり私が大好きな音楽は、センスの良い音響デザインとでもいうべき、坂本龍一の『B-2 unit』だったり、ライヒのミニマルミュージックだったり。
ジャズだと、楽器間の距離やタイミングの空間配列が巧みなマイルスのアンサンブルだったり、それとは真逆なコルトレーンのアンサンブルだったりしますから。
アンサンブルではなく、個人的な演奏では、跳躍の激しいフレーズの上下で景色を強引に変えてゆくドルフィーや、アクセントの配列が巧みなモンクがやっぱり好きですしね。
「雲さんは、音を視覚で捉える傾向ありませんか?」
1人のみならず、数人のデザイナーにそう言われているので、もしかしたら、そうなのかもしれない。
そして、もしそうだとしたら、それは、クレーンのせいです。
いや、クレーンのお陰です。
ギタリスト西藤ヒロノブ、JVCケンウッド丸の内ショールームのイベントに出演
ギタリストの西藤ヒロノブさんが、10/13(水)、JVCケンウッド丸の内ショールームでのイベントに出演します。
このイベントの模様は、USTREAMで配信される予定です。
▼西藤さんの最新作『リフレクション』
▼西藤ヒロノブさん、今月のライブ予定
10月15日(金)本厚木キャビン(ソロ)
(問)046-221-0785
10月22日(金)阿佐ヶ谷MiX
(問)03-5373-5125
超ブルーノート入門/中山康樹
中山康樹氏の新刊、『超ブルーノート入門―ジャズの究極・1500番台のすすめ』、本日2002年10月17日発売!
ブルーノートにはジャズの全てがある。特に1500番台の98枚には、ジャズが最も熱かった時代の息吹があり、今も燦然と輝いている。好評の「超」シリーズの語り口で、その魅力を詳しく解説する。
記:2002/10/17
Face to Face Kevin Eubanks
ケヴィン・ユーバンクス入門に最適。
ジャズ、ロック、フュージョンを超えて、ギタリスト諸士の皆々様にとっては栄養源が満載だと思うのです。
▼収録曲
1. Face To Face
2. That's What Friends Are For
3. Essence
4. Silent Waltz
5. Moments Aren't Moments
6. Wave
7. Relaxin' At Camarillio
8. Ebony Sunrise
9. Trick Bag
ロックで独立する方法 忌野清志郎
高校時代にノートに描いていた漫画が、ほぼすべて(ギャラの金額は除く)実現していたというエピソードが面白かった。
清志郎氏は絵も巧いですからなぁ。
アウト・ラウド ブンブンサテライツ
デジタルなビートが心地よいw( ▼o▼ )w
ジグジグ・スパトニック……ではなくて、
ブンブン・サテライツの1stアルバムです。
刺激ぃ~っ!
アンソニー・ジャクソンの言葉
Q:「ベーシストは譜面を読めたほうがいいでしょうか?」
A:「人間は字を読めたほうがいいと思う?」
……アンソニー・ジャクソン談
(「Bass Player」誌より)
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読譜ができることをベーシストの大前提にするスタンリー・クラークにビリー・シーンの話をすると「彼は歴史に残らない」と言う。
子安フミ『ベーシストのための全知識』より引用