仲間由紀恵?夏川結衣?阿部寛の相手役女性で最強の女優は?

   

『トリック』の仲間由紀恵

阿部寛の女性相棒として最強の女優は誰でしょう?

おそらく多くの方は仲間由紀恵さんを挙げることでしょう。

テレビ、映画ともに『トリック』でのコンビはあまりにも有名。

息もぴったりですし、なにしろ、14年も続いた息の長いコンビということも大きな理由となるでしょう。

もちろん、この考えに異存はありません。

『トリック』は、テレビ版も含め、映画もすべて観ましたし、あのコミカルなやり取りと、阿部寛が醸し出す独特なたたずまいは、女優・仲間由紀恵の新しい側面を無理なく引き出していたと言っても過言ではありません。

しかし、いかんせんやり取りがコミカルというか、大袈裟に感じてしまうんですよね。

リアルじゃ、こういうやり取りってあり得ないよね、と。

もちろん、だからこそ、それが『トリック』の面白さにつながっていることは認めます。

しかし、このコミカルなやり取りを、立て続けに何エピソードも一気に見ると少々胃もたれしてしまうのも確か(一気に観なければ良いだけの話でもあるのですが)。

『結婚できない男』の夏川結衣

その点、ドラマ『結婚できない男』で、独身の女医役を演じる夏川結衣さんとの掛け合いは、まったくもって胃もたれしません。

まあよく見ると、自然な感じとまでは言えないシーンもありますが、少なくとも『トリック』ほど露骨ではない。

両者ともに社会的信用のある職業(独立して事務所を構え高級マンションに住む建築家と、総合病院に勤務する内科医)に付く大人の男女同士の、しかし、そこはかとなく変なやり取りが面白いのです。

そして、一見自然に見える何気ない言葉や仕草や表情に、さまざまな情報が込められている。

そのわりには、まったくクドくないため胃もたれもせず、そこはかとなくコミカルさが醸し出るやり取りがドラマ全体を柔らかく彩っていました。

仲間由紀恵さんほどトリッキーな芝居ではなく、阿部寛さんも夏川さんも、ごくごく自然に醸し出す視聴者を「くすっ」と笑わせる演技は絶妙以外の何ものでもありません。

砂糖控えめの大人の味わいです。

逆に『結婚できない男』を観た後に『トリック』を観ると、砂糖が多めの子供向けのお菓子を食べているような気分になります。

極論すれば、『トリック』の山田奈緒子は、仲間由紀恵以外の女優でももしかしたら務まるかもしれませんが(設定が露骨かつ極端なので)、『結婚できない男』の早坂夏美先生は、夏川結衣にしか務まらない役なのではないかと思っています(あのニュアンスは彼女のワンアンドオンリーなものなので)。

ドラマ『結婚できない男』が放映されたのは2006年。

放送されてから既に10年以上が経過してしまっていますが、今見返しても、まったく色褪せていない優れた作品だと思います。

そして『トリック』と違ってベタベタかつ露骨な演技が少ないため、一話から一気に最終回まで観れてしまうのです(そしてまた観てしまった)。

記:2016/02/25

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