1千万円の金貨が目の前で落札
2016/02/01
今日はすごい光景を見てきてしまいました。
半蔵門の東京FMホール。
ここで、今日は財務省主催の金貨のオークションがあったのです。
財務所が保有する3万枚近くの近代金貨。
近代金貨というのは、明治4年から昭和7年まで製造された金貨のことをいうんですけど、これは戦後一時期、GHQに接収されたんだけれども、また戻ってきて、今回、財務省が売りに出すことになったのですね。
一度にオークションに出すことはムリなので、今日は、1100枚近くのオークションです。
幻の金貨と呼ばれる昭和5年や、昭和7年の極美モノなんて、エスティメイトが500万から1000万円。
あ、エスティメイトというのは、落札予想価格のことなんですが、いきなり、500万とか600万とかからセリがスタートするわけですよ。
もっとも、そればかりではなく、15万とか、30万からスタートする金貨もあるんですが、それにしたって、単位が桁ハズレです。
「80万、82万、84万!」
パドル(ウチワのようなカタチをしたプラカード)を上げる手が徐々に下がってきます。
「88万、88万、88万!」
とオークショナーが3回金額を唱えて、他にパドルを上げる人がいなければ、落札。
木槌がパーン!と打たれます。
ひとつの金貨にかかるオーククション時間は、1分前後。
サクサクと、ものすごいテンポで進められてゆくのです。
幻の金貨を1000万円で落札した人の笑顔といったら……。
会場に集まったのは、抽選で選ばれた300名。
抽選ってことは、それ以上に参加希望者がいたということで、それほど、日本には、コイン収集に何百万も、何千万もかけられるお金持ちが多いということですね。
もちろん、古物商やコイン屋さんも見えてはいましたが、来場者のほとんどが趣味でコインを集めている人だそうで。
ああ、コイン1枚に何百万もかけるのなら、
何百万もかけて、オールドベースを10本ぐらい買いたいなぁ、
なんて感じる私も、金銭感覚がちょっと狂っているのかもしれません…。
でも、オークションの雰囲気って独特です。
静かで熱い緊張感。
早口で飛び交うオークショナーの声。
そして、「カーン!」と心地よい木槌の音。
これが何百回と繰り返されるわけですよ。
息子を連れてくれば、きっと面白がっていただろうなぁと思いつつ、いけないいけない、平気で、20万単位で、値が上がってゆく光景を見たら、金銭感覚が麻痺しまくるぞ!と思った次第であります。
クルマや家なら分かりますが、コイン一枚に何百、何千万円のお金を費やすマニアたち。
日本はまだまだ広いなぁと痛感した一日でした。
お、そろそろ10分。
これから家に帰って、女房&息子とイタ飯屋に行きます。
……今日も牛ほほか?
記:2005/10/10