NITTO A.F.S.Mk.II 1/20 制作記

   

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作る前の思い出話

さて、AFSを作ります。

いつまでも押入れの中で眠らせておいても何もおきませんからね。

しかも、WAVEのポーラーベアーとかじゃなくて、NITTOのAFSのほうです。

ま、古いキットといえばキットなんですが、なぜか私は古いキットだと感じないんですよ。

おそらく、リアルタイムでこのキットを買って作ってにこにこしていたからだと思います。

また、当時から『Hobby Japan』の愛読者でもあった私は、この誌面上で連載されていた「SF3D」が大好きで、毎号楽しみにしていたものです。

まだ、「マシーネン・クリーガー」という呼称に変化する、ずっとずっと以前の話。

ホビージャパンのみならず、『SF3Dオリジナル』のホビージャパン別冊も買って、むさぼるように読んでいたものですし、そうそう、この本(ムック?)にただよっていたインクと紙の甘い匂いが独特で、いつもクンクン鼻で匂いをかぎながら読んでいた変態でございます。

そんなSF3Dのもっとも初期のメカ、そう、ミクロマンを改造して横山宏センセが2体作った、そもそものSF3D発祥のメカ、A.F.S.(Armored Fighting Suite/アーマード・ファイティング・スーツ)がキット化されるというニュースに接したときは、もう小躍りせんばかりに喜んだものです。

ホビー・ジャパンの誌面の読者投稿欄などを見ると、10個買います!とか100個予約しちゃいました!的な投稿もあったりして、その真偽はともかくとして、それぐらい当時から熱心なマシーネンファン、いや、SF3Dファンは鼻息を荒くしてAFSの発売を待ち望んでいることが、ひしひしと伝わってきました。

当時の私は中学生。
中学生の小遣いで1個千円のA.F.S.を10個も100個も買えるわけもなく、結局、発売日は2個買いました。

それでも頑張ったほうだと思います。

すぐに作りました。
最初はキットの中の迷彩塗装指示の中のひとつ、砂漠戦用の塗装をしましたね。

もちろんカッコ悪かったわけではなかったけれども、サンドカラーのAFSには多少の違和感を感じ、やっぱりAFSは少々グリーンがかったグレーがいちばん似合うんだなぁなんて思って、もう一つのほうはダークグレーにダークグリーンを微量に混ぜて塗った記憶があります。

この後、ほどなくしてP.K.A.が発売され、頭部の形状が異なるAFSのMk.Iのほうも発売されて……と、どんどんSF3Dの新作が発売されていきました。

そのすべてを買ったわけでもなく、作ったわけでもないのですが、押入れには、少しずつNITTOの無印良品のようなテイストのパッケージのSF3Dプラモが貯まりはじめ……、やがてだんだんプラモを作ることからフェードアウトしていった私。

作る予定のない増えてしまったキットを死蔵するのも勿体ないということで、プラモ好きの友達にあげちゃたこともありますが、今考えれば、非常に勿体ないことをしたなと思っています。

ただ、その中でも、なぜか人の手に渡らずに残存していたキットもあり、その中のひとつが今回のA.F.SのMk.IIだったわけなのですよ。

もう少し寝かせて、ヤフオクで高値をつけて売るという考えも良いのですが、プラモは作ってナンボですから、思い切って作ってしまうことにしました。

箱、中身など

箱を開けると、いやはや懐しのブツが続々と出てきます。

設計図の茶色いインクも斬新でした。

当時の感想は「無印良品っぽい?!」だったように記憶しています。

箱裏のイラストも、雰囲気むんむんで良い感じですね。

この設定&塗装指示書を読んで、真ん中の砂漠っぽい塗装が良いと思って砂漠カラーで作ったわけなのであります。

さて、いよいよパーツを切って接着する作業を開始します。

組み立て開始

まずは腕から。

やっぱりAFSは背中がチャーミングですよね。
特に、88ミリ砲の弾薬ケースの流用2連発が。

パーツ分割の発想が、当時のタカラやバンダイやイマイから出ていたアニメロボットのプラモに近い発想なので、現在の痒いところまで手が届くガンプラをはじめとしたキットとは勝手が違うのですが、私の場合は、80年代アニメロボット世代なので、むしろ、このようなパーツ分割のキットを接着し、やすりがけし、パテ埋めし、ペーパーがけしという面倒くさい工程がむしろ楽しかったりするのです。

いやもちろん面倒くさいですけれども、ゴシゴシとペーパーがけをしながら音楽を聴くのが好きだったんですね。
不思議なことにプラモ作りをしながら聴いていた音楽ほど、今になってもよく覚えているのですよ。
やっぱり好きなことをしながら音楽を聴いていると、気分はリラックスしているので、すいすいと脳の中に音楽ががぼがぼと入ってくるのかもしれませんね。

隙間を極力出さないように、セロテープでグイッと固定しているところもあります。

パーツの合わせ目を消した後、組み立て後、筆が届きづらいところを中心に黒や茶のサーフェイサーを吹きました。

そして、合わせ目消し。

特に、ボディは左右二分割になっているため、接着後のパーティングラインを消す必要がありました。

下地はクレオスのブラックサーフェイサーを吹きました。

乾燥後、黒サフが行き届いていないところには、マホガニーのサーフェイサーも吹いています。

そして、タミヤアクリルの様々な色をスポンジぽんぽん塗装。

スポンジで塗料を乗せる前に、アクリルミニのハルレッドを筆塗りしています。

使用した色は、フラットアルミ、フィールドグレー、レッドブラウン、ダークグレー、ニュートラルグレーです。

スポンジの目の粗さゆえ、ざらざらとしたドットライクな質感になっていますが、今のところは狙いどおり。
この粗さは、後のフィルタリング作業で少しずつ緩和させるのです。

サフで黒ずんでしまった線を赤(フラットレッド+クリアレッドでレタッチ。

さらに、明るめのグレーをランダムに乗せていきました。

エクサイマー・レーザーガンの銃口をガンメタル+ハルレッドで塗装したり、背中横河のパイプをオレンジ+ハルレッドで塗装したりと、フィルタリングをかける前の部分塗装。

これで、完成ほぼ一歩手前にまで近づきました。

ほぼ完成

油彩のバーンとアンバーをテレピン油で薄めて汚しました。

フィギュアをのぞけば、だいたい完成です。

フィギュアを基本塗装した後に、油彩のバーントシェンナを塗りつけてふき取りました。

なんだか水木しげるのキャラクター的な輪郭のフィギュアです。

フィギュアを固定し、上から上部装甲をかぶせました。

内側からバイザーのクリアパーツを接着。

これが、フィギュアの塗装のアラを隠してくれそうです。

完成!

油彩のアイボリーホワイトで軽くドライブラシをかけて、完成!

横からみるとこんな感じ。

上から見たらこんな感じ。

後から。

横から見てもカッコいいですが、後ろ姿もAFSはカッコいいですね。

SAFS好きな私ではありますが、たまにはAFSも味わい深いキットだよな~と再認識しました。

今度はMk.Iのほうも再度作ってみたいですね。

記:2020/02/01

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